平成20年度 産業経済委員会 視察報告書
平成20年 5月29日
浜田市議会議長 牛尾昭様
産業経済委員長 山崎晃 ㊞
視察報告者 山田義喜 ㊞
平成20年度産業経済委員会行政視察報告書
下記のとおり視察を行ったので、その結果を報告します。
記
1.期 間 平成20年 5月20日(火)~ 同年 5月22日(木)
2.視察先 京都府綾部市 / 京都府舞鶴市 / 京都府向日市
3.参加者 山崎 晃委員長 ・ 佐々木 豊治副委員長 ・ 山田 義喜委員
西田 平委員 ・ 岡田 治夫委員 ・ 下隅 義征委員
小川 泰昭委員 ・ 高見 庄平委員 ・ 美浦 美樹委員
4.調査の概要
(1)京都府綾部市 水源の里の取り組みについて
(2)京都府舞鶴市 企業誘致対策の取り組みについて
(3)京都府向日市 商業振興ビジョンについて(商業振興の取り組み)
5.その他
(1)舞鶴海上自衛隊表敬訪問
(1) 京都府綾部市
市の概要について
綾部市は京都府のほぼ中央に位置し、丹波高原の中にあって市街地を清流由良川が貫流し、日本海に注ぐ山紫水明の盆地である。全国に先がけて平和都市宣言を行い、自然と人間が真に調和する新しい田園都市の実現をめざし、取り組みされている。
人口は市の南西部に集中し、東部は山間部で過疎・高齢化が進み、集落の存続が危機的状況にある地域も見受けられる。
水源の里の取り組みについて
限界集落など、未期的で悲しい表現ではなく、人々の暮らしの原点である「水の源(みなもと)」、その地域を守ることは即自分たちの暮らしを守ることだと「水源の里」と位置づけられた。

これまでの主な取り組み経過としては、平成18年4月に市長が座長となって、地元委員や有識者で「水源の里を考える会」を設置して、地域課題の把握や解決策(振興策)を検討された。同年12月定例会で「綾部氏水源の里条例」が可決し、平成19年3月定例会では基金・予算案の上程がなされ、同年4月から事業実施されてきた。
条例は短期間の内に重点的に取り組む必要があることから、5ヵ年間の期限条例とし、施策の対象となる集落も綾部市街地からおおむね25Km以上離れた、高齢化率60%以上で世帯数が20戸未満の水源地域にある、5つの集落に限定している。
4つの具体的な振興目標(①定住対策の促進 ②都市との交流促進 ③地域産業の開発と育成 ④地域の暮らしの向上)を掲げ、住民主体の地域づくりを進めるため、「水源の里連絡協議会」を発足させ、サポーター制度の創設や、ふきのとう摘み取り体験ツアーの実施、特産品の開発、加工・販売などに取り組んでいる。さらに、平成19年10月には、全国水源の里シンポジウムの開催、同年11月には「全国水源の里連絡協議会」が設立され、課題を共有する全国の自治体に水源の里を再生・活性化させる活動の輪が拡がっている。
住宅整備補助金や水洗化・道路整備など、定住対策の促進に力を注いでいるが、空き家があっても手放さない地元不在の所有者の多いこと、後継者の定まらない高齢者家庭には住宅改善が難しいこと、ふき・とちの実など、特産品が好評であるが、未だ農業収入だけでは生計維持が困難なことなど課題が多く、国の農林業施策に負うところが大きいと力説され共感した。また、全国水源の里連絡協議会の参加自治体が、平成20年4月現在で155自治体(島根県は浜田市も含め19自治体が加入)に増え、国も地方に目を向けた政策転換の動きが出始めてきたことは明るい。
(2)京都府舞鶴市
市の概要について

舞鶴市は京都府の北東部、日本海に面し東西に分かれた舞鶴湾のリアス式海岸を臨む都市である。
市の中心部には東部と西部を分ける五老岳があるため、市街地も東西で分かれて発展している。
東舞鶴はかっての軍需都市で旧軍港や造船などを中心とする重工業地区、一方、西舞鶴はかっての城下町で、国や京都府の行政機関や工業団地が集中する商工業地区である。
企業誘致対策の取り組みについて
FAZ(輸入促進地域)の指定を受け、関西経済圏で唯一日本海側の重要港湾である舞鶴港を有し、高速道路網、電化高速化した鉄道網と連携した海上交通の拠点として、「人」「もの」「情報」の交流ネットワークを活かし、市が3つの工業団地を整備して企業誘致を進めてきた。
現在分譲中の団地は平工業団地(分譲面積2.8ha)と喜多工業団地(分譲面積2.4ha)があり、平成14年4月、企業誘致担当セレクションを設置し、2名体制で誘致活動に取り組んできた。現在は産業振興と企業誘致を産業・立地推進課で担当(職員5名)している。
誘致活動としては、平成14年から現在までに約500社の企業を訪問。PR活動としては、信用できる金融機関や商社・大手ゼネコンからの情報に加え、インターネットやパンフレットなどのツールを使い、セールス活動を行っている。
平成18年6月には遊休工業団地の分譲を促進するため、「舞鶴市働く場の創出企業立地促進条例」を創設。これにより、ケンコーマヨネーズの立地が実現した。
企業誘致の成功率は1,000件に2件くらいと云われているそうだが、立地に至った大きなポイントは、国や県(府)の優遇制度に加え、市のおもいきった補助金(新規雇用と初期投資に対する補助金)対応と長年に亘って培われた人脈による情報がうまく活用されていると感じた。感触の良いところは、即、トップセールスで対応する。
通常行なわれている、税の減免措置は初期投資が集中する企業側には、あまり魅力とならないので実施していないこと。誘致活動に係る予算措置も資料代と旅費程度の350万円と、近隣の他市と比較しても低いことなど、参考になるものだった。
(3)京都府向日市
市の概要について
向日市は京都盆地の南西部に位置し、面積は僅か7.67K㎡で、全国で5番目に小さくコンパクトな都市である。
西部一帯に横たわる西ノ岡丘陵のあたりでは、竹林がひろがる緑豊かで閑静な地域である。昭和40年代より人口が増え、京都・大阪のベットタウンとなっている。

商業振興ビジョンについて
大型店の郊外進出や、大都市に近い利便性は中心市街地の商業集積の空洞化が懸念される。商業の実態や消費の動向を把握し、商業の活性化のため、平成14年に「消費者アンケート調査」及び「商業者アンケート調査」を実施。平成15年には「商業振興ビジョン策定委員会」を設置して、現状と課題の把握や今後の方向性を議論し、平成16年度に「にぎあう商いづくり~向日市商業振興ビジョン」を策定した。
この計画は10ヵ年計画として策定したもので、第4次向日市総合計画の部門計画として位置づけ、将来像を「なじみ感・親しみ感あふれる地域密着型商業の形成」としている。また、多様な住民の要求を充足させるために、日々の生活をサポートするという意識に基づき、商業者と消費者の売りと買いを通して「ふれあいの場」をつくり、「にぎあう商い」を実現していくことを目的としている。
ビジョン策定時点では、市の北部にあるキリンビール跡地開発(約20ha)が行われる見込みがあったため、それに伴う周辺地域の都市基盤整備などを視野に入れ、計画を策定していた。しかし、進展がなく、本市商業に目立った変化もなかったが、ここにきて、跡地開発に動きが出始めた。
今後はJR新駅の開設、JR向日町駅のバリアフリー化、阪急洛西口駅周辺の都市基盤整備など北部地域開発が行われ、さらには2006年にまちづくり三法が改正されたことで、今後大型店の中心市街地への立地が推進されることから、郊外へ行きかけていた活気を中心市街地へと取り戻すよう商工業施策を考えていく必要があるとの説明があった。ビジョンの目的である「郊外にある大型店と中心街にある商店街の共存共栄関係の構築」は現実には難しいとの答弁に共鳴した。
(4)その他
舞鶴海上自衛隊表敬訪問
牛尾議長・宇津市長のすすめと紹介により、舞鶴海上自衛隊を表敬訪問し、舞鶴地方総監(方志春亀氏)ほか幹部の皆さんと面談し、浜田港に是非寄港されるよう要請した。また、舞鶴市章と浜田市章が類似していたり、昨年夏、浜田へ寄港した南極観測船「しらせ」の新型船の勇姿を見ることができ親近感を覚えた。
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