★浜田市地産地消推進条例(平成21年3月4日可決)
★浜田市議会議員政治倫理条例(平成20年6月16日可決)
★浜田市市政に係る重要な事項の議決等に関する条例(平成19年9月7日可決)
浜田市地産地消推進条例 (平成21年3月4日可決)
議会改革の一環として議員22名で地産地消条例専門委員会を設置し、島根県立大学教授の助言もいただきながら条例案を作成し、その専門委員会の委員長を含む代表者7名により平成21年3月定例会において、議員発議の議案として提出したものです。
浜田市は、海と山などの豊かな自然に囲まれた地域で、古くからその恩恵を受けて産業を興し、栄えてきました。
しかし、急速な少子高齢化の進展や社会構造の変化に伴い、農林漁業従事者の減少、担い手不足等地域産業を取り巻く環境は、極めて深刻な状況にあります。こうした中、農山漁村地域の活力や食料自給率の低下、地域木材の利活用の低迷による荒廃森林の発生などが危惧されており、地域産業全体に活力を取り戻すための全市的な取組が求められています。
さらに、全国的に「食」の安全性や信頼性を揺るがす事件が多発していることから、安全な「食」に対する関心が高まるとともに、健康な身体で豊かな生活を送るための「食」の力が見直されてきています。
また、水源かん養機能を有する水源地域の森林は、安全で良質な水の安定的な供給に重要な役割を果たすとともに、農業用水の確保や豊かな漁場の維持に大きく寄与していることから、その役割が評価されてきています。
このように社会環境が大きく変化する中、私たち一人ひとりが「食」の大切さや食生活の重要性を認識するとともに、これらの根幹となる森林の持つ役割の重要性を認識し、地産地消を推進していくことが重要です。
ここに、安全安心で健康的な暮らしを確立するとともに、農山漁村の多面的機能や自然環境の保全に配慮した持続的に発展する地域社会の実現を目指すことを決意し、生産者、事業者、消費者及び市が一体となって地産地消を推進するため、この条例を制定します。
第1条 この条例は、地産地消の推進に当たって、その基本理念を定めるとともに、市、生産者、事業者及び消費者がそれぞれ担うべき役割を明らかにすることにより、地産地消に関する施策を総合的に推進し、もって市と市民との協働による健康的で豊かな地域社会を実現することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
⑴ 食 地域で生産又は水揚げされた食材、食料及びその素材を利用して調理された食品、料理、飲食等広範な食をいう。
⑵ 地域木材 地域で生産された木材を加工処理したものをいう。
⑶ 事業者 食若しくは地域木材の製造、加工、流通、販売又は提供を行う者及びその事業を行う組織又はその団体をいう。
⑷ 地産地消 地域で生産又は水揚げされた農林水産物を市内で消費することをいう。
⑸ 食育 食に関する知識及び食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育て、生きる力を育むことをいう。
⑹ 木育 木材の良さ及びその利用の意義を学び、木材に対する親しみ及び木の文化への理解を深めることにより、豊かな心を育むことをいう。
(基本理念)
第3条 地産地消の推進は、市、生産者、事業者及び消費者が連携して、本市の農林漁業及び農林水産物に関する情報を共有化することにより、それぞれの立場を理解し、相互に協力しながら行うものとする。
2 地産地消の推進は、農林水産物が消費者に届けられる過程において、安全で安心できる仕組みを構築することにより、地域の農林水産業の振興が図られるよう行うものとする。
3 地産地消の推進は、生産者及びその後継者が地域資源を活用して、生きがいや喜びを持って農林水産業に取り組むことにより、地域の活性化が図られるよう行うものとする。
4 地産地消の推進は、市民一人ひとりが食と地域木材の重要性を理解するとともに、家庭における食生活や木にふれることの大切さを認識することにより、地域の食文化や木の文化が継承され、発展していくよう行うものとする。
5 地産地消の推進は、多様化する市民の意見等を積極的に取り入れながら市が施策として取り組むとともに、市民の自発的な取組を促進しながら行うものとする。
(市の役割)
第4条 市は、前条に規定する基本理念(以下「基本理念」という。)に基づき、生産者、事業者及び消費者と情報の共有化を図り、地産地消の推進に関する施策を総合的に実施するものとする。
(生産者の役割)
第5条 生産者は、基本理念に基づき、消費者の求める安全で安心な農林水産物を生産し、及び供給するとともに、その情報発信及び消費者との交流を促進し、自然環境との調和に配慮した生産基盤の維持保全に努めるものとする。
(事業者の役割)
第6条 事業者は、基本理念に基づき、生産者及び消費者と連携して地産地消の推進に取り組み、安全で安心な食及び地域木材を供給するとともに、その情報発信に努めるものとする。
(消費者の役割)
第7条 消費者は、基本理念に基づき、地産地消の推進に理解を深めるとともに、家庭及び地域において食育及び木育を推進することにより、食及び地域木材の重要性を理解し、健康的で豊かな食生活及び木のぬくもりのある生活空間の維持増進に努めるものとする。
第2章 地産地消の推進
(推進に関する啓発活動等)
第8条 市長は、地産地消の推進に関する市民の理解と関心を深めるため、啓発活動、情報の提供その他必要な施策を実施するものとする。
(情報の共有化及び交流活動)
第9条 市長は、生産者、事業者及び消費者が地産地消に関する相互理解を進めていくため、情報の共有化及び交流活動の促進に関する施策を実施するものとする。
(公共施設等における利用促進)
第10条 市長は、公共施設等において食の提供を行うときは、地元の農林水産物の利用促進を図るとともに、利用率を高めるための施策を実施するものとする。
第3章 地域農林水産業の振興
(地域農林水産業の振興)
第11条 市長は、安全な食の生産、良質な木材の生産及び水産資源の確保や農地及び森林の持つ多面的機能の維持向上のための施策を推進し、地域の農林水産業の振興を図るものとする。
(食料及び木材の自給率の向上)
第12条 市長は、地産地消を推進するとともに、食育及び木育を推進し、安全で安心な食と地域木材の生産及び消費の拡大を図り、可能な限り本市における食料及び木材の自給率の向上を図るものとする。
(担い手の育成及び確保)
第13条 市長は、担い手の育成及び確保は重要な課題であることを深く認識し、社会の変化に対応できる多様な農林水産業の担い手の育成及び確保を図るための施策を実施するものとする。
第4章 食育及び木育の推進
(食育及び木育の推進)
第14条 市長は、市民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むことができるよう、家庭、学校及び地域における食育及び木育の推進のために必要な施策を実施するものとする。
(食生活の向上並びに食及び木の文化の継承)
第15条 市長は、家庭、学校及び地域における健康的で豊かな食生活の維持向上及び地域の食文化の継承を推進するため、地元産食材を活用した郷土料理等の継承、創作の促進その他必要な施策を実施するものとする。
2 市長は、温かみのある無垢材にふれることができる生活環境の整備及び木の文化の継承を推進するため、地域木材を利用した住宅建築等の普及促進その他必要な施策を実施するものとする。
第5章 推進体制
(推進体制の整備)
第16条 市長は、地産地消を推進するための施策を円滑に実施し、市民と一体となってこの条例の基本理念を実現するための体制の整備に努めるものとする。
(地産地消推進計画)
第17条 市長は、地産地消を総合的かつ計画的に推進するため、地産地消推進計画を策定するものとする。
第6章 雑則
(その他)
第18条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附 則
この条例は、公布の日から施行する。
浜田市議会議員政治倫理条例 (平成20年6月16日可決)
議会改革の一環として議員政治倫理条例専門委員会を設置し、島根県立大学教授の助言もいただきながら条例素案を作成し、その専門委員会委員長から、平成19年12月に議長へ答申がありました。
その後、議会運営委員会において、制定に向けて更に具体的に検討・協議を重ね、平成20年6月浜田市議会定例会において議案を提出したものです。
(目的)
第1条 この条例は、市政が市民の厳粛な信託によるものであることを認識し、その信託に応えるため、浜田市議会議員(以下「議員」という。)の政治倫理に関する規律の基本となる事項を定めることにより、議員が市民全体の奉仕者として、政治倫理の確立と向上に努め、常に良心に従い誠実かつ公正にその職務を行うべきことを促し、清浄で開かれた民主的な市政の発展に寄与することを目的とする。
(議員の責務)
第2条 議員は、市民全体の奉仕者として、市政に携わる権能と責務を深く自覚するとともに、市民の信頼に値するより高い倫理的義務に徹し、地方自治の本旨に従って、その使命を達成するよう努めなければならない。
2 議員は、市民の要請に的確に対応できる識見を常に養うとともに、市民全体の福祉の増進を図るために行動するよう努めなければならない。
3 議員は、情報公開の原則に基づき、議会及び議員活動について積極的に市民に明らかにし、その説明責任を果たすよう努めなければならない。
(政治倫理基準の遵守等)
第3条 議員は、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。
⑴ 市民全体の奉仕者として、その品位又は名誉を損なう一切の行為を慎み、その職務に関し不正の疑惑を持たれるおそれのある行為をしないこと。
⑵ 市民全体の奉仕者として、人格及び倫理の向上に努め、その地位を利用していかなる金品も授受しないこと。
⑶ 市の職員の採用、異動、昇格等人事に関し、推薦、紹介をする等その地位を利用して不正にその影響力を行使しないこと。
⑷ 市が行う許可、認可又は請負その他の契約に関し、特定の企業、団体等の推薦、紹介をする等その地位を利用して不正にその影響力を行使しないこと。
⑸ 政治活動に関する寄附について、政治的又は道義的な批判を受けるおそれのあるものを受けないこと。議員の後援団体に対する寄附についても、また同様とする。
2 議員は、政治倫理基準に反する事実があるとの疑惑を持たれたときは、自ら真摯な態度をもって疑惑の解明に当たるとともに、その責任を明らかにするよう努めなければならない。
(請負契約に関する遵守事項)
第4条 議員は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第92条の2の規定の趣旨を尊重し、自らが役員と同程度の執行力又は責任を有すると認められる法人等に対し、市が発注する工事、製造等の請負に係る契約の締結の自粛を求めるよう努めるものとする。
(審査請求)
第5条 議員は、第3条第1項の規定に違反する疑いがあると思料するときは、議長に対し、審査を請求することができる。
2 前項の規定による請求は、その理由を明らかにし、議員2人以上が連署する書面により行わなければならない。
(審査会への審査要請)
第6条 議長は、前条第1項の規定による審査の請求があったときは、直ちに浜田市議会議員政治倫理審査会に審査を要請しなければならない。
(浜田市議会議員政治倫理審査会の設置)
第7条 政治倫理の確立を図り、前条の規定による審査の要請に応じて調査審議するため浜田市議会議員政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を置く。
2 審査会は、審査の要請のあった事項について、その適否及び政治倫理基準に違反すると認められるかどうかを調査審議する。
(審査会の委員)
第8条 審査会の委員は、11人以内とする。
2 委員は、議長が議員のうちから任命する。
3 委員の任期は、議員の任期とする。
4 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また同様とする。
5 委員は、公正かつ適切にその職務を遂行しなければならない。
(審査会の調査権限)
第9条 審査会は、必要があると認めるときは、審査の対象となる議員(以下「審査対象議員」という。)その他適当と認める者を会議に出席させて説明を求め、若しくは意見を聴き、又は資料の提出を求めることができる。
2 審査会は、必要があると認めるときは、審査対象議員に対し、資産等に関する書類(以下「資産報告書等」という。)の提出を求めることができる。
3 資産報告書等に記載する事項は、議長が別に定める。
(議員の協力義務)
第10条 審査対象議員は、審査会からの求めがあったときは、審査会の会議に出席して説明をし、若しくは意見を述べ、又は審査に必要な資料若しくは資産報告書等を提出しなければならない。
(釈明の機会の保障)
第11条 審査会は、審査対象議員から審査会において釈明したい旨を求められたときは、その機会を保障しなければならない。
(虚偽報告等の公表等)
第12条 審査会は、審査対象議員が資産報告書等の提出を拒み、若しくは虚偽の報告をしたとき、又は調査に協力しなかったときは、その旨を公表するとともに、第15条に準じた措置を講ずることができる。
(審査結果の報告等)
第13条 審査会は、第6条の規定により審査の要請があったときは、当該要請のあった日から起算して60日以内に審査の結果を書面により議長に報告しなければならない。ただし、天災その他により審査をしなかったことについてやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
2 議長は、前項の報告を受けたときは、その結果を審査を請求した議員及び審査対象議員に通知するとともに、公表しなければならない。
(調査審議手続等の非公開)
第14条 審査会の行う会議又は調査審議の手続は、公開しない。ただし、出席委員の過半数の同意があるときは、この限りでない。
(政治倫理基準違反に対する措置)
第15条 審査会は、審査対象議員に政治倫理基準に違反すると認められる事実があるときは、議長に対し、辞職の勧告その他審査会が必要と認める措置を講ずるよう求めることができる。
(審査結果の尊重)
第16条 審査対象議員は、第13条第2項の規定による通知において、自らの行為が政治倫理基準に違反している旨の指摘がなされたときは、これを尊重し、政治倫理の確保のために必要な措置を講じなければならない。
(贈収賄罪等の刑確定後の措置)
第17条 議会は、議員が刑法(明治40年法律第45号)第197条から第197条の4まで及び第198条の罪(議員の地位又は職務と無関係な贈賄罪を除く。)により有罪判決の宣告を受け、その刑が確定したときは、議会の名誉及び品位を守り、市民の信頼を回復するため、必要な措置を講ずるものとする(公職選挙法(昭和25年法律第100号)第11条第1項及び地方自治法第127条第1項の規定により当該議員が失職する場合を除く。)。
(委任)
第18条 この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。
附 則
この条例は、公布の日から施行する。
浜田市市政に係る重要な事項の議決等に関する条例(平成19年9月7日可決)
地方分権の推進に伴い、地方議会においては、地方自治法第96条第2項による議決事件の追加の積極的活用が問われる中、浜田市議会の改革の一環として、議長の諮問機関として設置した、議会改革検討委員会委員長からの答申をもとに、議会運営委員会で検討を重ね提案したものです。
(目的)
第1条 この条例は、市政に係る重要な事項について議会の議決すべき事件及び議会に報告すべき計画を定め、議会及び市長その他の執行機関が共に市民に対する責任を担うことにより、市民の視点に立った透明性の高い市政を推進することを目的とする。
(議会の議決すべき事件)
第2条 地方自治法(昭和22年法律第67号)第96条第2項の規定による議会の議決すべき事件は、次のとおりとする。
⑴ 地方自治法第2条第4項の基本構想(以下「基本構想」という。)に基づき市の行政分野全般に係る政策の基本的な方向を総合的かつ体系的に定める基本計画(以下「基本計画」という。)の策定、変更(軽微なものを除く。以下同じ。)又は廃止に関すること。
⑵ 憲章の制定、変更又は廃止に関すること。
⑶ 都市宣言の制定、変更又は廃止に関すること。
⑷ 姉妹都市又は友好都市の提携に関すること。
(議会に報告すべき計画)
第3条 市長その他の執行機関は、基本構想及び基本計画を実現するための各行政分野における長期的で重要かつ基本的な計画の策定、変更又は廃止をしたときは、遅滞なく、これを議会に報告しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する計画は、この限りでない。
⑴ 計画期間が5年未満であるもの
⑵ 具体的な施策、事業又は業務を推進するためのもの
⑶ 特定の地域を対象とするもの
⑷ 執行機関内部の運営に関する方針を中心とするもの
⑸ 主に目標値等を示すことを目的とするもの
⑹ 広域行政の観点から複数の地方公共団体によって策定されるもの
⑺ 法令又は国若しくは県の基準に従って策定することとされているもの
2 前項の規定により議会に報告しなければならない計画は、次のとおりとする。
⑴ 行財政改革大綱
⑵ 都市計画法(昭和43年法律第100号)第18条の2第1項の都市計画に関する基本的な方針
3 市長その他の執行機関は、前項に規定する計画の策定、変更又は廃止をしようとするときは、あらかじめその過程において、策定の目的又は変更若しくは廃止の理由及びその概要について当該計画を所管する常任委員会又は特別委員会に報告しなければならない。
(意見の申出)
第4条 議会は、社会経済情勢の変化等の理由により第2条に規定する事件又は前条に規定する計画について策定、制定若しくは提携、変更又は廃止の必要があると認めるときは、市長その他の執行機関に対し意見を申し出ることができる。
附 則
この条例は、公布の日から施行する。