市長所信表明


 宇津徹男市長は、平成21年12月市議会定例会の開会にあたり、諸議案の説明に先立ち新市2期目の施政方針並びに政策方針について、所信表明を行いました。
 

はじめに

  まず、先般発生いたしました、島根県立大学の平岡 都さんの事件につきまして、申し上げたいと思います。
 皆さんご承知のとおり、平岡 都さんは、アルバイト帰りに行方不明となられ、遺体で発見されるという痛ましい事件となりました。元気に戻ってこられることを切に願っておりましただけに、このような最悪な結果となり、残念でなりません。
 今はただ、このような残忍な事件を起こした犯人に対し、言い尽くせぬ怒りを覚えると共に、一刻も早い事件解明を願うばかりであります。
 浜田市といたしましては、二度と、このような悲惨な事件が起きることのないよう、直ちに、大学周辺道路の街路灯増設や、バス運行時間の延長や路線の見直しなど、大学周辺の安全対策と、アルバイト学生の夜間帰宅時における交通手段の確保に取り組んだところであります。引き続き、関係の皆さんと連携を図り、学生の皆さんが、一刻も早く不安から解放され、安心して生活できるよう、万全の対策を講じてまいります。
 浜田市におきましては、平成19年度に、「浜田市犯罪のない安全で安心なまちづくり条例」を制定し、これまで様々な取り組みを進めてきたところであります。
 今後も、学生はもとより、全ての市民の皆さんが「安全で安心して暮らすことができる」地域社会の実現を目指し、更なる安全確保に努めてまいりますので、ご指導、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。    

市長選にあたって

 さて、去る10月の市長選挙におきましては、市民の皆さんをはじめ各方面からの力強いご支援を賜り、新市市長として2回目の当選を果たすことができました。まずもって衷心よりお礼申し上げます。
 このたびの選挙戦におきましては、浜田市内を、特に旧那賀郡内を重点的に廻り、新浜田市の広大な面積を改めて実感いたしたところであります。そして、過疎や高齢化など、いろいろな問題を抱える地域におきましても、活き活きと暮らしておられる市民の皆さんの状況を拝見することができ、嬉しく思いますとともに、市長としての責任の重大さを痛感したところであります。
 旧浜田市はもとより、旧那賀郡の多くの皆さんから寄せられました信頼と期待に応えるよう、全力で市政を担ってまいる所存であります。 

政治情勢について

  さて、国における政治情勢は、8月の衆議院議員選挙により、新たに民主党政権が誕生し、政権交代による政策転換が国民の注目を集めております。
 この政策転換による地方への影響を懸念しておりましたところ、皆さんご承知のとおり、平成22年度予算概算要求において、矢原川ダムの新規建設要求が見送られたことが明らかとなりました。過去に幾たびも、大水害に見舞われた浜田市民にとりましては、第二浜田ダムや矢原川ダムの建設は、長年の悲願であります。矢原川ダムの新規建設が見送られ、このような形で唐突に公表されたことはまことに遺憾であります。
 また、地域経済の発展や市民の安全を守る上で、早期整備が求められます山陰自動車道につきましても、概算要求において、全区間の事業費が大幅に縮小され、開通時期の遅れが危惧されます。 
 こうした新政権による政策転換が、市民の生活に影響を及ぼすことがあってはならないと強く感じたところであります。引き続き、島根県や島根県市長会と連携し、市民の皆さんが安心して生活できるよう、国に対し、積極的な働きかけを行ってまいります。

画像 ※写真)第二浜田ダム完成予想図

2期目の市政運営について

  私は、旧浜田市長に就任以来、一貫して「市民のための市政」と「和の市政」を市政推進に当たっての基本方針としてまいりました。
 新市市長として、2期目の任期となります今後4年間におきましても、初心に立ち返り、これらの基本方針に沿い、「温」の精神のもとに、市民の目線に立った、温かい市政運営に努めてまいります。
 全国的に、少子高齢化や医師不足、そして、昨年来からの経済情勢の悪化など、地方を取り巻く状況は依然として厳しいものがあります。浜田市におきましても、同様に厳しい社会情勢の中、これらの問題をはじめ諸課題が山積し、
市民生活に影響を及ぼしており、迅速な対応が求められております。
 
山積する諸課題の解決に向け、これから申し述べます5点の重点項目を中心とした各種施策に積極的に取り組んでまいります。 

重点項目

1 自治区制度の充実と自治区の更なる発展

 1点目に、自治区制度の充実と自治区の更なる発展についてであります。
 合併後のまちづくりにつきましては、新市まちづくり計画などに基づき、「安心して、健やかに、楽しく住める一体的なまちづくり」と「地域の個性を活かしたまちづくり」を基本方針とし、当市独自の浜田那賀方式自治区制度のもと、様々な取り組みを進めてまいりました。
 自治区制度につきましては、「川上である旧那賀郡に、多くの住民が活き活きと生活されることにより、上流から栄養分豊かなきれいな水が、下流の日本海へと流れ込む。このことにより、川下の水産浜田が再生され、新市全体の発展につながる」との思いから、制度が定着するよう努めてきたところであります。
 
今年度には、この自治区制度が住民にとってより良いものとなるよう、制度の検証を行ったところであります。
 この検証においては、自治区長や総合支所の設置、地域振興基金の有効活用などにより、制度が住民に安心感をもたらし、「個性あるまちづくり」の実現に大いに役割を果たしていることが確認できました。
 また、一方では、地域協議会の改選時期や会議のあり方、そして、長期繰替運用に伴う地域振興基金の早期返済が求められていることなど、制度が抱えていた様々な課題が整理できたところであります。
 地域協議会委員の改選時期につきましては、9月定例会において、実態に併せ変更を行ったところであります。今後、検証において整理した課題を改善し、自治区制度の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
 引き続き、合併協定の確実な実行を目指し、自治区制度のもと、各自治区の更なる発展を目指して施策を進めてまいります。 

2 UIターン促進を中心とした定住対策の促進

  2点目に、UIターン促進を中心とした定住対策の推進についてであります。
 定住対策は、市政全般に関わる総合施策であり、全庁をあげて取り組む重要課題と考えております。
 現在、8月に作成いたしました「浜田市U・Iターン促進プラン」に基づき、農林漁業を中心とした就労対策や空き家を有効活用した住居対策を推進しております。また、都会地から多くの若い世代の皆さんに、浜田市に「来て」、「見て」、「知って」、「暮らして」もらうことのできるよう、「はまだ暮らし体験事業」などの施策を推進しております。
 今後、「(仮称)定住対策課」を新設し、定住、U・Iターンの相談窓口を一本化して、定住に関する情報の集中管理及び情報発信を全庁的に取り組み、更なる積極的な推進を図ってまいります。 

3 地域資源を活かした新産業の創出

  3点目に、地域資源を活かした新産業の創出についてであります。
 新産業の創出につきましては、産学官や企業間連携、また、島根県の新産業創出プロジェクトとの連携を深め、新しいビジネスの起業や新分野への異業種参入を促進し、地域資源を活かした新産業の創出に努めてまいります。そのために、浜田市名誉市民の佐々木正先生を中心とした新産業創出支援組織の充実を図り、はまだ産業振興機構との連携のもと、新しい技術の情報提供や企業の育成を推進してまいります。
 さらに、市内の既存産業が保有する未利用、または、未開発の地域資源などが有効活用され、新たな産業の創出に結びつくよう支援を行ってまいります。  

4 浜田医療センターを核とした地域医療体制の充実と旧医療センターの跡地利用

  4点目に、浜田医療センターを核とした地域医療体制の充実と旧医療センターの跡地利用についてであります。
 11月4日に、市民待望の、新しい浜田医療センターが開院いたしました。この医療センターにおきましては、リハビリテーション機能や緩和ケア機能など、これまで地域に不足しておりました医療サービスが、新たに提供されることとなります。成人病予防センターの健診事業との統合や、PET-CTの導入により、保健・医療・福祉の拠点施設として、さらに充実いたします。
 今後も、浜田医療センターへの支援を積極的に行うとともに、他の医療機関との連携を強化し、医師不足の解消や将来の人材育成など、地域医療を守る取り組みを推進してまいります。
 また、旧医療センターの跡地には、子供から高齢者まで、市民の皆さんが集える生涯学習の拠点整備を行ってまいりたいと考えております。
 浜田図書館につきましては、老朽化が進み、駐車場が少ないなど利便性も低く、これまで、多くの市民の皆さんが新しい図書館建設を熱望されておりました。
 図書館の建設につきましては、これまで、国の出先機関の合庁化と合わせて、市役所周辺を整備するシビックコア事業の中で、検討してまいりました。しかしながら、現時点で、国の合庁化については見通しが立っておりません。したがいまして、このシビックコア事業から切り離して、今後市民の方も含めた、図書館建設の検討委員会を早急に立ち上げ、旧医療センター跡地に建設することも視野に入れながら、具体的な検討を進めてまいりたいと思います。
 

画像※写真)新浜田医療センター開院(11月)

5 島根あさひ社会復帰促進センターの開庁を契機とした地域活性化と人権尊重のまちづくり

  5点目に、島根あさひ社会復帰促進センターの開庁を契機とした地域活性化と人権尊重のまちづくりについてであります。
 「地域との共生」を基本方針とする、島根あさひ社会復帰促進センターが開庁して2年目を迎えました。
全国でも初めての取り組みとなる盲導犬パピー育成プログラムやホースプログラムなどのほか、多くの職業訓練や農作業を中心とした構外作業など、受刑者の社会復帰に向けての取り組みが進んでおります。こうした取り組みに加え、地元産品の供給が促進されるよう、生産現場の課題等、調整を図りながら、地域の活性化や経済効果に結び付けていくよう努めてまいります。
 また、21世紀は人権の世紀であります。浜田市におきましては、平成20年6月に、「浜田市人権尊重都市宣言」を制定したところであります。この宣言のもと、全ての人と人がつながり、全国に誇れる人権意識の高い優しいまちとなるよう、各種取り組みを進めてまいりました。
 浜田市民の特徴は、市民憲章に謳っておりますように、「温かい人情」であります。受刑者が浜田市民の温かい人情に触れることにより、更生に一層の効果が表れ、二度と犯罪を犯すことのない、日本一再犯率が低い矯正施設となるよう期待しております。
 引き続き、差別や偏見のない「人権尊重のまち浜田市」の実現を目指してまいります。 

画像※写真)「人権尊重都市宣言」制定



 以上、申し述べました重点項目を、今後の市政運営の柱といたしまして各種施策の推進に努めてまいります。
 そして、選挙時に市民の皆さんに公約してまいりました、 
  ・がん検診の無料化
  ・小中学校の耐震化と校庭の芝生化
  ・三隅自治区の図書館建設
  ・水産浜田の再生と、「どんちっち三魚」ブランドの普及・定着
  ・農業生産額の3億円アップ
  ・農林水産品の浜田ブランド化の推進
  ・学校給食の地産地消の拡大
  ・浜田港を活用した貿易振興
  ・道路や河川等、都市基盤整備の推進
  ・子育て支援の充実
  ・高齢者、障がい者の皆さんが安心して暮らせる施策の推進
  ・自主防災組織の設立促進 など 
 市民の目線に立った各種取り組みを進め、市民の皆さんにとって、安全で住みよい、優しいまちづくりを目指してまいります。

 以上、今後4年間における、私の所信表明とさせていただきます。依然として厳しい政治、経済情勢の中、定員適正化計画や行財政改革の着実な実行と、健全な財政運営を目指し、職員の先頭に立ち、様々な取り組みに挑戦してまいります。
 「青い海・緑の大地 人が輝き文化のかおるまち」の理念のもと、新浜田市が、島根県西部の中核都市として、更なる発展を遂げるよう全力を尽くしてまいりますので、議員をはじめ、市民の皆さんの一層のご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。 

 


 

 

【この情報の提供元】
浜田市 総合調整室   ( 庁舎配置図総合調整室の提供情報
電話: 0855-25-9100(直通)  FAX: 0855-22-3091  Mail: chousei@city.hamada.shimane.jp
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