平成20年度浜田市人権作品コンクール~最優秀賞・中学校の部 「職場体験を終えて」

更新:2009年08月11日

中学校2年生 
「ここはね、障害のある人が働いている場所なんだ。だから、あなたが、がんばりすぎると、その人たちの仕事がなくなってしまうんだよ。」
六月二十五日、私は職場体験学習として、ある事業所でお世話になることになりました。初対面のあいさつを終えるとすぐ店の方が、こんな風に話されたのです。それをきいた私は、「障害のある人って、どんな方なんだろう・・・。」と初めての職場体験に対する緊張も重なり、不安でいっぱいになりました。私が行った事業所は軽い知的障害のある方々が主に働いておられました。「障害のある人」その言葉をきいた時の私は、私たちと障害のある方を区別していたのだと思います。ただ単純に、「障害のある方だから、なにもできない」と、心の中で勝手に決めつけていたからです。
 「障害」ときいて、ある出来事を思い出しました。私が小学校四年生の時、ろう学校の方との交流がありました。私は、初めて、ろう学校の方に会ったとき、会話がしっかりとききとれず、自分の気持ちを伝えるのがとても難しかったです。その時、私は、ぼんやりと「やっぱり、私たちとは、なにか違うな。」と考えていたのでした。しかし、その交流をかさねていくにつれ、私も、ろう学校の方も気持ちを伝えるのがスムーズになりました。「目で会話」して、お互いにコミュニケーションがとれるようになったのです。聞き手が話す人の口を、じっと見ていると言いたいことが理解できるのです。私たちは目を見て伝える、そんな方法を見つけたのでした。「あの人は障害があるから、あの人とは、普通に話せないぞ。」と初めは思っていた私でしたが、その人と少しずつ心からふれあえるようになりました。
 そんなことを思い出しながら体験学習がスタートしました。私は、その二日間で、自分自身の考え方を変えるきっかけをつくることができました。私が、そのお店の窓をふいているときのことです。いっしょに働いている障害のある方が、ほうきで外をはいたり、商品を並べたり、てきぱきと働いておられました。それを見て、何だかとてもびっくりしたのです。自分でも、なぜ驚いたのかよくわかりませんが、障害者ときいて、私たちのサポートがいるとか、一人で、なにをしていいのか判断できない方というイメージが強かったからかもしれません。自分は、なぜ目の前で働いているこの人と、自分とを区別していたんだろうという気持ちがでてきました。そこで働いておられる方々は、私たち以上に表情も豊かで、にっこり笑顔で接客されます。それに、てきぱき働いておられます。私は、そのとき、自分の心の中にあった、不安や心配なんていうものが、いつのまにか消えていることに気づきました。
 今、私が思うことは、なぜ同じ人間なのに、差別をしてしまうのだろうかということです。私は、この職場体験をとおして、働くということについて学びました。そして、もう一つ障害があろうとなかろうと、みんな同じ人間であるということも学びました。
 人は「障害者」と言うけれど、実際、それはどういうものなのでしょうか。私には、よく分かりません。障害といったら、それは、目が悪い人だって障害があると言えると思います。でも、その人たちは、メガネやコンタクトをつければ、障害を隠すこと、つまり、その障害をカバーすることができます。
 できないことを自分の障害だと思えばいいのです。私にだって、苦手な教科や好きな教科があります。苦手なことは、誰にだってあると思います。自分だって、できないこと、苦手なこと、つまり障害があるのに、どうして、みんな差別してしまうのかなあと思います。
 私は職場体験学習や、小学校のときにしたろう学校との交流をとおして学んだことは、みんな同じ人間ということです。これから先の未来は、世界のだれもが、障害者の方や、自分以外のいろいろな人を認めあって生活できる社会になればいいなと思います。
 
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関連項目
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