4 統合型GISのデータ整備

更新:2009年06月17日

4.1  基盤図(共用空間データ)

 浜田市統合型GISで運用される基盤図(共用空間データ)の整備及び維持管理については、「データ整備方針(マニュアル)」、「維持管理方針(マニュアル)」を策定し、当該マニュアルに準拠した適切なルールに基づいて、整備及び運用を進めることが重要です。

4.1.1  データ取得項目の考え方

 基盤図(共用空間データ)整備を検討するにあたり、総務省が提唱している共用空間データ16項目を基本項目としました。
 2001年7月に総務省で策定された「統合型地理情報システムに関する指針」において、「共用空間データとは、道路データや建物データなど、庁内の複数部署において多目的な利用を行うことが可能で、かつ一定の品質が確保されている空間データであり、統合型GISの核となるデータ」と定義されています。共用空間データの仕様については、上記指針と同時期に作成された「共用空間データ調達仕様書及び基本仕様書」に、16項目の記載があります。

No
データ分類
備考
1
行政区域
行政区域界によって構成する面
2
一筆ごとの領域。不動産登記法14条地図や自治体の保有する公図
3
境界杭
土地の境界を示す杭
4
基準点
国家・公共基準点及び水準点、電子基準点を含む
5
街区
地方公共団体の定義による住居表示で定めた街区
6
道路中心線
道路縁間の中心(概ね)を結ぶ線。
7
道路
道路縁を示す線
8
車歩道境界
車歩道境界、自転車道
9
建物
建物の外周から作成した面
10
軌道
軌道の中心をしめす線
11
河川水涯線
河川または、水路の水涯線を示す線。(一条水路含む)
12
湖池
湖沼池の水涯線
13
海岸線
満潮時における水涯線
14
水部構造物
被覆・水制・ダム・堰・水門・防波堤
15
標高
地表面の基準面からの高さ、宅地毎の標高
16
画像
上空から地上を撮影した画像データを配置したもの
(出典)共用空間データ調達仕様書及び基本仕様書(2001年7月12日 総務省)より

4.1.2  情報精度と取得方法の考え方

 地方公共団体において整備する各種地図は、下表に示すとおり、各法令に基づき表記の内容、整備縮尺等が定められ、図面縮尺に応じた地図情報の精度が要求されます。

  • 道路や上下水道などの施設管理 ・・・ 1/1,000(地図情報レベル1000)
  • 固定資産管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1/1,000(地図情報レベル1000)
  • 都市計画、河川管理 ・・・・・・・・・・・・・ 1/2,500(地図情報レベル2500)

業務分野
地図名称又は業務名称
縮尺
根拠法令
道路管理
路線認定等の公示
1/10,000程度
道路法施行規則 第一条
道路の区域の決定等の公示
1/1,000以上
道路法施行規則 第二条
道路の供用の開始等の公示
1/10,000程度
道路法施行規則 第三条
道路台帳附図
1/1,000以上
道路法施行規則 第四条の2
下水道管理
都市下水路台帳 施設平面図
1/600
下水道法施行規則 第二十条の3
都市下水路台帳 一般図
1/10,000~1/50,000
下水道法施行規則 第二十条の3
公共下水道台帳 施設平面図
1/500
下水の処理開始の公示事項等に関する省令 第三条の3
公共下水道台帳 一般図
1/50,000以上
下水の処理開始の公示事項等に関する省令 第三条の3
流域下水道台帳 施設平面図
1/500以上
下水の処理開始の公示事項等に関する省令 第四条の3
流域下水道台帳 一般図
1/50,000以上
下水の処理開始の公示事項等に関する省令 第四条の3
給配水管理
配水総合調整、配水計画など
1/10,000~1/50,000
日本水道協会「水道維持管理指針」
配水調整、維持管理など
1/2,500~1/5,000
日本水道協会「水道維持管理指針」
配水管から給水管まで
1/500
日本水道協会「水道維持管理指針」
河川管理
河川現況台帳
1/2,500以上
河川法施行令 第五条
水利台帳
1/2,500以上
河川法施行令 第六条
公園管理
都市公園台帳
1/1,200以上
都市公園法施行規則 第十条の3
都市計画
都市計画の図書 総括図
1/25,000以上
都市計画法施行規則 第九条
都市計画の図書 計画図
1/2,500以上
都市計画法施行規則 第九条の2
開発区域位置図
1/50,000以上
都市計画法施行規則 第十七条の2
開発区域区域図
1/2,500以上
都市計画法施行規則 第十七条の3
都市再開発法施行地区位置図
1/25,000以上
都市再開発法施行規則 第四条の2
都市再開発法施行地区区域図
1/2,500以上
都市再開発法施行規則 第四条の3
固定資産
地番図
1/1,000以上
資産評価システム研究センター「地番現況図・家屋現況図基準マニュアル」

 アンケート結果では、担当課で利用している地図・図面は、「市販地図(ゼンリン)」が全体の39%と最も多く、次に「国土地理院地形図・都市計画図」が15%となっています。利用される地図の図面縮尺は、「1/1,500~1/5,000」が全体の38%と最も多く、次に「1/1,000」以上の詳細な表現ができる縮尺が14%となっています。

4.1.3  基盤図(共用空間データ)の取得項目

 浜田市の基盤図(共用空間データ)は、総務省の16項目を基本とし、浜田市版として、以下のとおり定義しました。
 なお、データ管理担当は、「建設企画課」とします。

 【浜田市基盤図(共用空間データ)取得項目】

No
分類
形式
取得
範囲
備考
1
行政区域
全域
行政区域界によって構成する面
2
筆※
全域
一筆ごとの領域。不動産登記法14条地図や自治体の保有する公図
3
境界杭
×
 
土地の境界を示す杭
4
基準点
全域
国家・公共基準点及び水準点、電子基準点を含む
5
街区
全域
地方公共団体の定義による住居表示で定めた街区
6
道路中心線
全域
道路縁間の中心(概ね)を結ぶ線。
7
道路
全域
道路縁を示す線
8
車歩道境界
全域
車歩道境界、自転車道
9
建物
全域
建物の外周から作成した面
10
軌道
全域
軌道の中心をしめす線
11
河川水涯線
全域
河川または、水路の水涯線を示す線。(一条水路含む)
12
湖池
全域
湖沼池の水涯線
13
海岸線
全域
満潮時における水涯線
14
水部構造物
全域
被覆・水制・ダム・堰・水門・防波堤
15
標高
/線
全域
地表面の基準面からの高さ、宅地毎の標高
16
画像
画像
全域
上空から地上を撮影した画像データを配置したもの

  ※筆 … 共有空間データの筆として利活用できるよう、地形図データの骨格を法務局より入手した最新地図(14条地図、公図、地籍測量図)を用いて整備します。本データの管理担当は、「税務課」とします。

4.1.4  基盤図(共用空間データ)の情報精度と取得方法

 以上のことを踏まえ、浜田市基盤図(共用空間データ)を整備するに際して、精度の高い地図情報で、行政区域全域を画一的に整備することが望ましいと考えますが、高精度な空間情報の整備並びに維持管理には多大な費用が必要となります。
 したがって、浜田市基盤図(共用空間データ)は、新規で航空写真測量を実施し、異なる精度の地物が重なりあった地図「ハイブリッド地図」を採用することとします。各地物ごとに必要な情報精度で空間データを整備することで、効率的かつ費用対効果の高い共用空間データ整備を実現します。

表

ハイブリッド地図

4.1.5  整備対象エリアと情報精度

 浜田市全域をレベル1000、レベル2500、レベル5000に対応した最新のデジタル航空写真撮影を行うとともに、全域のデジタルオルソ画像を整備し、下記のとおり、浜田市全域の様式・精度が統一されたハイブリッド方式による基盤図(共用空間データ)を整備します。

取得方法
対象エリア
数量
レベル1,000 新規図化
 浜田市全域 1/1000骨格道路+家屋データ整備
A=689.52km
レベル2,500 新規図化
 三隅・旭自治区の都市計画区域
A= 16.86km
レベル2,500 修正図化
 浜田・弥栄自治区
A=268.00km
レベル5,000 新規図化
 金城・旭・三隅自治区の都市計画区域外
A=404.56km
レベル5,000 縮小編纂
 レベル2,500 対象自治区
A=284.96km
レベル10,000 縮小編纂
 浜田市全域
A=689.52km

整備エリア

4.1.6  基盤図(共用空間データ)の更新

⑴ 情報更新の周期

 一般的に、効果が期待できる情報については、常に最新の状態を維持することが理想ですが、費用対効果(コストメリット)を十分に検討して対応することが重要です。浜田市統合型GISで利用する基盤図(共有空間データ)の更新については、更新費用面を考慮した上で、市全域を一括で効率的かつ効果的に更新を行う周期について、次のとおり実施するものとします。

  1. 航空写真データ ⇒ 3年に1回 固定資産評価替えに合わせて
  2. 地形図データ  ⇒ 6年に1回 航空写真撮影に合わせて更新
  3. 地番図データ  ⇒ 毎年更新

   ※上記は、現時点における予定であり、マニュアル策定時点において見直しが生じた場合は変更します。
   ※基盤図(共用空間データ)で、頻繁に変更が生じる地物については、上記更新周期以外における対応の検討が必要です。
 例)建物データは、建築計画概要書などによって更新情報がわかる建築確認業務や現地調査・法務局異動通知でわかる固定資産税業務があり、日常業務の中での更新対応が可能です。

共用空間データ

【共用空間データ16項目(総務省)の分類】

⑵ 電子納品成果の活用

 道路に関連する情報に関しては、国土交通省がCALS/ECアクションプログラムに基づき、工事竣工図などについて、電子納品(デジタルデータ)を推進しており、浜田市においても2009年度から対応を進めることとなっています。
 竣工図や測量効果のデジタルデータを活用することで、費用面、スケジュール面で有効かつ効果的に情報の更新を実現できます。 

電子納品

(出典)国土交通省CALS/EC アクションプログラム2005より

4.2  主題データ

 統合型GISの基盤図(共用空間データ)には、各部署の個別業務支援システムなどで整備される主題データ(特定の主題を持った地図データ(例:災害予測図、観光マップなど))が含まれます。これらの情報は、管理部門で定期的かつ一定の品質で更新されることで、全庁的に利用され続ける必要不可欠なデータになります。
 統合型GIS導入時には、基盤図(共用空間データ)に加え、主題データに関しても、統合型GIS運用に最も適するよう検討を加え定義付けしておく必要があります。

 浜田市における主題データを整理したのち、各部署に対する詳細ヒアリングを実施し、主題データ整備方針を策定します。

【各部署で運用が想定される主題データ】

部署名
業務
主題データ
摘要
建設整備課
道路網
道路関連データ
道路中心線、道路区間データ(市道)、道路縁
建設企画課
都市計画情報管理
都市計画関連データ
用途地域、防火・準防火地域、都市施設・公園・緑地、下水道処理区域等
税務課
家屋評価
地番関連データ
筆界・家屋
消防本部
消防施設管理
消防施設関連データ
消火栓等消防施設
農林課
農道管理
農道・林道関連データ
道路中心線、道路縁
農業委員会
農地管理
農地関連データ
筆界
建築住宅課
確認申請管理
建築関連データ
家屋
総務課
防災情報管理
防災関連データ
災害予測図、災害状況図
統計調査
統計関連データ
調査区
水道部
水道施設管理
水道関連データ
配水管・給水管
下水道課
下水道管理
下水関連データ
下水道管・人孔
 


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【この情報の提供元】
浜田市 広報情報課   ( 庁舎配置図広報情報課の提供情報
電話: 0855-25-9150(直通)  FAX: 0855-23-0210  Mail: jouhou@city.hamada.shimane.jp
関連項目
地域情報化の推進
情報通信基盤の整備
電子自治体の推進
電子申請サービス
浜田市統合型GIS基本計画
目次
1 はじめに
2 統合型GISの動向
3 浜田市統合型GIS基本方針
4 統合型GISのデータ整備
5 統合型GISのシステム整備
6 統合型GISの運用
7 統合型GISの導入効果
8 整備計画
9 今後の課題
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