(地域新エネルギービジョン)第6章 浜田市の新エネルギー可採量

更新:2008年03月26日

1.太陽光発電

 本市における2006年の年間平均全天日射量は12.7MJ/㎡となっています。
 
本市の月別日射量
日射量(MJ/㎡)
日射量(kcal/㎡)
日射量(MJ/㎡)
日射量(kcal/㎡)
1月
6.5
1,547
7月
14.3
3,403
2月
8.1
1,928
8月
21.3
5,069
3月
12.0
2,856
9月
15.1
3,594
4月
14.5
3,451
10月
13.4
3,189
5月
16.0
3,808
11月
7.5
1,785
6月
18.5
4,403
12月
5.3
1,261
 
 
 
平均
12.7
3,023
出典:島根県 松江地方気象台「島根県の農業気象 平成18年(2006年)」
 
 平成17年国勢調査によると、本市には16,735戸の持ち家があり、この住宅すべてが太陽光発電を行ったと仮定すると、年間の可採量は63×106 kwh/年(54,011×106 kcal/年)と推計されます。
 なお、1戸あたりのソーラーパネルの面積は、平均的な設置面積である30㎡(出力3kw)に設定しています。
 
    推計式

可採量=
平均全天日射量3,023kcal/㎡×365日×導入戸数16,735戸×設置面積30㎡/戸×変換効率13%×総合効率75%≒54,011×106 kcal/年≒63×106 kwh/年
 
 

* MJ(メガジュール):メガは100万倍。ジュールはエネルギー単位。1J=0.238cal。
1ニュートンの力が物体に作用して、その方向に1m動かす間にその力がなす仕事。
* cal(カロリー):熱量の単位。1cal≒4.2ジュール。1calは1気圧下で1グラムの純水の温度を摂氏14.5℃から15.5℃に高めるために要する熱量。
* W(ワット):仕事率、電力の単位。毎秒1ジュールの仕事をする仕事率を1W。1ボルトの単位差を有する2点間を1アンペアの電流が流れるときになされる仕事。
* 熱量換算単位:1GJ≒238kcal×103、1kwh≒860 kcal


2.太陽熱利用

 太陽光発電と同様に、本市の持ち家16,735戸すべてが太陽熱利用を行ったと仮定すると、年間の可採量は36,931×106 kcal/年と推計されます。
 なお、1戸あたりの太陽熱集熱器の面積は、平均的な設置面積である4㎡に設定しています。
 
推計式

可採量=
平均全天日射量3,023kcal/㎡×365日×導入戸数16,735戸×設置面積4㎡/戸×変換効率50%≒36,931×106 kcal/年

なお、本市における2006年の日照時間は1,715.3時間です。

本市の月別日照時間
日照時間(h)
日照時間(h)
1月
81.6
7月
124.8
2月
77.0
8月
266.3
3月
138.4
9月
169.7
4月
137.8
10月
208.0
5月
149.6
11月
108.5
6月
169.4
12月
84.2
 
合計
1,715.3
出典:島根県 松江地方気象台「島根県の農業気象 平成18年(2006年)」
 
 

3.風力発電

 
 本市の北部は日本海に望み、南部は中国山地になることから、海風・山風とも享受できる地理的条件を備えています。
 現在、日本海に面する生湯町に風力発電が1基稼動しており、中国山地の弥畝山には20基の風力発電が計画中です。
 
<生湯町の風力発電の可採量>
浜田測候所のデータによると、2001年の本市の年間平均風速は、観測高15.3mの地点で3.9m/sとなっています。
 地上高15.3mにおける平均風速3.9m/sを「べき法則」により補正すると、地上高70mの地点で5.3m/sとなります。この平均風速5.3m/sに対してレーレ分布を仮定し、風速階級別の出現率を算出します。
生湯に1基ある風力発電からは、ハブ高70mの1,500kwで、年間可採量は2×10⁶kwh/年(1,720×10⁶ kcal/年)と推計されます。
本市の月別平均風速
平均風速(m/s)
平均風速(m/s)
1月
5.2
7月
2.8
2月
3.9
8月
3.3
3月
5.0
9月
3.4
4月
4.3
10月
3.6
5月
3.2
11月
4.1
6月
4.1
12月
4.3
 
平均
3.9
出典:松江地方気象観測所「地上気象観測統計月報」
 
<弥畝山の風力発電の可採量>
弥畝山の年間平均風速を6.67m/sと仮定すると、計画中である風力発電からは、ハブ高70mの2,400kwが20基で、年間可採量は6×10⁶kwh/年(5,160×10⁶ kcal/年)×20基と推計されます。
推計式

可採量=Σ(各風速の出力×各風速の出現率)×24時間×365日
   ≒2×10() kwh/年【生湯】+(6×10() kwh/年×20基)【弥畝山】
1,720×10() kcal/年【生湯】+(5,160×10() kcal/年×20基)【弥畝山】
104,920×10()kcal/年

* レーレ分布:平均風速から風速出現分布を推定する場合に用いられる近似分布。


4.バイオマスエネルギー

1)木質バイオマスエネルギー

 
 本市の2005年度における森林の年間成長量は全体で約183,000㎥となっており、成長量の全量を利用できるとすると、274,500×106 kcal/年と推計されます。
 
賦存量 森林成長量183,000㎥/年×比重500㎏/㎥×単位発熱量3,000kcal/kg
     =274,500×106 kcal/年
   ※単位発熱量:自然乾燥でも可能とされる湿量含水率20%(3,000 kcal/kg)
 
 この賦存量のうち、2006年度の間伐材積は、2,957㎥/年となっています。今後も同量の間伐が行われると想定し、木質チップとして熱利用する場合の熱量は、3,105×106 kcal/年と推計されます。
 
 推計式

可採量=間伐材積2,957㎥/年×比重500㎏/㎥×単位発熱量3,000kcal/kg×効率70%
3,105×106 kcal/年
 
    ※木質チップボイラー効率は70%とします。

 
 2006年度間伐実績
区分
面積(ha)
蓄積量(㎥)
間伐材積(㎥)
補助事業
63.93
19,179
2,281
国有林
6.00
1,800
375
市行
13.60
1,080
301
資料:石央森林組合
 

2)畜産バイオマスエネルギー

 農林課の調べでは、2007年度の本市における肉牛は526頭、乳牛は41頭、豚は13,791匹、養鶏は55,128羽です。それぞれの家畜から発生する排泄物を発酵させ、バイオガスを発生させ、それを熱利用するものと想定します。牛豚糞尿の熱利用から得られる可採量は、9,401×106 kcal/年、鶏糞の熱利用から得られる可採量は、5,212×106 kcal/年と推計されます。
 
 バイオガス発生量
種類
計算式
発生量
肉牛
526頭×60kg/頭・日×365日/年×25N㎥/t
287,985N㎥/年
乳牛
41頭×25kg/頭・日×365日/年×30N㎥/t
11,224N㎥/年
13,791匹×8kg/頭・日×365日/年×50N㎥/t
2,013,486N㎥/年
55,128羽×0.13kg/頭・日×365日/年
2,616t/年 
 * 鶏については糞尿発生量数値
 * 糞尿量原単位、単位ガス発生量は「北海道バイオマスエネルギー利用ガイド」による。
 * N㎥:ノルマル立方~1気圧・20℃の状態に換算した気体の流量。1.033Kg/cm3 abs、0℃(273°K)
 
推計式

可採量(牛豚糞尿の熱利用)
2,312,695N㎥/年×バイオガス発熱量21,349kJ/N㎥×ボイラ効率80%
39,499×106 kJ/年 ≒ 9,401×106 kcal/年
 
 推計式

可採量(鶏糞の熱利用)
2,616×103kg/年×鶏糞到着ベース発熱量10,465kJ/kg×ボイラ効率80%
21,901×106 kJ/年 ≒ 5,212×106 kcal/年
 

 

5.廃棄物エネルギー

   本市の2006年度における、可燃ごみの収集処理量は16,312.24t でした。これを浜田市内における廃棄物の賦存量とし、ここでは利用可能量としても100%利用可能であることとします。一般廃棄物の単位発熱量として、2,000kcal/kg(出典:(財)新エネルギー財団)と設定し、可燃ごみを焼却して得られる可採量は、32,624×106 kcal/年と推計されます。
 
推計式

廃棄物エネルギーの賦存量・利用可能量(燃焼利用)
= 可燃ごみ発生量 × ごみの単位発熱量=16,312.24(t/年) ×2,000(kcal/kg)
≒ 32,624 × 106 kcal
 

 ※ごみの単位発熱量 =2,000 kcal/kg (出典:(財)新エネルギー財団)

  なお、2006年12月から浜田市と江津市で組織する浜田地区広域行政組合において、新たな可燃ごみ処理場が供用開始となり、発電を行っています。また、同施設では、発電能力1,800kwhの設備を導入し、現在までの発電量は次のとおりです。これによると、過去10か月の総発電量は、7,423,990kwh(約6,385×106kcal)となります。
 
発電量(kwh)
発電量(kwh)
平成18年12月
876,630
平成19年5月
750,380
平成19年1月
666,110
平成19年6月
542,780
平成19年2月
635,200
平成19年7月
891,960
平成19年3月
643,390
平成19年8月
663,300
平成19年4月
1,007,980
平成19年9月
746,260
 
 
合計(10月)
7,423,990
 
 

6.LNG(液化天然ガス)冷熱利用

   LNGはマイナス160℃の超低温という特徴を持ち、この冷熱は1㎏あたり200kcalのエネルギーに相当します。
   浜田港臨海工業団地に建設されたサテライト基地では、年間3,000tのLNGを使用するので、LNG冷熱の年間可採量は600×10⁶ kcal/年になるものと推計されます。
 
推計式

年間使用量3,000t×単位発熱量200kcal/kg=600×106 kcal/年

 

7.温度差エネルギー

  本市の「しまね海洋館アクアス」では、ヒートポンプの熱源として温度差エネルギーが利用されています。温度差エネルギーは、アクアスのように大量の熱需要が近接している場合には大変有効ですが、熱需要地が近接していない場合、熱供給配管の設置など整備コストが大幅に必要となります。
  また、本市には、温泉が湧出していますが、このうち泉温が30℃以上である美又温泉の温泉使用量をすべて利用できるものとして可採量の推計を行います。気温を本市の年平均値15.8℃に、温泉からの排水温度を35℃に設定した場合、温泉から得られる可採量は、2,415×106 kcal/年と推計されます。
 
年間温泉使用量(H18)
139,743㎥/年
温泉温度
45.4℃
排水温度
35.0℃
年間平均気温(H18)
15.8℃
利用可能温度差
19.2℃
比重
1000kg/㎥
定圧比熱
1kcal/kg・℃
変換率
90%
可採量
2,415×106 kcal/年
 
推計式

可採量=年間温泉使用量×利用可能温度差×比重×定圧比熱×変換率
   ≒139,743㎥/年×19.2℃×1000kg/㎥×1kcal/kg・℃×90%
2,415×106 kcal/年
 

 8.中小水力発電

 2002年11月のデータから浜田川、周布川、下府川等の10地点の可採量を推計しました。なお、いずれの地点も落差がほとんどないため、落差を2mと仮定すると1,674×106 kcal/年と推計されます。
なお、落差を得るための河川工事や生成した電力の供給先等の問題のため実際の導入で商業利用は難しいと思われますが、教育的利用などは可能です。
河川名
地点名
流量(㎥/s)
年間可採量(kwh)
浜田川
中芝橋付近
0.8
82,414(71×106kcal)
浜田川
浜田大橋付近
6.4
659,313(567×106kcal)
周布川
中場付近
5.1
525,390(452×106kcal)
下府川
府中橋付近
3.9
401,769(346×106kcal)
浜田川
金城支所裏
0.4
41,207(35×106kcal)
周布川
若生まなびや館前
0.3
30,905(27×106kcal)
周布川
波佐小学校前
0.7
72,112(62×106kcal)
長田川
エクス和紙館裏
0.4
41,207(35×106kcal)
小国川
抱月顕彰の杜前
0.4
41,207(35×106kcal)
久佐川
旧久佐小学校裏
0.5
51,509(44×106kcal)
合 計
 
 
1,947,033(1,674×106kcal)
 
推計式

可採量=重力係数9.8m/s2×流量(m3/s)×落差(m)×変換率60%×24時間×365日
9.8m/s2×18.9m3/s×2m×60%×24h×365日=1,947,033kwh

 

9.需要サイドのエネルギー

  クリーンエネルギー自動車、天然ガスコージェネレーション、燃料電池の需要サイドのエネルギーについては、従来型エネルギーの利用形態の転換及び効率の向上であることから可採量は推計しないものとします。
 

10.新エネルギー可採量のまとめ

  以上の結果から、本市における年間の新エネルギー可採量は、発熱換算量で250,893×10⁶ kcalになるものと推計され、この数値は本市の2005年の年間エネルギー需要量の約13.5%に相当します。
 
本市における新エネルギー可採量のまとめ
種別
発熱換算量(106 kcal)
太陽光発電
54,011
太陽熱利用
36,931
風力発電
 104,920
木質バイオマスエネルギー
3,105
畜産バイオマスエネルギー(牛豚)
9,401
畜産バイオマスエネルギー(養鶏)
5,212
廃棄物エネルギー
32,624
LNG冷熱利用
600
温度差エネルギー
2,415
中小水力発電
1,674
合計
 250,893
 
本市の年間エネルギー需要量
 
産業部門
民生部門
輸送部門
合計
発熱換算量(GJ)
1,441,441
4,529,599
1,845,073
7,816,113
発熱換算量(106 kcal)
343,063
1,078,045
439,127
1,860,235
熱量換算単位:1GJ≒238kcal×103、1kwh≒860 kcal
 ※可燃ごみの収集処理量=16,312.24t/年(出典:浜田地区広域行政組合)  * べき法則:スティーブンズが心理学において用いた法則。彼はフェヒナーの法則を批判し、分割法やマグニチュード推定法などの比率尺度構成法を用いて感覚量Sと刺激量Sとの間に指数関数R=KSn(Kは定数)の対応関係があることを示し、刺激量のべきの概念を用いたところから、これを精神物理学的べき法則と名づけた。nは光の明るさについては0.33になるなど各感覚についての一定の値を示すので特性指数という。
【この情報の提供元】
浜田市 定住対策課   ( 庁舎配置図定住対策課の提供情報
電話: 0855-25-9200(直通)  FAX: 0855-23-1866  Mail: teijyuu@city.hamada.shimane.jp
関連項目
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ごみ・し尿
ペット・動物
消費者相談・多重債務相談
地球温暖化防止対策
環境に関連した計画
地域省エネルギービジョン
浜田市地域省エネルギー重点ビジョン
地域新エネルギービジョン
第1章 目的と位置付け
第2章 浜田市の概要
第3章 浜田市のエネルギー消費量
第4章 基本方針
第5章 導入プロジェクト
第6章 浜田市の新エネルギー可採量
浜田市地球温暖化対策実行計画書 達成状況(平成22年度分)
浜田市地球温暖化対策推進計画
浜田市一般廃棄物処理基本計画
浜田市環境基本計画
公害関係
墓地をつくるとき・移転するときには
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