1 基本的事項
1-1実行計画策定の背景
Ⅰ 地球温暖化問題とは
「地球温暖化」は、大気中の二酸化炭素、メタン、フロン類、水蒸気など温室効果ガスの大気中濃度が増加することにより、太陽からの日射や地表面から放射する熱の一部がバランスを超えて温室効果ガスに吸収され、吸収された熱は再び地表面へ放射されることにより地表面の温度が上昇し、その結果として気候の変動が引き起こされることです。
地球温暖化による急激な気温の上昇に伴う地球環境への影響としては
①海面水位の上昇に伴う陸域の減少
②豪雨や干ばつなどの異常現象の増加
③生態系への影響や砂漠化の進行
④農業生産や水産資源への影響
⑤マラリアなどの熱帯性の感染症の増加 などが挙げられており、私たちの生活へ甚大な被害が及ぶ可能性が指摘されています。
浜田市では、過去約40年の間に年平均気温が約0.6℃上昇しています。
また、日本海に面する浜田市では、地球温暖化の影響で海面が1m上昇した場合には、約85%の砂浜が水没すると言われています。(島根県沿岸の試算値)
※温室効果:地球の温度は、太陽から地球に降り注ぐ日射エネルギー(太陽放射)と、地球から宇宙に向けて放射される赤外線(熱放射)とのバランスによって決まっています。太陽放射の多くは地表面で吸収され、暖められた地表面は大気中に赤外線を放出しています。この熱放射の一部が温室効果ガスによって吸収され、吸収された熱は再び地表面へ放射されます。この作用を「温室効果」と呼びます。もしもこの温室効果が全くないとしたら、地表の平均温度は約-18℃になります。
Ⅱ 国際的な動きと日本の対応
世界的な温暖化対策は、平成4(1992)年にブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された「環境と開発に関する国連会議(地球サミット)」において、「気候変動に関する国際連合枠組条約(気候変動枠組条約)」が155カ国で採択されたことから本格的にスタートしました。
これを受けて、平成7(1995)年第1回締約国会議(ベルリン)、平成8(1996)年第2回締約国会議(ジュネーブ)が開催され、平成9(1997)年第3回締約国会議(京都)で先進締約国の温室効果ガスの排出削減目標を定めた法的文書「京都議定書」が採択されました。
これら国際的な動きを受けて、我が国では「地球温暖化対策の推進に関する法律」が平成10(1998)年10月9日に公布され、平成11(1999)年4月8日に施行されています。
この法律では、今日の段階からの地球温暖化対策への取り組みとして、国、地方公共団体、事業者及び国民それぞれの責務を明らかにするとともに、地球温暖化対策に関する基本方針の策定など、各主体の取り組みを促進するための法的枠組みを整備するものとなっています。
我が国では、採択から7年を経過した平成17(2005)年2月16日に「京都議定書」が発効され、この中で、温室効果ガスの総排出量を「平成20(2008)年から平成20(2012)年」の第1約束期間に、平成2(1990)年レベルから6%削減するとの目標が定められました。
平成17(2005)年8月10日に「地球温暖化対策の推進に関する法律」が最終改正され、平成18(2006)年4月1日から施行されました。
1-2 計画の目的
21世紀を迎えた今日、地球環境に関するさまざまな警告が発せられています。
その中でも特に深刻なのが、地球温暖化の問題であり、早急な対応が求められています。
「Think Global,Act Local」と言われるように、地域からの取り組みが重要となっています。特に、地域経済の中で大きな役割を占める市が率先して取り組むことが、市民や事業者に対し意識改革のきっかけに非常に大きな影響を与えることになります。
そのために、浜田市における事務及び事業に関し、環境負荷の少ない住みよいまちづくりを進めるための「エコオフィスはまだ・アクションプログラム」を策定し、全職員協働のもと取り組み、市民等への普及・啓発に努めることを目的とします。
この実行計画は、「地球温暖化対策の推進に関する法律」第21条第1項で、地方公共団体すべてに、自らの事務及び事業に関して、温室効果ガスの排出削減に取り組みために「温室効果ガスの排出の量の削減並びに吸収作用の保全及び強化のための措置に関する計画」(地方公共団体実行計画)の策定が義務付けられたもので、さらに発展させた環境保全全般に関する実行計画とするものです。
参考 地球温暖化対策の推進に関する法律 第二十一条
第二十一条 都道府県及び市町村は、京都議定書目標達成計画に即して、当該都道府県及び市町村の事務及び事業に関し、温室効果ガスの排出の量の削減並びに吸収作用の保全及び強化のための措置に関する計画(以下、この条において「地方公共団体実行計画」という。)を策定するものとする。
2 地方公共団体実行計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 計画期間
二 地方公共団体実行計画の目標
三 実施しようとする措置の内容
四 その他地方公共団体実行計画の実施に関し必要な事項
3 都道府県及び市町村は、地方公共団体実行計画を策定し、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表しなくてはならない。
4 都道府県及び市町村は、毎年一回、地方公共団体実行計画に基づく措置の実施の状況(温室効果ガス総排出量を含む。)を公表しなければならない。
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参考 地球温暖化対策に関する基本方針(抄)
3.政府がその事務及び事業に関し温室効果ガスの排出の抑制等のため実行すべき措置について定める計画に関する事項
(1)策定、変更及び公表
政府がその事務及び事業に関し温室効果ガスの排出の抑制等のため実行すべき措置について定める計画(以下、「政府の実行計画」という。)を策定し、又は変更しようとするときは、その案を公表し、閣議の決定を求めるとともに、閣議決定があったときは、遅滞なく公表しなければならない。
(2)政府の実行計画に定める措置の内容、当該措置により達成すべき目標等
ア 政府の実行計画に定めるべき措置の内容
①財やサービスの購入・使用に当たっての配慮
低燃費・低公害車の導入、自動車の効率的利用、自転車の活用、エネルギー消費効率の高い機器の導入、用紙類の使用量の削減、再生紙などの再生品の活用、代替フロン系冷媒の回収・破壊や非フロン系エアゾール製品の購入・使用の徹底等
②建築物の建築、管理等に当たっての配慮
温室効果ガスの排出量の低減に資する素材の選択、温室効果ガスの排出の少ない空調設備の導入、冷暖房における適正な温度管理、太陽光利用等新エネルギーの有効利用、水の有効利用、周辺や屋上の緑化等
③その他の事務・事業にあたっての環境保全への配慮
エネルギー使用量の抑制、ごみの分別、廃棄物の減量等
④職員に対する研修等
職員に対する地球温暖化対策に間する研修の機会の提供、情報提供等
⑤計画の推進体制の整備と実施状況の点検
推進体制、点検体制の整備等
イ 当該措置により達成すべき目標
政府の実行計画の期間は5年間とし、当該計画には、それぞれの措置の目標とともに、温室効果ガスの総排出量に関する数量的な目標を定めるものとする。
(3)政府の実行計画に基づく措置の実施状況(温室効果ガスの総排出量を含む。)の公表
政府は、自らの事務及び事業の実施に伴って排出される温室効果ガスの総排出量を含め、当該計画の実施状況を毎年点検し、その結果を公表するとともに、必要に応じ、見直しを行うものとする。
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1-3 計画の対象範囲
地球温暖化対策の推進に関する法律第21条に基づく実行計画における対象は、地方公共団体の事務及び事業であり、一部事務組合等も対象となりますが、浜田地区広域行政組合は別途実行計画を策定されたことにより、この計画は浜田市のみとします。
ただし、本庁のみでなく、出先機関(支所も含む。)等含めた全ての組織や施設が対象となります。
1-4 温室効果ガスの種類と排出量の算出
温室効果ガス排出量は、法第2条第5項に定める方法により、施行令第3条に定める排出係数及び施行令第4条で定める地球温暖化係数を用いて、毎年度算出します。
なお、この計画で算出の対象とする温室効果ガスは、計画の対象範囲の機関での事務及び事業の内容を勘案し、温室効果寄与度の高い二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)及び一酸化二窒素(N2O)の3種類とします。
温室効果ガスの種類
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ガスの種類
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人為的な発生源(本計画の対象機関・施設に関するもの)
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二酸化炭素
(CO2)
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燃料(石油・ガス)の燃焼や電気の使用に伴う排出
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メタン
(CH4)
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自動車の走行に伴う排出
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一酸化二窒素
(N2O)
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自動車の走行に伴う排出
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※その他、法施行令ではハイドロフルオロカーボン(HFC)、パーフルオロカーボン(PFC)、六フッ化硫黄(SF6)の3種類を定めているが、把握が困難であり、温室効果寄与度も極めて低いため、この計画では対象外とします。
1-5 計画策定、実行に関する流れ
PDCAサイクルの考え方を基本に組み立てて行きます。
P(PLAN):計画
①策定に係る準備
(準備体制の構築、温室効果ガス排出状況などの調査把握、計画内容の検討)
②計画の策定・公表
(法第21条第2項)
D(DO):実行
①計画中の措置の推進
(推進体制の構築:原則、準備体制をそのまま移行することとする。研修会実施による職員に対する意識啓発)
C(CHECK):点検
①計画の点検・評価・公表
(毎年度実施状況を点検し、その結果を公表)
A(ACTION):見直し
①計画の見直し(変更)
(点検・評価に基づき、必要に応じて見直し、公表)
1-6 期待できる効果
①地方公共団体自体が極めて規模の大きい事業体であるため、民間事業所への波及効果
②地方公共団体が率先して実行することで、民間や住民への普及
③事務経費の削減
④地球温暖化対策に関する経験・知識の蓄積