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浜田市行財政改革大綱(素案)

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1 基本的な考え方

1 これまでの行革の取組み

 本市は、平成17年10月に市町村合併し、新「浜田市」となりました。市町村合併は最大の行財政改革との認識に立ち、旧5市町村では合併を推進するとともに、それぞれに行財政改革大綱に基づき職員の削減や民間委託等の行財政改革を実施してきました。

2 改革の背景

(1)人口減少社会の到来

 我が国では、他の先進国に例を見ないスピードで少子高齢化が進行し、総人口は平成17(2005)年をピークに減少を始めたと見られています。生産年齢人口の減少が経済成長の鈍化を招き、税収に影響することが懸念されるほか、年金制度の担い手である現役世代に対する受給世代の比率が高まるなど社会保障制度をはじめとした諸制度の維持が困難となることが予想されます。

(2)国と地方の累積債務

 90年代のバブル崩壊以後、国と地方は、景気低迷を脱却するために様々な施策を実施するとともに、税収の減少を補うために多額の借入を行いました。国と地方の債務の累積額は、約800兆円にもおよぶ危機的な水準となっており、現在も増加の一途をたどっています。この累積債務が財政を硬直化させ、国民に世代間の不公平感や諸制度の継続性へ不安感を抱かせるばかりでなく、経済の発展に大きな足かせとなることが懸念されています。

(3)三位一体の改革

 国では、この債務を圧縮するために「小さな政府」を目指した構造改革や三位一体の改革を進めています。この三位一体の改革とは、(1)国からの補助金削減 (2)国から地方への税源移譲 (3)地方交付税の見直し を一体的に進めるもので、財源と権限をできるだけ住民に身近な地方公共団体に委ねることで、効率的な行政サービスの提供を目指すものです。 しかし、減少する補助金や交付税に比べ委譲される税源が十分とは言えず、地方自治体では厳しい財政運営が続くものと予想されます。

(4)公務員改革の推進

 国は、「公務員の総人件費改革の基本指針」に基づき、約69万人の国家公務員を5年間で5%以上純減させるとともに、年功序列の給与制度の抜本的改革などを進める方針です。地方公務員についても地方行革指針により、過去5年間の総定員純減の4.6%を上回る純減が求められています。また、公務の能率的かつ適正な運営を確保するため、能力・実績重視の人事制度の確立や地域の民間給与の状況を、より的確に反映した給与とすることが求められています。

3 改革の目的

 厳しい財政環境下にあっても、社会経済情勢の変化に対応し、複雑・多様化する市民ニーズに的確に対応するため聖域なき行財政改革に取り組み財政基盤の強化を図ります。また、個性的で多様な地域づくりに向けて行政組織と行政運営のあり方を見直し、分権型社会に対応した自治能力の向上を図るとともに、業務プロセスの改善により行政に求められる「スピード」と「正確さ」の両立を図ります。

4 改革の目指すべき姿

 改革の目指すべき姿に向かって市民と行政、また、行政内部で共通の認識を持ち、その実現に取り組みます。

(1)合併効果の最大限の発揮

合併時に合意された項目が確実に実施され、合併効果が最大限に発揮されるよう進行管理を行います。また、未調整の項目、暫定的な取り扱いとなっている項目についても新市の目指すべき方向を踏まえつつ、行財政改革の視点を持って調整を図ります。

(2)経営的視点による行政運営の推進

 「市民満足度の向上」を図るため、企業の経営理念・手法を積極的に取り入れながら、市民の視点に立って、費用対効果の高い行政運営を目指します。成果主義に基づいて持てる資源を最適かつ有効に活用し、必要なサービスを効果的、効率的に提供できるよう改革を進めます。

(3)市民と行政の協働の推進(分権型社会への転換)

 地域における公的なサービスについては、行政のみによって提供されるのではなく、住民やコミュニティ組織、NPO、民間企業など様々な市民との協働によって担う分権型社会への転換が求められています。こうした新しい地域を創造するために行政の果たすべき役割を積極的に担います。

(4)徹底した行政のスリム化(小さな市役所への転換)

 公的関与のあり方を見極めつつ、徹底した行政組織のスリム化を図ります。また、費用対効果の高い行政サービスを目指すとともに、「民間でできることは、民間で」の原則に従い積極的にアウトソーシングを進めます。

(5)安全・安心の向上

 効率的な行政運営を目指すことは必要ですが、市民の安全・安心に関わる業務については、その取組みに注意が必要です。まず、市の責務を明確にし、その責務を果すことを第一に考えます。

5 改革の視点

 改革に当たっては以下の視点を持って、見直しを進めることとします。

(1)市民の視点

  行政サービスの受益者である市民の視点から改革を検討します。

(2)財務の視点

  コストの削減や歳入の増加を図る視点から改革を検討します。

(3)業務プロセスの視点

  業務を「効果的」、「効率的」に進める視点から改革を検討します。
  なお、検討に当たっては安全・安心についても考えます。

(4)協働の視点

  行政と市民等の協働を進める視点から改革を検討します。 また、協働を進める上で必要な情報の共有化、人材育成についても考えます。 

2 改革の具体的テーマ

 改革の具体的な取組項目として、次に掲げる10テーマを基に改革を推進します。

1 定員管理及び給与の適正化

 欠員不補充や勧奨退職の積極的な推進によって職員数を削減し、市町村合併に伴う効果を最大限に発揮できるよう定員管理を推進します。また、給与制度を抜本的に見直すとともに、時間外手当等の徹底的な削減を図り、市民の理解を得られるような給与制度及び運用、水準の適正化を推進します。
  (1)職員定数の削減
  (2)給与の適正化
  (3)時間外勤務手当の徹底した削減
  (4)福利厚生事業の見直し
  (5)定員・給与等の状況の公表

2 時代に即応した人材育成等の推進

 高度で複雑化する市民ニーズに対応できるように、職員の能力や仕事の成果にもとづいた人事制度の導入を検討します。また、計画的な研修の実施や自己啓発の推奨を通じて、職員の資質向上を図ります。併せて、職員の意識改革を徹底し、接遇の向上や業務改善に取り組む職場風土づくりに努めます。
  (1)能力・実績を重視した人事制度の導入
  (2)人材育成の推進
  (3)窓口における接遇の向上
  (4)職員の意識改革の徹底

3 機能的で柔軟な組織・機構の確立

 組織の再編・合理化を進め、スリムで柔軟な体制を実現するとともに、分権化に対応した機能的な機構を確立します。また、職場の業務量や職員の資質・能力に応じた適正な人員配置、職員配置を行うことで、事務の効率化や人員削減、時間外手当削減に結び付けます。
  (1)組織の統廃合によるスリム化の推進
  (2)分権化に対応した機構の確立
  (3)適正な人員・職員配置の実施
  (4)多様な任用形態の検討

4 民間委託等の推進

 公的関与のあり方を見極め、「民間でできることは、民間で」を基本に、民間委託や民営化及び指定管理者制度等のアウトソーシングを積極的に推進し、「小さな市役所」の実現を目指します。
  (1)民間委託・民営化の推進
  (2)指定管理者制度の積極的な推進
  (3)市場化テストの導入検討 

5 外郭団体及び第三セクター等の見直し

 市からの人的、経済的な関わりを抜本的に見直し、各団体、施設の自主的・自立的な運営を促します。また、経営状況を総点検し、市民へ公表していくことで経営の健全化を促進します。
  (1)外郭団体の抜本的な見直し
  (2)第三セクターの抜本的な見直し
  (3)地方公社の経営健全化
  (4)地方公営企業の経営健全化
  (5)施設建設・管理におけるPFI手法の検討

6 財政運営の健全化

 三位一体の改革による地方交付税、補助金の大幅な減少に備えて、徹底した経費の削減と自主財源の確保に努め、健全財政を確立します。また、行政評価制度を活用した事務事業の見直しやバランスシート等を活用した企業会計手法の導入に努めます。
  (1)中期財政計画に基づく事業の実施
  (2)公債費負担適正化計画の策定
  (3)行政評価制度による事務事業の見直し
  (4)企業会計手法の導入
  (5)市税等の徴収率の向上
  (6)遊休財産(普通財産)の有効活用及び売却
  (7)補助金・交付金及び使用料、手数料の見直し

7 電子自治体の推進

 激変する社会のICT化に対応し、高度な市民サービスを提供するとともに、業務の効率化を図るために、情報セキュリティの確保に十分留意しつつ、行政手続のオンライン化等の電子自治体を推進します。
  (1)情報セキュリティの確保
  (2)次世代システムへの移行
  (3)グループウエアによる業務改善の推進
  (4)行政手続のオンライン化の推進
  (5)総合地図情報システム(GIS)の整備
  (6)地域情報通信基盤の整備

8 公正の確保と透明性の向上

 市民への積極的な情報の公開を推進して、行政のアカウンタビリティ(説明責任)を果たし、公正の確保と透明性の向上を図ります。また、個人情報の保護を徹底し、信頼される行政を目指すとともに、監査機能の充実強化に積極的に取り組みます。
  (1)市政に関する情報の積極的な公開
  (2)個人情報の保護
  (3)監査機能の充実強化
  (4)広聴方法の多様化
  (5)手続きの簡素化や対応の迅速化
  (6)委員会・協議会及び審議会等の見直し

9 市民との協働の推進

 市民の多様なニーズや地域の課題に対して、効率的な対応を可能とするとともに、行政の簡素化を図るために、自治組織や各種団体等との新たなパートナーシップを確立し、多様な公的サービスの提供を推進します。
  (1)市民が参画できる制度の構築
  (2)民間企業、各種団体、NPO等との協働の推進
  (3)島根県立大学等との連携
  (4)男女共同参画の推進

10 議会との連携

  市民の多様な意見を集約・反映させるために執行機関から議会への情報提供を推進し、情報を共有することで執行機関と議会の連携を強化します。また、議員の定数や報酬に対して各方面から関心が寄せられていることに留意し、市民等に対する議会の情報公開を促進します。
  (1)議会への情報提供の推進
  (2)議会の情報公開の促進 

3 改革の進め方

1 改革の推進期間

 計画期間は、平成18年度から平成22年度までの5年間とします。

2 改革の推進体制

 平成17年12月に市長を本部長とする庁内組織である「浜田市行財政改革推進本部」を設置し、本庁支所を問わず、全庁的な体制で改革に取り組みます。 また、平成18年1月に、学識経験者や公募市民等による「浜田市行財政改革推進員会」を組織し、市民の意見を取り入れながら市民本位の行財政改革を推進します。

3 実施計画(集中改革プラン)の策定

 この大綱に基づいて、具体的な改革事項を実施するため、実施計画(集中改革プラン)を策定します。実施計画においては、各実施項目の年度計画、数値目標、担当課を明記します。
なお、実施計画は、国・地方の経済情勢の変化に応じて見直すこととします。

4 公表及び情報の公開

 市民への説明責任を果たすため、「行財政改革大綱」及び「実施計画」を、市議会、広報、ホームページ等に積極的に公表し、市民と協働して行財政改革を推進します。

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