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シリーズ「島根あさひ社会復帰促進センター」その11 矯正施設における武道について

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 「刑務所」と聞くと、皆さんはどのような場所を想像しますか?
  これまでも紹介してきましたので、既にご存じの人も多いかと思います。刑務官は、施設内を巡回するという業務があります。通常刑務所は何百~何千人という受刑者を収容する施設ですので、非常に大きい敷地と複数の建物を有しており、これを一回行うだけでも結構大変です。また、刑務所では受刑者の規律違反行為に対処しなければならない場合がありますが、時には体を張って受刑者に対し制止などの措置をとらなければならないこともあります。このように刑務所は治安を守るための施設という性格上、そこに勤務する人、特に刑務官については日々の勤務の中で身体を動かす機会が多数あります。
  そのため、刑務官として施設に勤務するためには、自らの心身を鍛錬することが非常に重要で、そんな鍛錬の一環として行われているのが柔剣道といった武道です。そこで、今回は矯正施設における武道について若干の紹介をしたいと思います。なお、矯正施設では護身術というものもありますが、今回は、柔道・剣道に限定し紹介します。

柔道・剣道で心身の鍛錬を図るとは?

 刑務所をはじめとした刑事施設(刑務所、少年刑務所、拘置所)では、一般的に勤務時間外に柔道・剣道の訓練を行っています。
  柔道・剣道の訓練は、職員個々の心身の鍛錬になることはもちろん、後でのべますが、矯正職員が対象の大会なども開催され参加します。
  そのほか、訓練を通じて、面識の少ない職員とのコミュニケーションをとる絶好の機会にもなることがあります。そうすると副次的な効果ではありますが、職員間において、職務上のコミュニケーションがとり易い関係が築かれ、施設における円滑な職務の遂行にも寄与することがあります。特に、施設に勤務したばかりの新人の職員にとっては、同僚や先輩と接する貴重な機会になる場合があります。
  また、刑務官の中には、学生時代などから、柔道・剣道といった武道を専門的に行ってきた職員も多くいます。このような職員については、矯正施設の警備面をはじめとした運営において重要な役割を担うこととなりますが、そのほか武道の訓練においても、重要な役割を担っています。例えば、柔道や剣道の訓練中にほかの職員の指導を行ったり、施設での毎日の訓練に積極的に参加したりするなど、施設の訓練の活性化に大きく寄与しています。そして、このような訓練の活性化が、ひいては施設の警備力の向上にも寄与すると考えられます。

武道大会に出場することもあるの?

 矯正施設では、全国に多数の施設があることもあり、このような柔道・剣道について、管区単位あるいは全国単位で様々な大会を開催されているので、それらの大会に出場しています。
  例えば、全国単位でいえば、「全国矯正職員武道大会施設対抗試合」というものがあります。この大会は施設対抗の団体戦で、例年5~6月頃に開催され、柔道・剣道それぞれについて、各矯正管区ごとの予選により決められた全国の代表施設のチームが参加しています。このほか、個人戦として「全国矯正職員武道大会選手権試合」、韓国との親善武道大会である「日韓矯正職員親善武道大会」、女子職員を対象とした「全国矯正職員女子剣道大会」といった大会が開催されています。
イラスト  また、全国8ブロックある矯正管区単位でも「全国矯正職員武道大会施設対抗試合」の予選のほか、例えば、「管内矯正施設対抗新人戦」という大会があります。この大会は、「新人戦」という名称のとおり、柔道・剣道を始めたばかりの無段者や下位段者が参加対象者となる施設対抗の団体戦です。
  このような大会は、職員に対し目標を達成するための刺激となり、また施設を代表して大会に出場することで、職員の士気の高揚などの効果が期待できますし、それが結果として、訓練を活性化させることにもつながると考えられます。
  近い将来整備される予定の島根あさひ社会復帰促進センターにおいても、道場が設置される予定ですので、ほかの刑務所と同じように、柔道・剣道の訓練が実施されることが予想されます。
  このような訓練を通じ、センターに勤務する職員として心身を鍛錬するとともに、マンパワーとしての施設の警備力の維持・向上に努めていきたいと考えています。

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