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「困った子」は「困っている子」

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行儀が悪い、人の話をよく聞かない、言いつけを守らないなどなど。私たち大人は子どもをよくしかってしまいます。しかるということは、親としてちゃんとした大人になってほしいという願いからの行動だったり、しっかり伝えているつもりなのになかなか伝わらないイライラなどからの行動だったりします。
 視点をちょっと変えてみましょう。子どもの目線に立ったとき、大人の言葉を子どもはどれほど理解しているでしょうか。自分は素直に行動しているだけなのに、突然しかられてしまったと困っている場合はないでしょうか。子どもは大人が考えているほど前後の脈絡に沿った思考をしていませんし、興味がころころ変わったり、反対に強く興味を引かれると周りがみえなくなったりしてしまいます。抽象的な表現も苦手です。例えば、「ちゃんと部屋をきれいにしなさい。」とか、「ちょっと待っててね。」とか。ちゃんときれいにってどんなふうにするの?ちょっとっていつまで?
 子どものことを思わない親はいません。その思いが子どもに届くように、私たち大人は伝え方を磨く必要があります。思いが伝わると、子どももしっかり考えて答えを出してくれます。
 まず、具体的に伝えるようにしましょう。例えば、部屋をきれいにしなさいではなく、本を本棚に入れましょうとか、おもちゃを箱に入れましょうとか。ちょっとまってではなく、時計の長い針が6にくるまで待ってとか。さらに、実際の物や絵、文字を指し示しながら話すと理解が容易になります。
 簡潔に話しましょう。子どもが話をする際に、話し始めと終わりでは内容が全く違ってきてしまうということはたまにあると思います。聞くときもこれと同じで、一つ一つの言葉は理解できても、長い文章になると終わりの頃にははじめの方の言葉を忘れていたりします。
 褒めるときは褒め、しかるときはしかり、褒めているのかしかっているのか分からないことは避けましょう。この際も何に対して褒めたりしかったりしたのか具体的に示すことを忘れないようにしましょう。
 繰り返し伝えましょう。子どもは同じようなことを繰り返ししてしまいます。大人から見れば同じようなことでも、時間や場所が違うと同じことと感じることが難しいためです。ですから大人も繰り返し伝える必要があります。
 こういう日々の積み重ねで子どもは徐々にコミュニケーションの能力を得て、自分も大人の仲間入りができるようになります。

 小学校に上がるくらいに大きくなっても、ちょっと困った行動を続けてしまい、教えてもなかなかよくわかってもらえない子どももいます。しつけが悪かったと自分を責め、子どもを責める親もいます。でもちょっと待ってください。このような子どもの中に、発達障害のある子どもがいるかもしれません。
 発達障害というと非常に特別で、まれな障害と思われるかもしれませんが、40人学級で2~3人は当てはまるといわれるほどありふれた障害です。発達障害は更に細かく分類されるのですが、全体でみるとコミュニケーションが苦手な場合が多いです。なぜでしょう。知能が劣っているから苦手なのではなく、コミュニケーションのルールが理解しづらいのです。ルールからはずれることが多いため、しかられたり、いじめられたりすることが多く、自分に自信がなくなったり、相手を攻撃してしまったりするようになってしまうことがあります。時として、周りからは問題行動をとる「困った子」に見えても、一番困っているのは、適切な行動がとれないでいる本人なのです。でも、障害のある子に分かるように伝えることができたら、障害のある子のルールをまわりがわかったら、みんな同じ輪の中ですくすく成長することができます。伝える基本は前段で書いたことそのままです。エジソンやアインシュタインが発達障害であっただろうといわれているように、悪いことばかりではなく大きな可能性も秘めています。
 どの子にもある可能性の花を開かせるために今一度伝えるということの大切さを考えてみましょう。
 発達についての相談は子育て支援課で受け付けています。

(地域医療対策課医療専門監 齊藤稔哲(としあき))

このページに関するお問い合わせ先

  • 浜田市子育て支援課
    電話:0855-25-9331、25-9330  
  • 金城支所市民福祉課
    電話:0855-42-1235  
  • 旭支所市民福祉課
    電話:0855-45-1435  
  • 弥栄支所市民福祉課
    電話:0855-48-2656  
  • 三隅支所市民福祉課
    電話:0855-32-2806  

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