2022年 8月 18日
毎年、この時期は「歯の衛生週間」です。大人も子どもも歯はとても大切なものです。 今回は、子どもの歯についてお話します。
【子どもの歯】
生後5か月ころから歯が生え始め、乳歯は20本生えます。5歳ごろには乳歯が抜け永久歯が生えてくる子どももいます。歯の生える時期、抜ける時期は個人差がとても大きいものです。あまり神経質になりすぎず、様子をみていきましょう。
~乳歯~ 乳歯は永久歯に比べ、作られる時間も短くエナメル質も未熟です。また歯の頭の部分が大きく、歯と歯が面で接触しているため、汚れが付きやすく、虫歯になると進行が早いという特性があります。万が一乳歯がひどい虫歯になって抜けてしまうと、抜けた空間に向かって周りの歯がよってきます。すると永久歯が正しく生えるスペースがなくなります。生える方向もずれてしまい、当然永久歯の歯並びは悪くなります。このように、乳歯は永久歯のためのナビゲーターの役もしているので、大事にしましょう。
【子どもの歯の働き】
子どもの歯の働きを大きく分けると次の3つになります。
1)食べ物を噛む
子どもの成長には食べることは欠かせません。歯は食べ物をくだき、飲み込みやすいようにし、消化しやすくしています。またよく噛むことで唾液や消化液の分泌が盛んになり、さらに食べ物の表面積が広くなって栄養の吸収がよくなります。
2)発音を助ける
はっきりと正確に発音するためには歯がとても重要です。ちょうど言葉を話しはじめる時期の子どもにとって、特に前歯は大切です。
3)顔のかたちを整えたり、発育を助ける
顎の骨は歯を支えている土台のようなものなので、歯の働きによって顔立ちまで変わります。よく噛むことによってあごの成長を促したり顔の形や姿勢を整えるなど、身体の発育にも深くかかわっています。
【虫歯って?】
虫歯は歯・食べ物・虫歯菌の3要素の時間の経過が加わったときにできてしまうものです。口の中に食べカスが残っていると、虫歯菌はその糖分を分解し、ねばねばした物質を作って歯の表面にはりつきます。これが歯垢(プラーク)です。
虫歯菌は歯垢に住み着き、さらに他の糖がやってくるとこれを取り込み分解して酸に変えます。この酸が歯を溶かし虫歯になります。歯の質は生まれ持ったものです。食事や間食の時間を決めて、食後は口をゆすいだり、歯磨きをして口の中に食べ物を残さないようにしましょう。
【虫歯になりやすい場所】
1歳半前後・・・上の前歯、特に歯と歯の間、歯の付け根
2~3歳・・・生えて間もない奥歯が虫歯のトップ、特にかみ合わせの溝の部分に注意
4~5歳・・・奥歯の歯と歯の間、ここは歯ブラシだけでなく、デンタルフロスを併用するとよい
【歯磨きのコツ】
歯磨きは汚れ(歯垢)を完全に落とすことが大切。小学校の低学年までは仕上げ磨きが必要です。つい力を入れすぎる傾向がありますが、これでは歯や歯肉を傷つけるばかりでなくかえって細かい汚れはとれません。歯ブラシは口の大きさにあったものを選び、毛先が開いたらこまめに取り替えましょう。
★仕上げ磨きのポイント
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