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市長所信表明

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 久保田章市市長は、平成25年12月市議会定例会の開会にあたり、諸議案の説明に先立ち、今後4年間の市政運営について、所信表明を行いました。
 
市長所信表明1  市長所信表明2

はじめに

  去る10月の市長選挙におきまして、多くの市民の皆さんをはじめ、各方面からの力強いご支持を賜り、浜田市長として市政運営に当たらせていただくことになりました。
 私に寄せられました温かいご支援に心から感謝いたしますとともに、浜田市の発展、市民の皆さんの生活を守っていく使命を担うことに、責任の重さを感じているところであります。
 浜田市は、平成17年の新市誕生以来、各地域の個性を活かしたまちづくりを進め、市政の発展を目指してまいりました。
 しかしながら、他の多くの地方都市と同様、浜田市におきましても、人口の減少が進み、産業が停滞して、閉塞感が漂っています。
 この状況を打ち破り、「浜田を元気にする」ために、私の知識、経験、人脈のすべてを活用し、全力を挙げて市政に取り組んでまいります。
 私は、浜田の直面する課題を、人口減少問題とそれに伴う産業・経済の縮小と捉え、元気な浜田をつくるための総合的な政策を進めてまいります。
 市財政においても、今後、市税や地方交付税の落ち込みが見込まれ、市全体での収入減少も進んでいる中、浜田市を民間会社と例え、「浜田株式会社」が、経費の見直しも行う一方で、売上げを伸ばし、市全体の収入が増える取組みを、積極的に推進してまいります。
 そして、3つの政策、すなわち、「産業振興、企業誘致などによる雇用の場の確保」、「子育て支援、教育の充実」、「高齢者が安心して暮らせるまちづくり」の3つを重点政策として取り組んでまいります。

1 産業振興、企業誘致などによる「雇用の場」の確保

 第一に、産業振興、企業誘致などに取り組み、雇用の場を確保する政策であります。
 産業振興の中でも、まず1番目に浜田市の基幹産業である水産業の活性化に努め、昨年約57億円の水揚高を、10年後の100億円達成を目標に取り組んでまいります。

水産業の振興

 浜田の水産業は、近年、資源の枯渇、魚価の低迷、燃油代の高騰、漁船の老朽化、後継者不足など、厳しい状況が続いています。
 こうした中、まず、基幹漁業である沖合底曳網漁業5ヶ統及びまき網漁業2ヶ統の全船存続のため、島根県及びJFしまねと連携して、漁船老朽化対策を含めた漁業構造改革を推進してまいります。
 また、浜田漁港で水揚げされる、アジ、のどぐろ、カレイはもとより、イカなどを含めた多種多様な魚の積極的なPR活動を行ってまいります。浜田漁港の水揚げの大幅増加を目指し、県外船が利用してもらえるような対策を講じ、県外船の誘致を推進してまいります。
 また、集客施設であります、しまねお魚センターの活性化について、抜本的な対策を検討いたします。隣接する浜田漁港の市場施設、公設水産物仲買売場の今後のあり方についても、水産関係団体等の意見を聞きながら検討し、更には、瀬戸ヶ島を含めた「漁港エリア」を多くの人が訪れる活気のあるエリアにするための活用策を考えてまいります。

 農林業の振興

 産業振興のもう一つの大きな柱であります農林業の振興につきましても、力を入れてまいります。

 ◆農業

 農業につきましては、農業産出額は、平成20年から4年間で約3億7千万円増加し、約37億3千万円になりました。主要な農産物である水稲をはじめとした農畜産物の生産拡大を図るとともに、新たな企業参入などによる農業産出額の更なる増加に努めてまいります。
 一方で、地域農業は担い手不足と農地の荒廃に直面しており、「ふるさと農業研修制度」によるUIターン者を対象とした担い手の確保と、担い手への農地の集約化を進め、地域の皆さんが継続して農業に取り組めるよう努めてまいります。
 そして、JAいわみ中央や島根県と連携し、加工品の商品開発、安全で安心な有機野菜や特産果樹の生産と販路の拡大、産直市や観光農園の振興に取り組んでまいります。
 浜田市には、各地域に特色のある農産物があります。浜田・三隅の西条柿、金城のピオーネ、旭の赤梨、弥栄の有機米など、特色ある農産物の振興を図るとともに、将来の浜田市の柱となるような農産物を育成・支援してまいります。
 さらに、今後期待される新規就農者や認定農業者の規模拡大を図るため、金城の新開団地と同様の拠点農業団地として優良農地を整備するなど、各種施策を展開してまいります。

  ◆林業

 林業につきましては、石央森林組合や島根県などと連携し、高性能林業機械の活用により、林業の根幹をなす建築製材や合板材として利用される杉・桧などの効率的な搬出と安定的な供給を促進してまいります。
 間伐材などの未利用木材の利用拡大に向け、三隅発電所や江津市で計画されているバイオマス発電、旭のあさひ荘でのバイオマスボイラーなどへの木質チップの供給を推進してまいります。
 こうしたことにより、持続可能な「儲かる林業」の確立を目指し、新たな林業ビジネスモデルの実現に取り組んでまいります。
 また、農林水産物資源を活用した新商品の開発や販路拡大にも取り組んでまいります。生産から加工、販売まで、農商工連携による農林水産品の商品化に取り組み、江津市や益田市など近隣市町と連携して、石見地域産品として、販路開拓を推進してまいります。

 観光の振興

 観光振興につきましては、島根県及び石見地域の市町と連携した石見神楽上演、上質な泉質を誇る温泉や山海の幸を用いた食の提供など、豊富な地域資源を活用し、浜田への来訪者や交流人口の増加に向けた活動に取り組んでまいります。
 また、合宿等の誘致につきましては、引き続き、スポーツ、文化合宿の誘致を行うとともに、島根県立大学での研究学会の開催を働きかけるなど、浜田市へ宿泊していただける取組みの推進に努めてまいります。
 そして、これらの施策を外貨獲得につなげるよう、市内観光施設の稼働率アップと宿泊者数増に向け、観光関係団体と連携した「浜田へ来る人」を増やす仕組みづくりを行ってまいります。

 浜田の「宝さがし」

 浜田には、石見神楽、畳ヶ浦、石州和紙、日本の棚田百選に認定された都川の石垣棚田や室谷の棚田など、様々な「お宝」があります。その他にも、広くは知られていませんが、土木学会「選奨土木遺産」に認定された「広浜鉄道のコンクリートアーチ橋群」や市民の皆さんに親しまれている「ぼべ飯」など、地域に根ざした「お宝」もまだまだたくさんあります。
 浜田への誘客促進につながるよう、さらに、眠れる「お宝」を掘り起こす「宝さがし」を、市民の皆さんの協力を得ながら行ってまいります。

 雇用の創出

 雇用の創出につきましては、新たな視点を持った若者や女性、そしてこれまでの経験や熟練した技術を生かしたシニア層の起業を支援することにより、にぎわいのある浜田を創造し、働き場の確保、そして雇用の拡大につながるよう取り組んでまいります。

 国際貿易港「浜田港」

 国際貿易港「浜田港」の施設整備につきましては、山陰自動車道と浜田港を結ぶ臨港道路福井4号線の事業着手や福井上屋の完成など貿易拠点としての機能強化が進められております。
 今後、浜田港の更なる利活用を図るために、島根県浜田港湾振興センターなどの関係機関と連携し、山陽地区へのポートセールスの強化に努め、集荷拡大を目指してまいります。
 また、国内高速道路網に直結している浜田港は、韓国・釜山との定期航路のほか、ロシア・ウラジオストクとの定期航路も有しております。北東アジアの主要港に近いという地理的優位性を活かし、ロシア、中国、台湾等の貿易の窓口として、農林水産品をはじめとした地元特産品の海外販路開拓についても積極的に取り組んでまいります。

 山陽方面へのアプローチ

 以上のような、販路の拡大や交流人口の増加、企業誘致を行う上で最大のターゲットは、浜田からわずか1時間30分でアクセスできる広島です。山陽方面への積極的なアプローチを進めるため、特別プロジェクトチームの設置を検討してまいります。そして、山陽地区企業に関する情報収集をはじめ、浜田産品の販路拡大や企業誘致活動、浜田港のポートセールスなど、浜田に外貨を取り込む活動を積極的に推進し、浜田市内の雇用の場の確保や交流人口の増加につながる施策に取り組んでまいります。

 2 子育て支援、教育の充実

 第二に、子育て支援、教育の充実に努めてまいります。

子育て支援

 子育て支援では、まずは、子育てしながら働ける、より良い環境づくりを目指し、保育所の充実に努めてまいります。

 ◆保育所の充実

 国の制度を活用しながら保育従事者の待遇改善を図り、市独自の0歳児の受入れ拡大や、待機児童ゼロを目指した施策に取り組んでまいります。

 ◆放課後児童クラブの充実

 就学前の保育と並んで、小学校就学期の両立支援のサービスとして不可欠な放課後児童クラブは、受入対象を現在の原則小学  3年生までから、4年生以上の児童への拡充に努めてまいります。
 さらに、子育て支援センター、放課後子ども教室、公民館での各種体験教室など、地域ぐるみで子どもを育む取組みも一層推進してまいります。

 ◆保護者の経済的負担軽減

 また、子育てに関わる保護者の経済的負担を軽減するため、市独自の保育料の減額措置や児童医療費助成制度の拡充などを検討してまいります。

 教育の充実

 ◆学校教育

 学校教育につきましては、すべての学習の基礎となる国語教育の充実が重要と考えており、「読書」と「作文」に力を入れてまいります。「読書」は多くの知識と豊かな想像力を養い、「作文」は考える力、論理的思考、表現力を育みます。本年開館した市立図書館と学校図書館の連携により、「読書」と「作文」を中心とした国語教育の充実に努めてまいります。
 さらに、子供の時だけでなく、成人になっても「人と上手な人間関係を作る力」が弱まっていることから、小中学生にあいさつや礼儀・マナーを身につけさせ、相手を思いやる気持ちを育む教育土壌づくりに取り組んでまいります。

 ◆島根県立大学との連携

 また、浜田市は大学があるまちであり、島根県立大学との連携をより深めてまいります。今までも子どもたちの学びにつながる放課後の学習、ふるさと体験活動、引きこもりがちな子との交流事業などを進めておりますが、さらに充実を図ってまいります。

 3 高齢者が安心して暮らせるまちづくり

 第三として、高齢者が安心して暮らせるまちづくりに努めてまいります。

高齢者の生きがいづくり

 具体的には、介護、医療の充実を図り、高齢者の生きがいづくりなどに取り組みます。

 ◆高齢者介護

 高齢者介護につきましては、施設整備を着実に進めてまいりましたが、特別養護老人ホーム等の整備拡充を望む声が多いことも承知しております。
 しかし、更なる施設整備は、介護保険料の引き上げにつながることから、平成27年度からの次期介護保険事業計画の策定に当たっては、介護保険料負担とのバランスを考慮しつつ、市民の皆さんの意見を伺いながら、施設拡充について検討してまいります。

 ◆在宅サービスの拡充

 並行して、在宅サービスの拡充を目指します。
 今年度開始の通所・訪問・宿泊などの複合型サービスに続き、来年度には24時間対応型の訪問介護看護サービスが開始されます。介護が必要になっても在宅で自分らしく暮らしていけるようなサービスの提供体制や支援するシステムの充実に努めてまいります。

  ◆地域医療の充実

 医療は、市民の命を守る、なくてはならない重要なものであります。
 全国的に医師・看護師など医療従事者が不足している中、浜田市においても同様の問題に直面しております。
 浜田医療センター、医師会、市内5か所の国保診療所等と連携して医療体制の安定を図り、病気の早期発見、治療や健康づくりに向けた人間ドック等各種健診の受入体制が充実するよう、最大限の努力をしてまいります。

 ◆救急救命体制の充実

 また、救急救命体制の充実につきましては、医療機関と連携して救急業務の高度化を進めるとともに、今年度中に、浜田医療センターにヘリポートが整備されることから、広い市域をカバーするためにも現場救急や転院搬送等にドクターヘリを積極的に活用し、円滑な患者搬送に努めます。

  ◆高齢者の交通手段の確保

 高齢者の交通手段の確保につきましては、現在の中山間地域の状況を踏まえ、お年寄りが安心して通院や買い物ができるよう、各自治区の状況に応じた交通手段の確保と改善に努めてまいります。

 ◆高齢者の生きがいづくり

 高齢者の生きがいづくりにつきましては、いつまでも元気で生き生きと暮らせるよう、誰でも参加できる公民館事業の推進や、ゲートボールやグラウンドゴルフなどの軽スポーツの普及支援など、「生きがい活動」の推進を図ってまいります。
 
 以上を基本的な政策の柱として、「元気な浜田」を目指して、重点的に取組みを進めてまいります。
 

◎その他、市政運営に係る重要な事項

 次に、これまで述べました重点政策のほか、市政運営に係る重要な事項について申し述べます。

浜田那賀方式自治区制度

 まず、浜田那賀方式自治区制度についてであります。
 自治区制度は、合併時に、「地域の個性を活かしたまちづくりを行う」という趣旨で導入された制度であり、自分たちで考えて自分たちの地域を良くしていくという住民自治意識の醸成を図る点でよい制度であると考えております。
 この制度は、合併時に当面10年間と設定され、2年後に見直しの時期がまいります。見直しに当たっては、自治区制度の精神を尊重し、現行のまま継続するのか、一部見直しを行うのかを、市民の皆さんと対話の場を設けて、多くの意見を聞きながら、検討してまいります。

 安全で安心なまちづくり

 ◆防災対策

 次に、安全で安心なまちづくりの推進であります。
 浜田圏域は、集中豪雨による災害の危険性が高い地域であります。万一の災害に備え、避難指定場所の見直しや防災行政無線、ハザードマップの充実を図るとともに、防災訓練、防災教育の実施などを通して、市民の防災意識の醸成に努めてまいります。
 また、自主防災組織の設立と育成、活動支援、消防団の資機材の充実などにより、防災・減災対策の強化と地域防災力の向上に取り組んでまいります。

 ◆防犯対策

 防犯対策につきましては、未だ犯人逮捕にいたっていない島根県立大学生の悲惨な事件を風化させることなく、また二度と起きることがないよう、声かけ・明るいあいさつ運動、見守り活動、門灯点灯運動を推進し、官民連携の下、対策に努めてまいります。

 ◆米軍機低空飛行訓練の対応

 米軍機訓練による騒音等の問題につきましては、関係市町の首長による対策協議会を中心に、島根県と一緒になって、国や米軍基地へ訓練中止を訴えてまいります。

 社会基盤と生活環境の整備

 次に、社会基盤と生活環境の整備についてであります。
 まずは、本年8月末の豪雨により被災した道路や川、農地や農業用施設の復旧に最優先で取り組みます。

 ◆治水対策 

 治水対策といたしましては、二つのダム事業の推進に努めてまいります。
 一つは、現在工事が進められている第二浜田ダムの早期完成により、浅井地区を含めた浜田川流域の浸水被害の軽減を図ります。
 もう一つは、三隅川流域の治水対策として計画されている、矢原川ダムの事業採択を関係機関へ要望し、早期の事業着手を目指してまいります。

 ◆山陰自動車道

 山陰自動車道につきましては、平成28年度開通見込みの浜田三隅道路が、予定通りに完成するよう事業協力を行ってまいります。三隅益田道路の早期開通につきましても、益田市と連携して関係機関へ要望を行ってまいります。

  ◆水道事業

 水道事業につきましては、平成28年度末の簡易水道事業の上水道事業への統合に向けた整備事業を引き続き行ってまいります。統合に伴う水道料金の大幅な見直しは避けられませんが、市民生活にできるだけ影響しないよう激変緩和策を講じてまいります。

 ◆下水道整備

 下水道整備につきましては、整備に大変多額の投資が必要となりますので、これまでの計画にあった処理方式から、投資額が抑えられる分散型処理方式とするよう計画の見直しを行い、未着手である市街地の整備を進めてまいります。

 行財政改革

 次に、行財政改革についてであります。
 当市の財政状況は、人件費の削減、地方債の繰上げ償還といった行財政改革の結果、実質公債費比率がピーク時平成19年の25.1%から平成24年には14.5%に減少するなど、年々改善してきております。
 しかしながら、現在の財政健全化は、市町村合併による国の財政支援措置に支えられたものであり、今後、平成28年度から普通交付税が年々減少し、平成33年度には24億7千万円も減額される予定であり、歳入の減少が見込まれます。
 一方、歳出につきましては、急速な高齢化を背景とした福祉・社会保障の自然増が避けられない状況にあり、こうした歳入と歳出の間のギャップが生じてまいります。したがいまして、平成28年度以降を見据えた更なる行財政改革が必要であり、特に総人件費の削減や公共施設の統廃合等が求められております。
 
 人件費につきましては、定員適正化計画を着実に実行するとともに、多様化する住民ニーズに的確に対応できる効率的な組織体制の構築に向け、業務の本庁一元化、支所三部門化及び各部体制の見直しを進めてまいります。
 公共施設の統廃合につきましては、「公共施設白書」及び「再配置計画」の作成を進め、これらを基に推進してまいります。
 このような歳出削減だけでなく、産業振興等を通じた税収等の収入増の取組みを行うことにより、持続可能な財政体質への転換を図ってまいります。

 最後に

 最後に、これまで、私の市政運営に関する政策目標と理念を申し上げてまいりましたが、これらをしっかりと実行していくことが、ご支援をいただいた市民の皆さんへの私からのお応えになると思っております。
 全身全霊で、浜田の発展のために、元気な浜田をつくるために頑張ってまいります。ご支援、ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げまして、私の所信といたします。
 

 

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