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平成29年度施政方針、教育方針

2017年 2月 27日

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平成29年度施政方針 

 平成29年3月浜田市議会定例会の開会に当たり、平成29年度の当初予算をはじめとする諸議案の説明に先立ちまして、今後の市政運営に関する所信を申し述べ、議員並びに市民の皆さんのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

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                    施政方針を表明する久保田章市 浜田市長

はじめに

 私が市長に就任してから、早3年4か月が過ぎました。私は、市長就任以来、浜田の直面する課題を「人口減少問題とそれに伴う産業・経済の縮小」と捉え、「浜田を元気にする」ために、「産業振興、企業誘致などによる雇用の場の確保」、「子育て支援、教育の充実」、「高齢者が安心して暮らせるまちづくり」の3つの重点政策に取り組んでまいりました。
 平成26年度は元気な浜田づくりの「実行元年」として各種事業を開始し、平成27年度は「本格実行の年」として、これら事業の本格実行に取り組み、次の10年を見据え、「第2次浜田市総合振興計画」を策定いたしました。平成28年度は、総合振興計画に掲げる将来像、「住みたい 住んでよかった 魅力いっぱい 元気な浜田」の実現に向け、7つの「まちづくりの大綱」に沿った施策をスタートいたしました。
 平成29年度は、本任期の最終年度として、取りかかった各種事業の仕上げを行うとともに、施策の財政的な裏付けを維持するため、更なる行財政改革を実行してまいります。
 それでは、平成29年度の施策について、7つの大綱ごとに説明いたします。

1 活力のある産業を育て雇用をつくるまち

 大綱の1つ目「活力のある産業を育て雇用をつくるまち」につきましては、6点について申し上げます。 

 1. 水産業の振興                              

 1点目は、水産業の振興についてであります。
 水産業につきましては、平成25年の市長就任時に、10年後の水揚高、100億円の目標を掲げました。当面、市場整備などが整う4年から5年後を目途に、水揚高70億円から80億円を目指し、併せて、現在、検討しております養殖や畜養事業に取り組み、総合的に水揚高100億円を目指します。
 このうち、平成29年度は、特に次の点に力を入れてまいります。
 
まず、地元漁船の存続対策であります。沖合底曳網漁業のリシップ事業が概ね完了しましたので、平成29年度は、まき網漁業の存続対策について生産者と協議し、方向性を決めたいと思います。
 施設整備につきましては、高度衛生管理型荷さばき所の整備に取り組んでまいります。平成28年5月に、水産庁により「浜田地区高度衛生管理基本計画」が策定され、現在、基本設計が行われております。今後、詳細設計を行い、平成29年度中の工事着手を目指してまいります。
 販路拡大につきましては、平成28年度に「沖獲れ一番」ブランドが立ち上がりました。「浜田港四季のお魚」、「どんちっち」とともに、平成29年度も引き続き、関東、関西、山陽方面などへの販路拡大に取り組んでまいります。
 瀬戸ケ島埋立地につきましては、平成28年度の調査で、畜養を中心とした原魚調達による水産加工事業の可能性があるとの報告を受けました。平成29年度は、実際に事業を行っていただける事業体の形成を目指してまいります。
 また、この埋立地では、日本財団の支援を受けてNPO法人「浜田ライフセービングクラブ」が「渚の交番」の設置を計画されており、市としても、この計画を支援してまいります。
 これらの実施に当たりましては、地元漁業者や仲買の皆さんなどのご意見を伺い、JFしまね、島根県など関係機関とも十分に協議を行いながら、進めてまいります

 2. 農林業の振興

  2点目に、農林業の振興についてであります。
 農業振興では、引き続き、儲かる農業の確立を目指してまいります。これまで、浜田の顔となる3つの振興作物、大粒ぶどう、赤梨、西条柿について、施設整備などの支援を行ってまいりました。平成29年度は、大粒ぶどうの栽培面積の拡大を目的としたリースハウス事業の導入や赤梨園地の継承、西条柿の加工施設稼動による、あんぽ柿の生産などに対し支援を行ってまいります。
 組合せ作物につきましては、平成28年度に、大豆、キャベツ、あすっこ、アスパラガスの振興計画を策定し、平成29年度は、実証圃の設置などに対し支援を行ってまいります。
 集落ぐるみの地域農業の推進と集落機能の維持につきましては、平成29年度は、農業振興基金により、畦畔除草省力化や水田活用による大豆栽培などに対する支援を継続してまいります。
 また、弥栄自治区の集落営農組織連携をモデルに、他の自治区においても、組織間の連携が広がるよう支援してまいります。
 大規模農業の推進につきましては、平成28年度に実施した元谷団地の農地造成が平成29年3月頃から順次、完了見込みであります。現在、第1期の入植者の募集を行っており、平成29年10月頃からの営農開始を目指してまいります。
 林業振興につきましては、平成28年度に、森林経営計画を策定し、山林の集約化を図ってまいりました。平成29年度は、この計画に基づき、木材の生産コストの削減、木材の安定供給に向けた取組を支援してまいります。
 また、平成28年7月に、島根県西部山村振興財団、オークヴィレッジ株式会社と、「HamadaWoods広葉樹活用プロジェクト連携協定」を締結し、浜田産広葉樹の高付加価値化と新商品開発の取組を開始いたしました。平成29年度も引き続き、この協定に基づいて支援してまいります

 3. 商工業の振興

 3点目に、商工業の振興についてであります。
 平成28年10月から「BUY浜田運動」を開始いたしました。平成29年度は、この運動を盛り上げ、対象品取扱店の拡大や広報活動などに取り組んでまいります。
 商店街の活性化につきましては、各商店街におけるイベントの開催などを支援するとともに、BUY浜田運動に合わせて、島根県立大学生が組織する「ローカルブランド推進委員会」の活動を支援するなど、商店街や学生の皆さんと一緒になって取り組んでまいります。
 ふるさと寄附につきましては、平成28年度も、全国から多額のご寄附をいただきました。この制度は、地元産業の振興にもつながっており、平成29年度も引き続き、市内事業者の皆さんと一緒に特産品のPRに努めるなど、積極的に推進してまいります。
 このほか、浜田市をPRする公式ウェブサイト「HAMADAダイアリー」の充実、商品開発、販路拡大支援、起業支援などにつきましても、引き続き、取り組んでまいります

 4. 浜田港の利活用 

 4点目に、浜田港の利活用についてであります。
 浜田港の整備につきましては、平成28年8月に福井4号岸壁の増深工事が完了し、大型コンテナ船の入港が可能となりました。
 平成29年度は、山陰道と浜田港を直結する「臨港道路福井4号線」が完成予定であり、ガントリークレーンの整備も着手されます。浜田港の利便性は一段と向上しますので、浜田港振興会と連携を図りながら、更なる港の利用促進に取り組んでまいります。
 港の賑わい創出につきましては、平成28年2月に、浜田港一帯が「みなとオアシス浜田」に認定されました。平成29年度は、この認定を活かし、クルーズ客船の寄港や、「Sea級グルメフェスティバル」の開催などを働きかけてまいります

 5. 観光・交流の推進 

 5点目に、観光・交流の推進についてであります。
 平成28年度は、浜田のお宝観光資源を活用した観光おすすめコースに加え、ウォーキングコースを作成いたしました。
 平成29年度は、これらのコースの見直しや新たなコースの作成に取り組み、引き続き、浜田の魅力を発信してまいります。
 石見神楽につきましては、平成29年度は、神楽社中のご協力により、三宮神社で年間を通じて夜神楽週末公演を行うことになりました。
 また、平成29年11月には、国内外の伝統芸能が共演する「地域伝統芸能全国大会」が島根県で開催され、浜田市はサテライト会場となります。せっかくの機会でありますので、石見神楽を全国に発信してまいります。
 次に、交流人口の拡大についてであります。
 平成28年2月に開催しました「山陰浜田港マリン大橋リレーマラソン」には、1,100人を超える多くの参加がありました。平成29年3月18日には、第2回大会を開催いたします。
 また、平成29年9月に「地域活性学会」を浜田市で開催することが決定しております。全国から多くの研究者等が集う学会であり、島根県立大学とともに、開催の準備を進めてまいります。
 このほか、広浜鉄道今福線やヨシタケコーヒーを活かした交流人口の増加、合宿やコンベンションの誘致などに、引き続き取り組んでまいります。
 課題のインバウンド対策につきましては、広島方面からの個人外国人旅行者の受入体制を構築するとともに、海外のクルーズ客船による団体客を受け入れるための魅力ある観光コースなどを船会社に提案してまいります。
 浜田開府400年が、いよいよ2年後に迫りました。平成29年度は、イベント事業の企画に本格的に取り組むため、関係団体と協議し、準備を開始いたします。
 次に、萩・石見空港の利用促進についてであります。
 東京路線の2便化につきましては、昨年から2年間の継続運航となりましたが、平成29年度は、次の2便化継続の判断をする時期に当たります。引き続き、独自の補助を行うとともに、サポーター企業などに積極的に利用促進を働きかけてまいります。

 6. 企業立地と雇用の確保             

 6点目に、企業立地と雇用の確保についてであります。
 企業立地につきましては、三隅町井野への大規模酪農者の進出が計画されており、その立地支援に取り組んでまいります。
 中国電力三隅発電所2号機につきましては、平成30年11月の着工に向けて準備が進められております。引き続き、中国電力と連携を密にし、地域の活性化に向け取り組んでまいります。
 また、広島市場開拓室の活動から、浜田市に進出の可能性のある企業はあるものの、適当な工場用地がないという課題も浮かび上がってきました。今後、工場用地の確保に努めてまいります。
 雇用の確保につきましては、これまで、「浜田・江津地区雇用推進協議会」の活動を中心に、地元卒業生に対して地元就職を働きかけてまいりました。平成29年度は、新たに、産業政策課内に雇用対策係を設置し、体制を強化するとともに、浜田市情報サイトで市内企業の求人情報を発信するなど、U・Iターン者の雇用の確保にも努めてまいります

2 健康でいきいきと暮らせるまち

 大綱の2つ目「健康でいきいきと暮らせるまち」につきましては、5点について申し上げます。

 1. 子どもを安心して産み育てる環境づくり

 1点目は、子どもを安心して産み育てる環境づくりについてであります。
 子どもの健やかな育ちに向けた支援として、平成28年度は、子育て世代包括支援センターを開設するとともに、不妊・不育治療への助成制度を拡充いたしました。引き続き、産後ケアの充実など、妊娠・出産に関わる悩みや不安の解消に努めてまいります。
 ゆとりある子育てへの支援につきましては、平成26年度から第3子以降の保育所保育料の軽減に取り組み、更に平成28年度からは、対象を拡大し、3歳未満児の第1子、第2子についても軽減を実施いたしました。平成29年度も、これらを継続してまいります。
 保育所の待機児童ゼロに向けた取組につきましては、平成26年度から保育士確保のための保育士修学資金貸付事業を開始し、平成28年度には、新たに保育所2か所が整備されました。これにより平成29年度以降は、待機児童は解消できる見込みであります。
 放課後児童クラブにつきましては、平成26年度から受入児童の対象を小学生全学年に拡大し、平成28年度には4クラブの施設整備を行いました。平成29年度は、周布小学校の放課後児童クラブ「ひまわり学級」の現地改築を行います。
 また、放課後児童クラブの保護者負担金につきましては、平成29年度から新たに、ひとり親家庭の負担金を半額に軽減し、ひとり親家庭の子育てを支援してまいります。
 児童医療費につきましては、平成27年4月から助成対象者を中学生までに拡大しており、平成29年度も引き続き、助成してまいります。
 地域子育て支援拠点事業につきましては、現在の子育て支援センター「すくすく」と認定こども園「日脚保育園」に加え、新たに三隅保育園での実施を計画しており、平成29年度は、この開設準備に取り組んでまいります。
 なお、「すくすく」につきましては、老朽化が進んでおり、移転新築を計画しております。有力な候補地として、野原町の総合福祉センター隣接地を考えており、平成29年度には基本設計に着手し、平成32年度の開設を目指してまいります

  2. 高齢者福祉の充実  

 2点目に、高齢者福祉の充実についてであります。
 平成28年度は、地域包括支援センターの機能強化を図るため、各支所にサブセンターを設置いたしました。
 また、介護保険制度の改正を受けて、平成29年4月から「介護予防・日常生活支援総合事業」を開始し、今後は、生活支援体制の充実に取り組んでまいります。これまで高齢者の皆さんに親しまれてきました「ミニデイサービス」につきましては、「新ミニデイサービス」に移行し、併せて、集いの場として「公民館サロン」を開設しますので、多くの皆さんにご利用いただきたいと思います。
 医療・介護を必要とする高齢者に対しましては、更なる支援体制の強化を目指し、「在宅医療・介護連携支援センター」の平成30年度開設に向けて準備を進めてまいります。
 次に、介護施設の整備についてであります。現在、第6期の介護保険事業計画に基づき、特別養護老人ホーム30床、認知症対応型共同生活介護、いわゆる「グループホーム」9床、更に小規模多機能型居宅介護1事業所について、平成29年度中の供用開始に向けて整備を進めております。
 今後の整備につきましては、平成30年度からの第7期介護保険事業計画を策定する中で、入所待機者などの状況把握を行った上で、介護保険料負担とのバランスを考慮しながら検討してまいります

 3. 医療体制の充実と健康づくりの推進

 3点目、医療体制の充実につきましては、引き続き、医療従事者の確保に努めるとともに、医師会、医療センターなど市内の医療機関同士の連携を密にし、市民の皆さんが安心して医療を受けられる体制づくりに取り組んでまいります。
 休日における応急診療体制につきましては、平成29年度から、那賀郡在宅当番医制を休日応急診療所での診療に一本化することで、維持・継続を図ってまいります。
 また、健康づくりの推進につきましては、浜田市の平均寿命を引き下げている主な要因が「がん」であり、引き続き、がん検診の受診率の向上に努めてまいります。

 4. 障がい者福祉と地域福祉の充実

 4点目に、障がい者福祉と地域福祉の充実についてであります。
 「障害者差別解消法」の施行を受け、平成29年度中の「(仮称)浜田市障がい者差別解消条例」の制定を目指しております。障がいのある人の基本的人権が尊重され、障がいのある人も、ない人も、お互いに理解し合い、共に生きる社会の実現に向けて取り組んでまいります。
 地域福祉につきましては、仕事や生活に困っておられる方の相談全般に応じ、民生児童委員など関係機関と連携して、自立した生活に向けた支援を行ってまいります

 5. 国民健康保険制度の安定的な運営

 5点目、国民健康保険につきましては、保険給付費が年々増加する中、これまで各種健診事業の推進やジェネリック医薬品の利用促進などにより医療費の抑制に取り組むとともに、国民健康保険財政調整基金を活用して保険料負担の抑制に努めてまいりました。しかしながら、この基金が枯渇の危機を迎えていることから、平成28年度補正予算と平成29年度当初予算において、一般会計から繰出しを行い、被保険者の過重な負担の抑制を図ってまいります。

3 夢を持ち郷土を愛する人を育むまち

 大綱の3つ目「夢を持ち郷土を愛する人を育むまち」につきましては、4点について申し上げます。

 1. 学校教育の充実 

 1点目は、学校教育の充実についてであります。
 児童・生徒の学力向上につきましては、これまで、国語教育の充実を柱として「読書」と「書くこと」に力を入れ、取り組んでまいりました。
 しかしながら、全国学力調査結果は、県平均を下回っており、今後、全体的なレベルを上げることが重要であると考えております。
 平成29年度も引き続き、4年目となる「調べる学習コンクール」や図書館活用教育など国語教育の充実を図るとともに、新たに、算数・数学への対策として、市独自の指定校を定め、算数・数学の学力向上を図ってまいります。
 また、平成28年末に、全小学校にタブレットパソコンを配置いたしました。引き続き、ICT機器を活用した分かりやすい授業を進めてまいります

 2. 社会教育の推進               

 2点目に、社会教育の推進についてであります。
 平成26年度に定めました「ふるさと郷育推進方針」に基づき、地域の特性を活かした体験活動や伝統行事などへの参加を通して、郷土を愛する子どもの育成に取り組んでまいります。
 平成28年度には、「浜田市の人物読本 ふるさとの50人」を作成し、小学校のふるさと郷育で活用しておりますが、平成29年度は、ふるさとの歴史に焦点を当て、副読本「(仮称)浜田の歴史」の作成に取り掛かり、平成30年度の完成を目指してまいります。
 また、平成28年度に行いました「海」をテーマとした自然体験プログラム「Hamadaマリン郷育プロジェクト」を更に充実し、子ども達のふるさとへの誇りと愛着の醸成に努めてまいります

 3. 文化・歴史教育の環境整備 

 3点目に、浜田城周辺整備についてであります。
 これまで「浜田城周辺整備検討会」においてご検討いただきましたが、平成31年の浜田開府400年に向けて、平成29年度中に城山公園の整備工事に着手いたします。
 また、「(仮称)浜田歴史資料館」につきましては、歴史文化の保存と継承、ふるさと郷育、市民や観光客の交流を目的とした拠点施設であり、平成29年度から事業に取り組んでまいります 

 4. 市内県立高校のあり方

  4点目に、市内県立高校のあり方についてであります。
 平成28年度は、島根県の「今後の県立高校の在り方検討委員会」の公聴会の場で、県立高校の魅力化の方法のひとつとして、中高一貫教育の導入について要望いたしました。そして、8月に「浜田市中高一貫教育シンポジウム」を開催したところ、市民の間で、中高一貫教育についての関心が高まりつつあります。
 平成29年度は、県立の中高一貫教育校の浜田市への設置について、市民や議員の皆さんのご意見も伺い、関係方面への働きかけを行ってまいります。

以上、教育について、重点的な取組を述べましたが、教育方針につきましては、後ほど教育長から申し述べます 

  ※教育方針は、後ろに掲載しています。

4 自然環境を守り活かすまち 

 大綱の4つ目「自然環境を守り活かすまち」につきましては、2点について申し上げます。

 1. 循環型社会の構築

 1点目は、循環型社会の構築についてであります。
 平成28年度、全自治区において、ペット・プラごみの収集頻度を週1回に、燃やせるごみの収集頻度を週2回に統一いたしました。
 廃プラスチック類の焼却処理につきましては、浜田地区広域行政組合において、地元波子地区住民の合意を得た上で、平成28年5月から焼却試験を始めました。現時点での排ガス測定と周辺環境調査の結果は、いずれの項目も排出基準、自主規制値、環境基準を下回っております。
 平成29年度は、この焼却を継続実施するとともに、試験結果を検証し、分別方式を見直すかどうかについて決定したいと思います。そして、見直すこととなった場合は、平成30年度からの本格実施に向けた準備を進めてまいります。
 なお、長年の懸案でありました後野町の旧浜田清掃第一処理場の解体につきましては、平成29年度から解体工事に着手し、跡地には、使用済みの乾電池や蛍光管などを保管するストックヤードを整備する計画としております

 2. 火葬場整備計画の見直し

 2点目に、火葬場整備計画の見直しについてであります。
 平成25年2月に策定しました浜田市火葬場整備計画では、港町の浜田市火葬場を廃止し、三隅火葬場に1炉増設する計画としておりましたが、市民の皆さんから「残して欲しい」との声もあり、平成28年度に事業費や利便性などを総合的に比較検討いたしました。その結果、火葬場整備計画を見直し、浜田市火葬場を大規模改修して20年程度の延命を図ることといたしました。
 平成29年度から火葬炉3炉の更新を行い、その後、計画的に老朽化した建物の改修を行ってまいります。
 また、浜田市火葬場への進入路につきましては、見通しの悪い部分の改良や待避所の設置など、順次整備してまいります

5 生活基盤が整った快適に暮らせるまち

 大綱の5つ目「生活基盤が整った快適に暮らせるまち」につきましては、5点について申し上げます。

 1. 道路網の整備

 1点目は、道路網の整備についてであります。
 平成28年12月に「浜田・三隅道路」の全線が開通いたしました。救急搬送の時間短縮や物流の効率化に大きく寄与するものであり、関係者の皆さんに対し、改めて感謝を申し上げます。
 引き続き、「三隅・益田道路」の早期完成と平成29年度完成予定の「臨港道路福井4号線」の事業促進に努めてまいります

 2. 公共交通の充実

 2点目に、公共交通の充実についてであります。
 浜田市地域公共交通再編計画に基づき、平成28年7月に「敬老乗車券交付事業」を開始し、平成29年1月からは、運転免許証を自主返納された高齢者に対し、敬老乗車券を無料で交付する「運転免許自主返納支援事業」を、新たに導入いたしました。
 平成29年度は、高齢者が外出しやすい環境づくりとして、地域活動に利用できるワゴン車を地域に無償貸与するモデル事業や市街地循環系統バスの運行ルートの見直し、分かりやすいバスマップの作成を行ってまいります

 3. 浜田駅周辺環境の整備

 3点目に、浜田駅周辺環境整備についてであります。
 君市踏切改良事業につきましては、道路計画の細部について、引き続き、関係機関と協議を進めてまいります。
 JT跡地につきましては、平成29年1月、プロポーザルにより商業系スペースの民間事業者が決定いたしました。今後、賑わいの創出に向け事業が開始されます。JT跡地北側の県営住宅建設につきましては、引き続き、島根県と協議を進めてまいります

 4. 市道改良

 4点目、市道改良につきましては、引き続き、継続箇所の早期整備を図ってまいります。また、「道路ストック総点検」の結果に基づき、道路災害防除事業を進めてまいります

 5. 上下水道整備

  5点目に、上下水道整備についてであります。
 簡易水道事業の上水道事業への統合と、これに併せて進めておりました水道料金の改定につきましては、その時期を当面延期いたしました。今後、国の統合施設整備補助金など、事業費確保の状況も勘案し、事業統合と料金改定の時期を検討してまいります。併せて、水道料金改定率の抑制についても検討いたします。
 下水道につきましては、国は今後10年間で下水道整備を概ね完了させる方針であります。本市においては、市街地に低コスト型の下水道を整備する方式で取り組み、平成30年度に処理場用地を取得し、平成32年度には事業着手できるよう、国・県との協議、財政調整を行ってまいります。
 現在、整備中の国府処理区につきましては、平成30年度の完成を目指してまいります。
 また、平成28年度から対象地域を全市に拡げた浄化槽設置助成事業につきましても、引き続き取り組んでまいります

6 安全で安心して暮らせるまち

 大綱の6つ目「安全で安心して暮らせるまち」につきましては、3点について申し上げます。

 1. 災害に強いまちづくり

 1点目は、災害に強いまちづくりについてであります。
 治水対策としましては、平成28年11月に、第二浜田ダムが完成し、治水の安全度が大きく向上いたしました。引き続き、上流の浜田ダム再開発事業の推進を図ってまいります。
 三隅川水系の矢原川ダムにつきましては、基本協定の次の段階であります損失補償基準の締結を目指し、島根県と協力して取り組んでまいります。
 防災対策につきましては、ここ2年間で13局の防災行政無線屋外拡声子局を増設いたしました。平成29年度も、計画的に増設してまいります。防災防犯メールの登録は、現在7,500件を超えておりますが、引き続き、登録者数の増加に努めるとともに、防災出前講座などの取組を通じて自主防災組織の設立の機運を高めてまいります。
 また、平成29年度の総合防災訓練につきましては、6月11日に瀬戸ケ島埋立地において、地震・津波災害想定で実施する予定であります。引き続き、自治会や自主防災組織といった地域の団体にも参加を働きかけ、市民の防災意識の高揚と防災行動力の向上を図ってまいります。
 支所の防災体制の強化につきましては、平成28年12月に消防職員1名を三隅支所防災自治課に配置いたしました。平成29年度は、他の3支所にも1名ずつ配置いたします。
 災害時避難所につきましては、引き続き、指定緊急避難場所や指定避難所、福祉避難所の指定箇所の増加を図ってまいります。その他の避難所につきましても、地域の皆さんと調整しながら、見直しを行ってまいります。
 地震津波防災対策についてでありますが、現在、島根県において津波浸水想定の見直しが行われており、平成28年度末には、新たな数値が示される予定であります。見直し後は、津波最高水位、浸水面積ともに、従来の想定を超える見込みであり、平成29年度は、新しいデータを基に津波ハザードマップの見直しに着手し、新たな津波避難計画の作成を行ってまいります

 2. 防犯・交通安全の対策

 2点目に、防犯・交通安全対策についてであります。
 まず、島根県立大学生の事件について申し上げます。この7年間、犯人が判明せず、市民の皆さんは不安の中で過ごしておられたのではないかと思いますが、昨年12月に被疑者男性が死亡のまま書類送検され、本年1月30日に松江地方検察庁は被疑者死亡で不起訴処分とされました。事件の全容が明らかにならないまま捜査が終結し、ご遺族や関係者の皆さんの心中を察しますと複雑な思いがあります。改めてお悔みを申し上げ、このような痛ましい事件が二度と繰り返されることのないよう、安全で安心なまちづくりに努めてまいります。
 防犯対策につきましては、浜田市内でも還付金詐欺などの特殊詐欺による犯罪被害が大きく増加しております。犯罪の未然防止のため、防犯出前講座による啓発活動や、浜田警察署、金融機関など、関係機関と連携した防犯活動に努めてまいります。
 交通安全対策につきましては、平成28年は、市内で6件の交通死亡事故が発生しました。このうち4件に高齢者が関わっており、高齢者の交通事故防止対策が喫緊の課題となっております。交通死亡事故ゼロを目指し、関係団体と連携して取組を進めてまいります。
 また、米軍機騒音問題につきましては、島根県や米軍機騒音等対策協議会の構成市町と一緒になって活動しており、国による騒音測定器の設置や、外務省、防衛省の本省担当者との意見交換会が地元で初めて開催されるなど、一定の成果が出てきておりますが、引き続き、外務省、防衛省に対して飛行訓練の中止等の要望活動を行ってまいります

 3. 消防・救急体制の充実

 3点目に、消防・救急体制の充実についてであります。
 平成28年度は、まちかど救急ステーションの認定事業所数が21事業所増え、79事業所になりました。平成29年度は、更なる制度の浸透と実効性の向上を図ってまいります。併せて、市民への救急法の普及とAEDの設置促進に取り組んでまいります。
 また、高齢化が進む中で生じる救急ニーズに対応できるよう、引き続き、救急救命士をはじめとする救急隊員の能力と資質の向上に努めてまいります。
 平成30年11月には、中国電力三隅発電所2号機建設の着工が予定されていますので、それに併せて、三隅出張所の職員を増員し、出動体制の強化を図ってまいります

7 協働による持続可能なまち

 大綱の7つ目「協働による持続可能なまち」につきましては、4点について申し上げます。

 1. 地域コミュニティの形成

 1点目は、地域コミュニティの形成についてであります。
 まちづくりの推進は、地域や市民の役割と行政の役割を明確にし、共通の理解と協働によって進めていくことが重要であります。
 平成29年度も引き続き、地区まちづくり推進委員会の組織率の向上を目指すとともに、「まちづくり総合交付金制度」による活動支援を行ってまいります。
 特に、市街地のまちづくりにつきましては、市民の皆さんの関心が最も高いと思われる防災活動を通じて地域の連帯と自治の力を高めていただくよう、関係部署と連携して支援してまいります。
 また、地区まちづくり推進委員会と公民館が、共通認識の下、それぞれの役割を尊重し、助け合える関係の構築に努めてまいります

 2. U・Iターン者の定住支援策

 2点目に、U・Iターン者の定住支援であります。
 定住支援につきましては、これまでも雇用の確保、住宅の支援など、総合的に取組を進めてまいりました。
 平成29年度は、具体的な取組として「シングルペアレント介護人材育成事業」を引き続き実施し、他の自治体とも連携しながら、介護サービス事業所における人材確保と定住人口の増加に取り組んでまいります。併せて、短期インターンシップ事業により、実際に、はまだ暮らしを体験していただくことで、定住に結び付ける取組も計画してまいります。
 空き家対策につきましては、家財撤去や改修への助成を行い、空き家バンクへの登録件数の増加を目指し、引き続き、U・Iターン者の住まい確保に努めてまいります。
 また、結婚活動支援として、独身男女の出会いの場づくりや人との関わり方を学ぶセミナーの開催などにより、結婚を望む独身男女が結婚まで結び付くよう取り組んでまいります

 3. 大学等高等教育機関と連携した地域づくり

 3点目に、大学等高等教育機関と連携した地域づくりについてであります。
 島根県立大学に要望しておりました浜田キャンパスへの地域政策学部増設につきましては、平成28年7月に、浜田キャンパスでの検討結果が示され、残念ながら「困難」との回答でありました。現在、公立大学法人としての検討がなされており、その後、島根県での検討に移ると伺っております。その推移を注視し、今後どのような対応をしていくか検討してまいります。
 リハビリテーションカレッジ島根につきましては、ここ数年、学生数の確保が課題となっております。同校は、本市にとって貴重な財産であり、将来にわたり安定的に運営されるよう、同校と合同で「あり方検討委員会」を立ち上げ、平成29年夏頃を目途に、今後の学校の在り方の検討を行っていただきます。
 市内に立地する高等教育機関の学生支援につきましては、新入生を対象とした浜田探索ツアーを引き続き実施するなど、市内で生活する学生を支援してまいります。
 また、平成27年2月に、島根大学と包括的連携に関する協定を締結いたしました。平成29年度は、地域を知る特別講座として「海・水産」をテーマにした「浜田学」を浜田市で開講していただきます。今後も、更に連携を強化し、大学の持つ知的資源や多様な人材の活用に努めてまいります

 4. 人権を尊重するまちづくりと男女共同参画社会の推進

 4点目に、人権を尊重するまちづくりと男女共同参画社会の推進についてであります。
 平成27年度に見直しを行いました浜田市人権教育・啓発推進基本計画、浜田市男女共同参画推進計画に基づき、引き続き、一人ひとりが人権尊重の意識を持って行動できる社会の実現と男女それぞれが持てる能力を十分に発揮できる社会の実現に向け取り組んでまいります。

 以上、7つの「まちづくりの大綱」にしたがって説明いたしました。

各自治区のまちづくり

 次に、自治区別の計画について説明いたします。

 1. 金城自治区 

 金城自治区は、「農業振興」、「観光交流人口の拡大」、「地域の活動団体と連携したまちづくり」に引き続き取り組んでまいります。
 農業振興につきましては、大規模農業団地の新開団地と新たに整備した元谷団地を中心に、ピオーネや葉物野菜など、農産物の生産拡大と商品化に取り組んでまいります。
 また、美又温泉水と地元産黒大豆を活用した「温泉もやし」につきましては、平成28年度の実証実験を踏まえ、平成29年度は、黒大豆の生産拡大と「温泉もやし」の商品化を図ってまいります。
 観光交流人口の拡大につきましては、平成28年6月、美又温泉街に足湯と石畳舗装が完成し、温泉街の風情ある景観が整ってまいりました。美又温泉の誘客の核であります「美又温泉国民保養センター」につきましては、平成29年度も引き続き、施設の運営を担う事業者探しを行ってまいります。
 このほか、地元食材を活用した「食」の開発、農家民泊の推進、温泉や乗馬を組み合わせた体験メニューの開発に取り組んでまいります。
 地域の活動団体と連携したまちづくりにつきましては、「かなぎシェアハウス」の島根県立大学生が地域の中学生に行っておられます学習支援の取組を支援いたします。
 また、平成29年4月に、特別養護老人ホーム「くざの里」が開所します。金城自治区には多くの福祉施設がありますので、地域や福祉施設と一緒に防災訓練を行ってまいります

 2. 旭自治区

 旭自治区は、「農地保全と農業振興」、「観光交流人口の拡大」、「閉校した学校の有効活用による地域活性化」に引き続き取り組んでまいります。
 農地保全と農業振興につきましては、平成28年度は、耐久性畦畔や水路整備など3地区5集落で農地の質を高める整備事業を実施し、新たな振興作物でありますアスパラガス栽培には、現在4軒の農家が取り組んでおられます。
 平成29年度は、アスパラガス栽培を含め、儲かる農業に取り組み、農地保全に努めてまいります。
 また、旭自治区の特産品であります赤梨につきましては、約1ヘクタールの改植を実施いたしました。今後は、第三者継承による産地維持に努めるとともに、遊休化した梨園の再整備に取り組んでまいります。
 平成28年度に取組を開始しました「坂本」米のブランド化事業につきましては、品質の安定、販路拡大に努めてまいります。
 観光交流人口の拡大につきましては、平成28年2月に営業を再開しました「旭温泉あさひ荘」の入浴者数が徐々に回復してきております。また、「旭温泉水有効活用事業起業者プランコンテスト」から生まれました天然すっぽんの飼育の取組も開始されております。
 平成29年度は、石積み棚田やスキー場などと旭温泉施設の連携を図り、これまで以上に山陽方面に積極的にアピールし、誘客促進に努めてまいります。
 閉校した学校の有効活用による地域活性化につきましては、平成28年度は、旧木田小学校に開設した「浜田市木田暮らしの学校」でカフェがオープンし、各種イベントも数多く開催されました。また、旧市木小学校では、校舎を解体し、イベント広場として整備いたしました。
 平成29年度も引き続き、これらの施設を活用した都市農村交流や農業振興に結びつける活動を支援してまいります

 3. 弥栄自治区

 弥栄自治区は、「次世代につなげる農業振興」、「観光交流人口の拡大」、「安心して暮らせるむらづくりの推進」に引き続き取り組んでまいります。
 農業振興につきましては、「弥栄自治区集落営農組織連携協議会」を核に、平成29年度は各集落の組織が連携して農地を守り、持続的な農地管理を行っていくための全集落のプランを作成いたします。
 また、米につきましては、平成28年度は、新ブランド「秘境奥島根弥栄」を一般社団法人とともに立ち上げ、「美味(おい)しまね認証」の取得などに取り組んでまいりました。
 平成29年度は、更にブランド米の栽培面積を拡大し、東京都内や、インターネット上での販売促進に取り組むとともに、農産物を通じた地域情報の発信も行ってまいります。
 野菜につきましても、「弥栄自治区野菜生産者協議会」を中心としてブランド化を進め、儲かる農業の確立を図るとともに、「BUY浜田運動」に積極的に参加し、地産地消を推進してまいります。
 農産物の加工につきましては、「米」、「野菜」、「椎茸」を中心とした農産品の6次産業化に取り組み、猪肉につきましては、鳥獣害対策も含めた加工販売とその後継者育成に努めてまいります。
 観光交流人口の拡大につきましては、平成29年度は、「ふるさと体験村」を拠点に企業研修や合宿など交流人口の拡大に取り組んでまいります。
 安心して暮らせるむらづくりの推進につきましては、平成28年度は、まちづくり推進委員会をはじめとした、住民自治組織の協働意識の醸成を図ってまいりました。
 平成29年度は、弥栄自治区全体が自活できる魅力的な地域となるよう、「むら」というイメージを用いた地域ブランド化戦略を展開し、住民組織とともに、地域連携の強化やU・Iターン希望者の受入れを行ってまいります

 4. 三隅自治区

 最後に、三隅自治区についてであります。
 三隅自治区は、石州和紙や西条柿などの地域資源を活かした「産業振興」、「まちづくり組織を核としたひと・まちづくり」、「三隅発電所を核とした地域活性化」に引き続き取り組んでまいります。
 産業振興についてでありますが、「石州半紙」につきましては、平成28年7月に、本市において第1回和紙サミットを開催いたしました。平成29年度も引き続き、本美濃紙や細川紙の産地と連携するとともに、石州半紙の技術継承のため、後継者の育成を推進いたします。また、原料の「楮」の増産にも努めてまいります。
 「石州和紙会館」につきましては、平成29年度は、今後の新たな管理・運営体制の検討を行うとともに、関係団体等と連携した和紙の他用途への活用を目指します。
 浜田の顔となる振興作物の西条柿につきましては、三隅自治区の主要な特産品であり、平成29年度も、生産者の連携強化を図り、新たな加工品の開発に取り組んでまいります。
 まちづくり組織を核としたひと・まちづくりにつきましては、引き続き、地域が主体となった課題解決や地域づくりを支援いたします。
 また、より多くの住民自治組織が参加する合同防災訓練を実施し、地域防災力の更なる向上を図ってまいります。
 三隅発電所を核とした地域活性化につきましては、三隅発電所2号機建設期間中は、工事関係企業の常駐や作業従事者の長期滞在、資材の納入などが見込まれます。平成29年度は、より多くの作業従事者に滞在していただけるよう商工会などと連携し、空き地の情報提供や空き家の確保などの取組を進めてまいります。
 また、平成30年11月の着工を見据え、地元事業者の積極的な参入を支援いたします。

 以上、各自治区別の計画について説明いたしました

健全な市政運営に向けた取組の推進

 次に、健全な市政運営に向けた取組について申し上げます。

 1. 行財政改革の取組

 まず、行財政改革についてであります。
 冒頭にも申し上げましたように、平成29年度は行財政改革、特に公共施設再配置計画に基づく取組に注力いたします。そのために、行財政改革に関わる部署の組織体制を強化し、昨年12月にお示ししました「中期財政計画及び見通し」を着実に実行してまいります。
 公共施設の再配置につきましては、平成28年度は、平成27年度に策定した「第1期公共施設再配置実施計画」の進捗管理を行い、特に福祉施設をはじめとした建物譲渡等に取り組みました。
 平成29年度は、公共施設全体面積の約4割を占める教育関連施設、特に、野球場や陸上競技場などの運動施設について、浜田市スポーツ推進審議会の答申を踏まえ、浜田市としての考え方をお示ししたいと考えております。
 また、財政健全化の推進と自主財源確保のため、ふるさと寄附の推進や廃校などの利活用、遊休財産の処分についても、引き続き取り組んでまいります。
 持続可能な財務体質への転換を図り、身の丈に合った行政運営の構築のために、行財政改革は確実に推進していかなくてはなりません。今後も積極的に進めてまいりますので、議員各位はもとより、市民の皆さんのご理解とご協力をお願いいたします

 2. 平成29年度予算

 次に、平成29年度当初予算(案)についてであります。
 平成29年度予算の編成に当たっては、国による地方創生の取組が進む中、総合振興計画及び総合戦略に沿って、主要事業の予算の確保に努めました。
 一方で、行財政改革実施計画に盛り込んだ効果額を踏まえつつ、公共施設の除却に係る予算も確保し、事務事業の見直しにも積極的に取り組んでまいります。
 さらには、高度衛生管理型荷さばき所や城山公園の整備といった継続事業に加え、新たな投資事業として、(仮称)浜田歴史資料館や旧警察署建物の分庁舎への改修、子育て支援センターの整備にも着手してまいります。
 この結果、一般会計の予算額は387億4,500万円、平成28年度当初予算額と比較して、8億7,400万円、率にして2.3パーセントの増となりました。
 今後は、地方交付税の縮減により厳しい財政運営を余儀なくされますが、「中期財政計画及び見通し」でお示ししたように、平成34年度以降も切れ目なく行財政改革に取り組むことによって、収支の改善を図ってまいります。

 3. (仮称)浜田歴史資料館の整備

 (仮称)浜田歴史資料館整備について申し上げます。
 資料館の整備は、本市にとって長年の懸案でありました。平成12年に基本構想が、平成14年には基本計画が策定されるなど古くから検討されてきましたが、財政的な事情もあり、残念ながら先送りとなっておりました。
 本市には、旧那賀郡地域も含めて、1619年の浜田開府以前にも貴重な資料や文化財がたくさんあります。また、開府後においても、浜田藩、津和野藩の歴史があり、これらの貴重な資料や文化財をしっかりと保存しておかなければ、散逸の可能性もあります。
 また、郷土史家の方々の高齢化も進んでおります。貴重な歴史資源を今、きちんと整理・保存し、後世に伝えていくことが、私たちの世代の使命であると考えております。
 この事業には、ふるさと寄附を活用させていただく予定です。ご寄附をいただいた皆さん方には、寄附の使い道を形あるものとしてお見せすることで、ご理解をいただけるものと思います。また、できればご寄附をいただいた皆さんに、是非、歴史資料館を見に、浜田まで来ていただきたいと思います。
 歴史資料館は、将来の浜田を支える子ども達に浜田を愛する気持ちを持ってもらうためにも、必要な施設であります。その整備は、財政的な目途が立った今、やっておかなければならないものと考え、本議会に予算を提案させていただきました。どうぞ、ご理解いただきますようお願いいたします。

おわりに 

 平成29年度は、私にとりましても、本任期最終年度であります。各種施策の仕上げに取り組むことが、浜田市の次の10年に向けた「歩み」を確実に進めることにつながるものと考えております。
 市民の皆さんが浜田市に「住んでよかった」と実感でき、そして、浜田市が「島根県西部の中核都市」として更なる飛躍を遂げられるよう「元気な浜田づくり」に向け、強い決意を持って取り組んでまいります。
 議員各位におかれましても、一層のご理解、ご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます

 

 

平成29年度教育方針

 私は、市長の施政方針を受け、教育委員会を代表して、平成29年度の教育方針を申し述べ、皆さまのご理解をいただきたいと思います。

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教育方針を表明する石本一夫 教育長

はじめに  

 昨年8月、浜田市で開催された全国高等学校総合体育大会体操競技は、全国から集まった選手たちの素晴らしい演技に魅了される中、関係者の皆さんのご支援、市民の皆様の温かいご声援のおかげで成功裡に終えることができました。
 特に、連日の猛暑の中、補助員で参加した高校生たちのあいさつや細やかな気配りは、全国から来られた皆さんに感動を与え、たくさんの感謝の言葉やお礼の手紙をいただきました。自ら進んで行動した高校生たちを、私たち大人も見習わなくてはいけない場面がたくさんあったと感じたところです。
 大会に関わっていただいた全ての皆様に改めて感謝申し上げます。
 さて、教育委員会では、平成29年度は、中長期的な展望に立って、今後の方針や計画を検討する重要な年として位置づけております。
 具体的には、スポーツ施設の再配置及び整備計画、小中学校の校区の見直しや建設計画を含む学校統合計画、新設統合幼稚園の建設場所などの方針決定などであります。
 これらにつきましては、各審議会や市民の皆様の声を大切にしながら進めてまいります。また、第1期公共施設再配置計画や行財政改革実施計画の着実な実行を推進するため、主管課を中心として横断的かつ積極的に取り組んでまいります。
 教育の目的は、人格の完成を目指すこととされています。教育委員会は、学校教育及び社会教育を通して、社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な市民の育成に努めることがその責務であり、そのためには、「知」「徳」「体」のバランスのとれた教育の推進が第一であると考えております。発達段階やライフステージに応じ、「知」「徳」「体」各分野の取組を推進してまいります。
 また、人権尊重の精神は、全ての教育の基底に据えて取り組まなければなりません。大人や子どもたち一人ひとりの人格や個性の違いをお互いに尊重し合い、自分を大切にし他人を大切にする教育を進めてまいります。
 そして、同和問題をはじめとしたさまざまな人権課題の解決に向けて、学校・家庭・地域・関係機関や団体等との連携をさらに深め、地域ぐるみで人権・同和教育の推進を図り、人権尊重のまちづくりに取り組んでまいります。
 こうしたことを踏まえて、具体的には、「学校教育」、「社会教育」、「スポーツの振興」、「図書館」、「青少年の健全育成」、「芸術文化の振興」、「文化財」の7つの項目について申し述べます。

 1. 学校教育

 まず、「学校教育」についてであります。
 国で策定中の次期学習指導要領では、新しい時代に必要となる資質・能力を、一つに、「知識・技能」、二つめに、「思考力・判断力・表現力」、三つめに、「学びに向かう力・人間性」の三つの柱として、教科を越えて教育課程全体を通じて育成する方向性が示されようとしております。また、「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指した授業改善の視点も重要とされております。
 教育委員会では、これまで取り組んでおります言語活動の充実やその基礎となる国語力の向上、ふるさと郷育をさらに進めるとともに、自ら課題を発見し、主体的・協働的に解決する力の育成を図り、次期学習指導要領に繋げてまいりたいと考えております。
 国語力の向上対策では、「調べる学習コンクール」や「学校図書館活用教育研究指定校」、全小中学校への学校図書館司書等の配置などにより、子どもたちの言語活動や読書が広がっており、引き続き取組を進めてまいります。
 しかしながら、全国学力調査等の結果では、基礎学力の定着に課題が見られることから、各学校において一人ひとりの実態に即した対策を行い基礎学力の定着に向けて取り組む必要があり、「家庭学習の定着」、「適切なメディアとの関わり」などについて学校や保護者との連携を図って取組を進めてまいります。
  また、課題の一つであります教員の授業力向上につきましては、新たな取組として、算数・数学において、市の研究指定校を指定し、新設する教育アドバイザーによる授業研究や改善効果の検証を行うとともに指導主事による訪問指導、公開授業研究などに取り組み、教員の資質向上を図ってまいります。
 一方、教職員の負担軽減に向け、学校現場における業務改善のガイドライン策定に取り組み、教職員が子どもと向き合う時間の確保に努めてまいります。
 学校におけるふるさと郷育につきましては、昨年度から海、山、川などのふるさとの自然に特化した自然体験活推進事業を行っており、公民館や関係団体のご協力をいただきながら、地域資源を活用したふるさと郷育の充実に努めてまいります。
 また、いじめ等の問題行動や不登校等への対応、特別支援教育の充実も重要な課題であります。
 「いじめ問題」につきましては、いじめは人の尊厳に関わる問題であり、絶対に許されない行為であるとの認識の下、いじめ問題の根絶に全力を挙げて取り組みます。小中学校では、各校で作成した「いじめ防止基本方針」に基づき、いじめの早期発見や発生時の早期対応などの取組を進めるとともに、指導主事等による訪問指導や支援などに引き続き取り組んでまいります。
 「特別支援教育」につきましては、福祉部局と連携した相談支援チームによる巡回訪問などにより、特別な配慮を必要とする子どもの早期発見、早期支援に努めるとともに、児童生徒一人ひとりの特性について、特別支援学級や通級指導教室、にこにこサポート講師や学校支援員、さらに学校と関係機関等が連携して個に応じた支援を行ってまいります。
 さらに、「安全・安心な教育環境づくり」につきましては、通学路の安全確保や見守り活動の推進、また、防犯教室やネットトラブル対応等の啓発などについて、引き続き取り組んでまいります。
 また、学校における屋内運動場等の天井の耐震対策やトイレの洋式化など、学校施設の環境整備を計画的に進めてまいります。
 この他、「学校統合」につきましては、次期学校統合計画策定のため、「学校統合計画審議会」に諮り、学校の適正配置や校区の見直し、学校建設計画の方向性等について検討していただき、答申を受けた後、計画の策定に取り組んでまいります。
 また、幼児教育におきましては、幼稚園における体験活動の充実を図り、子どもの主体性を育成するとともに、特別な配慮が必要な子どもについては、その特性に応じた支援の充実に努めてまいります。 

 2. 社会教育

 次に、「社会教育」についてであります。
 ふるさと郷育につきましては、新たに小学6年生の副教材として「浜田の歴史本」の作成に着手いたします。また、学校・家庭・地域が連携・協働した取組として、地域ぐるみで子どもを支援するため、中学校区毎にネットワーク推進体制を構築し、学校支援活動、放課後や休日の支援活動、家庭教育支援活動などに取り組んでまいります。
 特に、家庭教育支援においては、乳幼児時期から中学卒業までの間に、「親としての役割」や「子どもとの関わり方」について学習できる機会を確保し、推進するためのシステムづくりについて検討してまいります。
 公民館は、社会教育活動の拠点として人づくりを目的として活動を推進してまいりましたが、今後はさらに公民館機能を強化し、「地域づくりを担う人づくり」に向けた取組みを推進し、「まちづくりを支援する公民館」をめざしてまいります。

 3. スポーツの振興

 次に、「スポーツの振興」につきましては、浜田市体育協会や関係団体などとの連携を図りながら、市民の心身の健康に資する取組を進めるとともに、スポーツ精神の高揚や競技力の向上に取り組んでまいります。
 
また、スポーツ施設につきましては、複数の部署にまたがる管理を教育委員会へ一元化することで、効率的な管理運営を図るとともに、市民サービスの向上に努めてまいります。
 スポーツ施設の適正な配置及び整備につきましては、「スポーツ推進審議会」からの答申を基に、今後の整備計画を検討してまいります。

 4. 図書館

 次に、「図書館」につきましては、子どもからお年寄りまで幅広い世代に利用してもらい、読書活動が進むよう、児童図書や一般図書、郷土の歴史・風俗や人物等に関する郷土資料など、多様な分野の資料収集に努めます。
 また、昨年10月には、「第2次浜田市子ども読書活動推進計画」を策定し、図書館だけでなく、家庭、地域、学校等それぞれの場における、子どもの読書推進のための取組を一体的に進める方策を掲げました。
 今後も、これらの方策を実行に移すべく、読み聞かせの研修会やボランティア等による市民参加型交流会の開催など、関係機関や地域、ボランティアとの連携・協力を図りながら、地域全体で子どもの読書活動の推進を図る取り組みを進めます。 

 5. 青少年の健全育成

 次に、「青少年の健全育成」につきましては、ひきこもりやニート、不登校等、困難を抱えた子ども・若者の心に寄り添って育成支援に取り組むとともに、青少年健全育成団体等と連携しながら、子どもたちの社会体験活動の活性化と発展に努めてまいります。

 6. 芸術文化の振興

 次に、「芸術文化の振興」につきましては、市内の多種多様な文化・芸術活動等を行う皆さんや各種団体のそれぞれの活発な活動を応援するとともに、連携を図って、振興・発展に取り組んでまいります。
 石央文化ホールにつきましては、映像・音響など舞台関係設備やトイレ、外壁など、年次的な改修により施設の長寿命化や市民の利便性向上を図ってまいります。
 また、石正美術館や世界こども美術館も含め、優れた芸術文化振興の拠点施設として、それぞれの役割分担等や今後の在り方について検討してまいります。

 7. 文化財

 次に、「文化財」につきましては、貴重な文化遺産の保護・継承と情報の収集、発信に努めてまいります。
 平成31年に迎える浜田開府400年に向け、平成29年度もプレイベントとして、浜田の歴史に係る講演・座談会を開催したいと考えております。
 最後に、(仮称)浜田歴史資料館整備について申し上げます。
 これまで皆様から寄贈を受けました数々の歴史的資料の展示や活用が十分できていない状況から、資料館の整備は教育委員会としましても、長年の懸案でございました。
 また、歴史資料館は、将来の浜田を支える子ども達の「ふるさと浜田」を愛する気持ちを育てる「ふるさと郷育」の観点からも、必要な施設と考えております。
 教育の現場からも、社会科や総合学習をはじめ道徳、理科などでの活用や城山を含めた遠足などの校外活動も行いたいという期待が寄せられており、浜田開府400年を契機に、浜田の歴史・文化を保存・継承し、ふるさと郷育や交流の拠点として、(仮称)浜田歴史資料館を是非とも整備したいと考えているところであります。
 また、そうした授業での活用方法につきましては、浜田市教育研究会などとも協議してまいります。

 以上、平成29年度の教育方針について申し述べましたが、これらの方針、施策を実現していくために、教育委員会は、市長との連携を密にして、学校や家庭、地域の理解と協力を得て取り組んでまいります。
 議員並びに市民の皆さまには、一層のご支援ご協力をいただきますようお願い申し上げます。

 

 

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