2018年(平成30年)5月に、外ノ浦が日本遺産「荒波を超えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」に追加認定されることとなりました。島根県内では今回の認定で4件目となります。
日本遺産とは
日本遺産とは地域で受け継がれている伝承、風習などを踏まえた有形・無形の文化財をストーリーでつなげることで、観光資源としての活用及び地域活性化を図ることを目的として文化庁が認定するものです。
外ノ浦の特徴・認定文化財
浜田には、外ノ浦・瀬戸ヶ島・長浜の三つの港があり、中でも外ノ浦は北前船の西回り航路の風待ち港及び瀬戸内方面への中継点として栄えた浜田藩最大の貿易港です。
外ノ浦の特徴は、大きな船主屋敷が集住する形態はみられませんが、山に抱かれたわずかな平地に、湾内の南北に廻船問屋をはじめとした小規模な集落が形成されている点です。
また、外ノ浦は江戸時代から変わることのない風景が魅力であり、寄港地の面影を色濃く残しています。船乗りたちが風向きや潮の流れを確認するために使っていた「方角石(日和山)」へは中国自然歩道が整備されており、深く入り込む湾の姿や男たちが活躍した日本海を眺望することができます。
認定文化財
番号 | 文化財の名称 |
文化財への 指定等の状況 |
ストーリーの中の位置づけ |
(1) | 外ノ浦の町並み | 未指定 | 深い入り江に沿って船主集落が展開する北前船の風待ち港。北前船との売買や水補給などが行われた。 |
(2) | 日和山方角石 | 市史跡 | 北前船の船乗りたちが出港前に日和を見た場所。方角石で風向きや潮の流れを確認した。 |
(3) |
自唐鐘浦至長浜浦海岸絵図 (とうがねうらよりながはまうらにいたるかいがんえず) |
市有形 (古文書) |
北前船と関係した廻船問屋・米屋が出入りする諸国の船や停泊場所を描かせた絵図。 |
(4) |
諸国御客船帳 (しょこくおんきゃくせんちょう) |
市有形 (古文書) |
北前船の廻船問屋は、出入りした船を国別、地域別に整理し、船形(彩色)や積荷・楊荷などを記して顧客名簿とした。 |
認定文化財及び周辺史跡等の位置図
文化財の画像
(1)外ノ浦の町並み (2)日和山方角石
(3)自唐鐘浦至長浜浦海岸絵図 (4)諸国御客船帳
(とうがねうらよりながはまうらにいたるかいがんえず) (しょこくおんきゃくせんちょう)
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