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12/19 読み聞かせ「注射」 作・森 茉莉

2018年 12月 19日

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12月19日(水)読み聞かせ「注射」作・森 茉莉

 

 今回はエンデの会の山田さんが担当されました。

 

本日の作品は実話に基づいていると聞き、まずは著者である「森 茉莉」(もり まり)さんについて調べました。「森 茉莉・・・『小説家、随筆家。東京生まれ。森鷗外の長女。鴎外追想の随筆『父の帽子』『恋人たちの森』『甘い蜜の部屋』などがある。」(広辞苑)

「注射」は鷗外追想の随筆「父の帽子」の中にあります。末里(茉莉さん)が5歳のとき、末里と弟の普烈が同時に百日咳にかかり、普烈は亡くなり、末里は危篤になってしまいます。医者はあと数時間の命と宣告し、苦しみもがく末里を注射で安楽死させることを父親(鷗外)にすすめます。父親はそのすすめを受け止め、母親も納得して注射をしようとしたその時、父親の義父の祖父がきて夫婦を叱ります。

「人間の寿命というものは分かるものではない。末里にまだ寿命があったらどうする」と。この祖父の強い反対で注射は行われず、三日後の夜、病状は回復して末里は一命を取りとめるという内容です。

 山田さんは、場面場面で声の調子を変えて、感情豊かに語ってくださいました。特に、夫婦を叱る場面で祖父が言う「馬鹿ッ」を本当に叱っているように叫ばれ、子どもたちだけでなく先生方も心に響きました。

 昔風の言葉遣いもあり、やや難しいお話だったかもしれませんが、子どもたちは山田さんのお話をしっかり聞いていました。これをきっかけに、尊厳死、安楽死について深く考えてみたいですね。

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