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2月27日(木)読み聞か「君たちはどう生きるか」

2020年 2月 27日

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2月26日(水)読み聞かせ「君たちはどう生きるか」(マガジンハウス)

        原作:吉野源三郎  漫画:羽賀翔一

 

今回の「読み聞かせ」は、本校の安達正治校長先生が担当でした。実物投影機をつ会館内にいた生徒、教職員全員が一緒に読めるよう工夫し最初のページから第1章の終わり「ものの見方について(おじさんのノート)」までを優しく諭すように読まれました

校長先生は「私が好きな本で、生徒にぜひ紹介したいと思ったので選びました。15分間で読み聞かせるため少し早口で読んでしまったことを悔いています。また、時間切れのため、解説(校長先生の思い)については給食時の放送として生徒に聞いてもらいました。一人でも多くの生徒が『君たちはどう生きるか』を手に取ってくれることを期待しています。」と話されました。

 

校長先生が給食時に話された生徒への「メッセージ」です。

 

「皆さんへ 今朝の読み聞かせはどうだったでしょうか?

本当は読み終わったところで、読んだ本について、原作が書かれた当時の時代背景について、原作者の吉野源三郎さんについての解説がしたかったのですが、時間切れだったので、お昼の放送という形でさせてください。

今日読んだ本は、漫画で描かれた『君たちはどう生きるか』です。2017年に出版され、200万部以上売り上げたベストセラーですが、原作「君たちはどう生きるか」は1937年に出版された本です。今から83年前に書かれた本ですが、平成の終わりに漫画でリメークされたのをきっかけに、単行本や文庫本で書かれた原作も大ブレークしました。この本が、自分自身の生き方を問い直す視点を与えてくれる本であったことが多くの人の共感を呼び、大ヒットしたのではないかと私は思います。皆さんもぜひ漫画版からでよいので、全部を読んでみてください。ちなみに漫画から読んでみる作戦はとても良いと思います。歴史の学習が今ひとつの人は、ぜひ歴史漫画を読んで社会科の点数アップをねらってください。

原作者の吉野源三郎さんがこの本を書いた1937年は、日本が中国と戦争を始めた年でした。吉野さんは治安維持法で逮捕され、その執行猶予中に書き上げたのがこの本です。本の出版された前年の今日、つまり、1936年2月26日は「二・二六事件」が起き、日本が自分たちの国力を顧みず、世界を相手に15年に及ぶ戦争を始めました。二・二六事件については、3年生なら説明できるかな?

そんな頃ですから、東京大学で哲学を勉強、研究をし『自分ばかりを中心にして物事を判断してゆくと、世の中の本当のこともつい知ることができないでしまう。大きな真理は、そういう人の目には決してうつらないのだ。』と訴える吉野さんは、当時の権力者からは危険な存在だったのでしょう。

吉野さんは戦中から、人間尊重、人道主義の考えを発信したり、岩波書店という大きな出版社で活躍したり、戦後の平和運動で活躍された人です。

 

以上で解説を終わります。繰り返しになりますが、ぜひぜひ、「君たちはどう生きるか」を読んでみてください。」

このページに関するお問い合わせ先

  • 弥栄中学校
    電話:0855-48-2239   FAX:0855-48-2647   メールアドレス:yasaka-j@hamada.ed.jp

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