2019年 12月 2日
11月26日(火)読み聞かせ「教室はまちがうところだ」
著者:藤田晋治 絵:長谷川知子(こどもの未来社)
今回の読み聞かせは、エンデの会の永野さんが担当してくださいました。
今回読んでいただいた本は、生徒たちが小学校の時に暗唱したことのある詩の絵本でした。懐かしそうな表情で見ている生徒もいましたが、大半の生徒は改めて永野さんの語られる一つ一つの言葉の意味をしっかりと受け止めているようでした。
中学校になると気恥ずかしさや他の友達と違うことへの心配が先に立ち、どうしても率先して発表することに遠慮がちになります。まして、自信の持てない質問をされたときは、一瞬の緊張が心をよぎります。作者は、そんな小中学生を思い描きながら詩を作ったのだそうです。
詩の中に次のような言葉があります。
「まちがいだらけの僕らの教室 おそれちゃいけない ワラッちゃいけない
安心して手を挙げ 安心してまちがえや(中略) そんな教室をみんなでつくろうやあ」と。
一人一人の思いを大切にするそんな場所が、子どもの心の根を大きく育てるのだと改めて感じました。聞いている生徒のみなさんもまた、小学校の時とは違う思いで聞いてくれたのではないでしょうか。今、中学生である生徒の皆さんにとっても、昔中学生だった教員にも、寛容さと勇気の種を植えてくれる素晴らしい本でした。
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