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2月18日(火)読み聞かせ「ボライ」著者:ラビンドラナート・タゴール

2020年 2月 18日

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2月18日(火)読み聞かせ「ボライ」著者:ラビンドラナート・タゴール

 

 今回の「読み聞かせ」は、おはなしエンデの会の山田和夫さんが担当でした。

山田さんは長田弘作『最初の質問』という詩の中に「樹木を友人だと考えたことがありますか」という一言があり、ふとかつて読んだ「ボライ」という本を思い出して選んだそうです。

 

まず、著者のラビンドラナート・タゴールについて紹介したいと思います。

インドのベンガル地方の生まれ。詩人、思想家、作曲家。恵まれた家庭に育ち、イギリスに留学。帰国後、ベンガル語による創作を始める。父親に任された土地管理をきっかけにして農村文化に深く親しみ、やがてその精神的・経済的自立を目指す農村改革運動をすすめた。1913年、ノーベル文学賞を受賞。アジア人で初めてノーベル賞を受賞した人である。「ボライ」は1928年の作。

 

さて、このお話の主人公ボライは生まれつき植物が大好きで草や樹木を友達のように接していました。誰かが花を折ったり、樹木を棒切れでたたいたり、草刈りなどしようものならボライはとても悲しみました。ある日、シムールの若木が一本道の真ん中に生えていました。叔父さん叔母さんに木を切らないように懇願し大切に育てた結果、やがて1mほどの高さになりました。10年後ボライは父親と英国に行くことになり村を離れましたが、しばらくしてシムールの木の写真を送ってほしいと叔母に手紙を送りました。ただもうその時には叔父によってそのシムールの木は切られていたのです。このお話の最後を山田さんはゆっくり心を込めて読まれました。「一本のシムールの木、これはボライの影であり、彼のもう一つの命でもあったのだ。」

読み聞かせ後、山田さんから「人間の内には色々な生物の性質があって、日常の生活の中に様々な形で表れてくる。それをうまく理解し合えればいいのだが、往々にして差別を引き起こしたり悲しい話が生まれたりします。」という感想をいただきました。

 

   

   

 

山田さんには雪が降りしきる中、お出でいただきありがとうございました。

  

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