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包括ケア勉強会

浜田市国保診療所連合体では、毎月学生・研修医の教育や自己研鑽のために集まり勉強会をしております。勉強会の内容をここでは紹介したいと思います。
平成30年度は全12回開催しました。内容を簡単に紹介します。 

4月27日

   浜田医療センター研修医の山口先生(総合診療科で研修)より「輸血について」を発表していただきました。輸血の種類、適応、副作用など学んだことを発表していただきました。医療センターで使われる輸血は広島から運ばれてくるそうです。

   厚生労働省が出している「抗微生物薬適正使用の手引き」の要点を佐藤誠がまとめ、皆で学びました。診療報酬改訂でも小児抗菌薬適正使用加算が認められるなかで、薬剤耐性菌の出現の予防を目的にした適正使用が求められることを実感しました。

 

5月29日

   浜田医療センター研修医の三原先生(総合診療科で研修)より「リケッチア症について」を発表していただきました。ダニ咬創より発症したリケッチア症の診断と治療をまとめてくださいました。患者さんは国保診療所にもかかりつけの方で、その方の家族や地域などの背景を指導医からプレゼンテーションしていただき、疾患だけでないその方の背景も含めた深いディスカッションができました。

   6月に三重県津市で行われます「第9回日本プライマリ・ケア連合学会学術集会」で発表する発表の予演会を行いました。発表の内容の紹介だけでなく、発表方法について修正を行いました。

 

6月29日

   浜田医療センター研修医の中村先生(あさひ診療所で研修)より「診療所研修を通して学んだこと」を発表していただきました。外来診療は初めてとのことで、主訴や病歴だけでなく、受診理由を把握すること、病い体験を聞くことの重要性を知ったとのことでした。また、印象に残ったこととして一人で暮らす認知症の方の診察を通して医療機関にこられない患者さんの存在や生活を支えることについて学んだとのことでした。

   6月16~17日に三重県津市で行われました「第9回日本プライマリ・ケア連合学会学術集会」の参加者より内容のシェアを行いました。

1番印象に残ったこととしては、以下のとおりでした。

山本:他の地域の総合診療医の雰囲気もとても熱かった。浜田だけが熱いのではなかった。平生だけでなく、災害時の総合診療医の役割を聞いてありがたさがわかった。行政職員としては使わない手はないと思う。

佐藤優子:発表を行い、地域で何が起きているかを言語化することをつづけることで日本の中山間地で何が起きているかをあらわすことができ、それを考察することが重要と感じた。

北條:全国の病院総合医の動きをしった。みなそれぞれ、置かれた状況に応じて多彩な役割を演じている。

阿部:災害の対応の重要性を知った。特に、72時間を乗り切れるようにすること、特別な医療ケアの必要な方への対応のノウハウを知ることが重要と思った。オランダの高齢化社会を迎えるのに当たって、各地域に専門家を配属した試みが興味深かった。

 

7月27日

・ 東京医科歯科大学附属病院研修医の佐々部先生(弥栄診療所で研修)に「糖尿病について」を発表していただきました。外科系に進まれる予定とのことで、内科系疾患の基本を学んだとの発表でした。また、かかりつけ医としての研修の中で、普段の様子も考えながら診療をする重要性や、実際に家に行ってみると、患者さんがいっていたことと様子が違うことがあって、多職種からの情報を元に診療をすることの重要性を学んだとのことでした。

・ 浜田医療センター研修医園山先生(総合診療科で研修)に「総合診療科の研修で学んだこと」を発表していただきました。夏で熱中症という触れ込みで来た患者さんが低ナトリウム血症であったり、アルコール性肝硬変だったりして、触れ込みを信じきってはいけないこと、また優先順位の付け方がわからず失敗したことから今後全体をみてマネージメントしていくことに気づいたとのことでした。

 

8月25日

・ 東京医科歯科大学附属病院研修医の青柳先生(弥栄診療所で研修)に「寄り添い実習で学んだことについて」を発表していただきました。退院したばかりの80代女性とその夫の二人暮らしの家庭の今後について考えていただきました。食事や感染予防、生活の見守りなど、疾患の管理以外の視点でも分析されていました。まだ、大丈夫と本人さんたちがおっしゃる中でどこまで介入をするべきなのかを悩んだとの感想もありました。

・ 浜田医療センター研修医大国先生(あさひ診療所で研修)に「寄り添い実習で学んだこと」について発表していただきました。徐々に廃用が進む70台男性のADLが自分など死んでもよいというようなネガティブな発言を繰り返す中で、どのように見ていけばよいのか悩んだことをまとめてもらいました。人間関係の構築が難しかったことなどを話してもらいました。

9月28日

・ 東京医科歯科大学附属病院研修医の坂東先生(弥栄診療所で研修)に「ポリファーマシーについて」を発表していただきました。ポリファーマシーの基本について学ぶとともに、薬剤師の方ともっとコミュニケーションをとることで、連携しながらこの問題に対応することの重要性を感じたと発表がありました。

・ 浜田医療センター研修医山口先生(波佐診療所で研修)に「寄り添い実習で学んだこと」について発表していただきました。在宅で嚥下が難しくなってきている患者さんに飲水方法を指導した経験から行動変容の観点からまとめてもらいました。また、病院では見えなかったことが診療所では見えたなどの発表がありました。

 

10月26日

・ 東京医科歯科大学附属病院研修医の北村先生に発表していただきました。

・ 浜田医療センター研修医玉木先生(総合診療科で研修)に「脳卒中の病院前にタイプを見分けるJUST scoreについて」発表していただきました。病院前に脳卒中のタイプを分けられることで、より必要な人に必要な治療を速く届けることができるのではないかと考えられているとのことでした。

 

11月29日

・ 島根大学付属病院研修医の宮里先生に「弥栄診療所研修で学んだこと」を発表していただきました。高齢の患者さんの薬の飲み忘れを予防するために一方化が有効なことや、痛みに困っている人が多いので、ペインの勉強をすることが重要だと話していました。

・ 浜田医療センター研修医山本先生(総合診療科で研修)に「自分で意志の表出ができない身寄りのないひとの進行胃癌に関する意思決定」について発表していただきました。後見人がついていましたが、後見人は医療についての同意ができないこと、相続賢者が見つからないときの意思決定は倫理委員会などで決めることなどを勉強しました。

 

12月27日

・ 浜田医療センター研修医吉田先生(総合診療科で研修)に発表していただきました。

・ 佐藤誠から「浜田市の保健データ・医療費の分析からみた健康問題の特徴」を発表しました。

1月25日

   島根大学総合診療学講座の木島先生に来ていただき、BMC Family Practiceに掲載されたGPAQについての調査を国保診療所連合体で行った結果を説明していただきました。患者さんからのプライマリ・ケアを提供する診療所としてはおおむね良い評価であり、スタッフ一同喜んでいます。

 

2月22日

   飯島より「抗うつ薬、抗不安薬の情緒的使い分け」と題したレクチャーを行いました。

 

3月29日

   浜田医療センター研修医吉田先生(総合診療科で研修)に「入院患者の栄養」について発表していただきました。胃全摘後のるいそうの強い男性患者さんにrefeeding症候群を避けながらカロリー摂取量を増やしていく方法について考えました。

   佐藤から日本プライマリ・ケア連合学会中国支部で行われている指導医養成講習会のmHANDsに参加して学んできた「地域指向性医学教育」についてまとめました。地域での生活をイメージしながら卒後教育を行っていく重要性について説明しました。来年度はこれを使って、診療所研修を改良したいと思っています。

   島根大学の床並さんにも参加してもらいました。従来型の医学教育との違いに理解を深めることができました。

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