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20230203第1回浜田市消防本部体制整備検討委員会会議報告

〇 開催日時 令和5年2月3日(金)19時00分から20時40分まで

〇 開催場所 浜田市消防本部 大会議室 浜田市原井町908番地11

〇 内容

1 消防長あいさつ

この検討委員会は、消防行政を取り巻く社会情勢が変化する中、また、消防庁舎や施設が経年により老朽化する中、浜田市原井町の消防本部をはじめ     とした消防署、出張所の庁舎の建て替えの際の配置について、今後、浜田市にとってどのような形が最も適切なのか、皆さんから広く、ご意見を頂こうとするものであります。この検討委員会には幅広い方面からご参加をいただいております。皆様の率直なご意見をよろしくお願いします。

2 委員長・副委員長の選任について

委員長  島根県立大学地域政策学部 准教授 鈴木 遵也氏

副委員長 浜田市消防団団本部女性分団 下谷 知子氏

3 浜田市消防本部体制整備検討委員会の位置付けと検討内容について

浜田市では、市政運営の最も基本となる指針であり、市民と行政の共通の目標である『第2次浜田市総合振興計画 後期基本計画』を定めています。 その中の〈消防・救急体制の充実〉の基本方針に、「市民の生命を守ることを最優先とし、火災等の災害に迅速かつ効果的に対応するため、消防力の適正配置による基盤の整備を検討し、装備の充実を図ります。」とされています。また、下段には主要施策として、消防本部庁舎の移転新築、消防署の体制・配置について検討することとしています。それを受けまして、令和4年度に浜田市消防本部体制整備計画を策定し、これに沿って消防署の体制等について検討を始めるものでございます。期間は、おおむね2年程度とし、新年度から年3回程度を目安に検討会を開催したいと考えております。

続きまして、この検討委員会の検討内容でございます。浜田市消防本部体制整備計画の第2章 消防本部・消防署では、消防庁舎の現状と課題及び、課題等への対応を記載しています。また、消防庁舎の改築等の見通しを記載しております。お集まりいただきました委員の皆様には、この検討会において、消防庁舎の現状や課題に対応するために改築をする場合の場所につきまして、いろいろな角度からご意見を頂きたいと考えております。以上が浜田市消防本部体制整備計画の位置付けとこの検討委員会の検討内容でございます。

4  浜田市消防本部体制整備計画の策定の経緯と概要について

はじめに、浜田市消防本部体制整備計画策定の経緯を説明いたします。

1章 計画の概要 1 浜田市消防本部の沿革と計画策定の主旨に記載がありますとおり、今後、到来する消防庁舎の老朽化や消防行政の課題解決、道路等のインフラ、社会構造の変化等に対応するため、浜田市消防本部体制整備計画を策定することになったものです。

次に浜田市消防本部体制整備計画の概要についてご説明いたします。この計画は毎年ローリング、見直しを行う予定と記載しています。また、SDGsとカーボンニュートラルについて記載しています。SDGsは、近年はテレビやマスコミでもよく取り上げられています。持続可能な開発目標という取組です。そして、浜田市では消防の体制整備のみならず、市が行う施策では、常にSDGsとカーボンニュートラルを念頭に置いて進めていくこととしています。

2章は、消防本部・消防署の現状と課題に入ります。消防署、出張所で出動体制をとりながらも、病休などによる職員の不足につきましては、消防署・出張所間で協力し合うなどして対応しております。浜田市で取り組む行財政改革の中、最小限の人員で最大限の効果を上げるべく工夫して対応しています。

2 庁舎 では消防本部・浜田消防署のほか、桜ケ丘出張所、金城出張所、旭出張所、西部消防署、弥栄出張所について、建築年等の概要を記載しています。

3 消防行政 では、出張所間の業務量調査の比較結果、中期財政計画に掲げられている消防職員の削減、災害対応について記載しています。

5ページ⑷の救急業務高度化の「メディカルコントロール」について説明します。救急現場から医療機関へ到着するまでの間の救命処置等について、医師が救急救命士等に直接指示、指導を行います。現在は主に浜田医療センターや出雲市の島根県立中央病院等の救急担当医師に救急救命士等が現場から直接電話連絡をして、救命処置の指示、指導、助言を受け、病院に搬送することになっています。また後日、出動から病院到着までの活動報告書を作成、医療機関に送付し、現場での救急隊の活動内容について専門の医師から医学的な評価・検証を受けるシステムになっています。このことにより現場で救急隊が行う医療行為の質を担保することになっています。医師の指示・助言や検証と救急隊員の研修等を全て含んで、メディカルコントロール体制と呼んでいます。

6ページ⑺では高機能消防指令センターの共同運用について記載しています。この指令センターは119番通報を受信し、災害発生場所の特定や消防隊、救急隊等に対して災害の種別、規模に応じた出動指令を行うシステムです。一般的には消防本部ごとに設置されているものです。現在の浜田消防のものは平成19年から稼働しています。老朽化が進んでいるため、令和5年度に新しいシステムに更新予定です。共同運用というのは、このシステムを、例えば松江に設置し、島根県下の消防本部で共同運用しようというものです。つまり、島根県下のどこからの119番通報も、全て松江の指令センターに着信するような形です。国は現在、管轄人口10万人未満の小規模消防本部を広域化し、消防署や出張所、はしご車などの高価な資器材、人員を有効活用できるようにする方針をもっており、高機能消防指令センターの共同運用はその一環として位置づけられています。県下消防本部の高機能消防指令センターの共同運用は直ちにできるわけではありませんが、将来に向けた検討はすでに始めております。

次に 6ページ 第2 課題への対応 ここからは、これまで出てきた課題への対応です。消防本部や署所の配置については、7ページ上に配置の検討に必要な項目ア~コを掲げています。何項目か説明いたします。

ア 現場到着所要時間

消防署・出張所から消防車や救急車が出動して要請された家や場所に着くまでに、どれだけ時間を要したかということです。これは、消防署所がどこ にあっても重要な要素になります。一般住宅の建物火災では20分もあれば、いわゆる火災の最盛期(炎上)している状態になると言われています。また、突然の不整脈等で心臓が停止した場合、人は数分で脳に重大なダメージを受け、元のように元気になることは難しくなります。ただ、消防署所を浜田市内に多数配置するわけにもいきませんので、いろいろな条件も考えながら適切な場所を選定しなければなりません。

オ 救急告示医療機関への到着所要時間

救急告示医療機関とは、救急患者を24時間受け付ける、いわゆる救急病院のことです。浜田市の救急告示医療機関は浜田医療センターのみです。患者を収容して病院到着までに相当の時間を要する場合もあります。その中で、カに記載しているドクターヘリ・ドクターカーの活用も視野に入れれば、医療機関=ドクターヘリ・ドクターカーへの到着所要時間としても考えることができます。消防署所はヘリポートなどとの位置関係を考慮することも必要になります。ドクターヘリと救急車がドッキングする場所のことを「ランデブーポイント」と呼んでいます。これまで三隅町や旭町であった救急事案に対しては、学校や運動公園陸上競技場などがランデブーポイントとなりました。ちなみに、浜田市に飛んでくるドクターヘリは、第1優先として広島のドクターヘリ、島根県のドクターヘリは第2優先となります。その他重要な項目について、今後検討会でご意見を頂きたいと考えています。

7ページから9ページには消防本部・浜田消防署庁舎をはじめ、各署所の建築年等を踏まえ、改築等を行う場合の見通しについて記載しております。9ページの3 消防行政 ここでは職員の育成や高度情報化への対応を記載しています。平成2年前後に採用した職員が今後10年ぐらいで30名以上退職を迎えますので、大量退職に備え記載をしました。

10ページの4 では本日のこの委員会の設置やスケジュールについて記載しています。令和5年度の浜田市消防本部体制整備検討委員会はおおむね3回開催する予定としています。

同じく10ページの第3章 長期的な課題 1 消防の広域化では、イメージで言うと、島根県内で出雲より東に一つ、大田市より西側に一つの消防本部を設置するようなものです。実際、鳥取県では県下を3つのブロックに分けて消防本部を配置されています。

次の2では、今後の人口減少への対応について記載しています。以上、浜田市消防本部体制整備計画につきまして、概要をご説明いたしました。

引き続き引き続き資料3から資料7の説明(資料3から資料7参照)消防本部・署所の改築や移転につきましては、今後いろいろなデータをお示ししながら、皆様からのご意見を頂きたいと考えています。

5  その他 質問・意見等  (質問):委員からの質問   (回答):事務局の回答

(質問) 現在、消防署、出張所で職員は何名体制で、月の勤務、休みは何日ですか?

(回答)当直職員として、浜田消防署が13名体制、西部消防署が5名体制、出張所が3名体制です。当直職員の勤務は1日(8時30分から翌日8時30分まで)勤務し、当直が終わった日は非番になります。1ヶ月の当直勤務は約10回です。1ヶ月の休みは、週休、祝祭日を割振り5回から6回です。日勤職員の勤務は市役所職員と同様に、8時30分から17時15分まで勤務します。勤務、休みは暦のとおりです。

(質問) 職員数は何名ですか。人数は充足していますか。

(回答) 定数は122人、実数は125人で運用しています。市役所など、どこの部署でも一緒だと思いますが、十分かと言われればそうではないかもしれませんが、何とか体制を維持するように皆で協力しています。

(質問) この消防本部の土地ですが、地盤沈下はありませんか。また同じ場所に建築することについて問題はありますか。

(回答) この消防本部の地盤の強さに関しては問題ありません。

(意見) 全体の配置のバランスを見た場合、この周辺に消防本部があるのがいいのではないかと思います。山陰観光の跡地や、竹迫IC付近も候補地だと思っています。  

(質問) 浜田市消防本部体制整備計画のP9に西部消防署弥栄出張所という項目があり、最後の部分に「改築や配置を検討します。」という文言が記載  されています。弥栄の中で、かなり前から消防署が無くなるのではないかという意見が出ています。それに対して、消防署を無くすことはないという返答をいただいているところですが、無くなるという不安が払拭されていないところがあります。資料に配置という文言が入っているのが多少気になるのですが、この配置というのはどういう意味合いのものなのでしょうか。

(回答) 配置というのは場所のことです。

(質問) 現在ある位置ではない所に持っていくという意味なのか。無くすことは絶対ないと言い切れますか。

(回答) 何回も繰り返しお答えしていますが、今、弥栄出張所を無くす方向で検討する協議は行っておりません。今回の検討委員会と浜田市消防本部体制整備計画は消防体制全体のことを考えるのであって、弥栄出張所を無くすためではありませんので、そこはご理解いただきたいと思います。このことは弥栄の地域協議会の時も聞かれましたが、弥栄出張所を無くす話は何も出ていません。

(質問) 私は地域協議会に出ておりますので、機会を見て話をさせてもらおうと思っています。本部の方からでも、何か書き物を配って住民の不安を払拭していただきたいと思っています。できますか。

(回答) 今後の消防組織のことになると私の判断ではお答えできません。これはご意見として伺いご回答させていただきたいと思います。

(意見) 私は26年前から弥栄診療所の方で勤務しておりまして、波佐診療所、あさひ診療所でも診療しておりました。私の立場の視点で考えると、助かるはずの命を助けるという視点だと思います。資料にあるように、SDGsの誰1人取り残さないっていうふうに書いてありますので助けるはずの命を誰1人残さずに助ける。そのために消防署をどう配置するかということが大事ではないかと私は思います。方法として、今の実態を調査する必要があると思います。医療の立場からすると、助けるはずの命をどう助けるかっていうと、一つだけ目安があります。それは「時間」です。基本は救急車による搬送を時間でどういうふうに見るかということです。私たちの医療的な立場からすると、心臓が止まってから7分ぐらいで何とかしなきゃいけない。それから医療機関に行くまでの目安が30分です。これは頭と心臓の病気を助けるためには、そこに到着しないとそういう治療が始められない。ですから、到着するまでおよそ7分で向こうに行っていろんな出発の準備をして、医療機関へ到着するのが30分というのを目指せないと助かる命が助けられないと思います。これも平均時間では駄目だと思っています。年間の救急件数の実態を調査していただきたい。年間3000人が、どこで発症して、どういう疾患でどこからどのぐらいの時間で搬送したかっていう調査です。これは平均値ではなくて、全部署の判断する材料をいただきたいと思います。それでさらにできればシミュレーションというか、例えば消防署を弥栄じゃなくて三隅にしたときには、実際どのぐらいの時間かかるのか、ここにいったらどのぐらい時間かかるのかっていうのを、そういう資料を見せていただきたいと思います。

(回答) 先生が言われた様々なデータをお示しして、皆さんに検討していただきたいと思います。

(質問) 現場への到着時間が重要だというお話ありましたけれども、まさにそのとおりだと思ってお話を伺っていました。人口が減ると出動件数も減るということが一般的に考えられると思いますが、資料7では人口が減っているけれど救急件数は増えています。これは到着時間を考えるにあたり、もう一つ、なぜこういうことが起きているのかということを把握しておく必要があると思います。何かその理由みたいなところがもしおわかりになったら教えていただけますか。

(回答) 搬送年齢の割合は高齢者の方がかなり多いですが、理由を明確に回答できません。

(質問) 資料に高機能指令センターの更新が記載されています。更新後に消防本部の移転を行えば多額の費用が掛かるのではないかと思いますがいかがですが。

(回答) 今の指令センターは、運用開始が平成19年です。メーカーサポートが大体10年前後となっており、各消防本部はそれを目安に更新計画を行っています。浜田消防は本当に必要な部品を計画的に交換して、3~4年ぐらい長く使っています。今この消防庁舎が44年経過しています。鉄筋コンクリートの耐用年数が60年です。来年度指令センターを更新しますと、残りが大体、15年ほどで、多少ずれはあるかもしれませんが、消防庁舎を改築する時がちょうど指令センターも一緒に更新の時期かなと思っています。

(質問) 資料2で、令和4年度から5年度の中で、この委員会の開催回数が5から6回程度と記載されています。2ヶ月か3ヶ月に1回定期的に開催されるというような認識でよろしいですか。

(回答) 来年度から年3回程度実施する予定を考えています。次回の開催は令和5年5月頃を考えています。

(意見) 実際に現場に出動されている消防署の隊員の方の生声も必要なんじゃないかと思いますがいかがですか。

(回答) 消防職員の意見を委員の皆さんへお伝えしようと思います。

(質問) 消防本部で開催している機構検討委員会と私達の体制整備検討委員会の違いを教えてください。

(回答) 消防本部の機構検討委員会は、今回の体制整備検討委員会で出された意見を基に消防本部の体制整備の検討を行うものです。

(事務局)次回以降の開催時間については、19時00分から20時30分までとします。                                                 

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