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令和8年度教育方針 

 

令和8年度教育方針

 私は、市長の施政方針を受け、教育委員会を代表して、令和8年度の教育方針を申し述べ、皆さまのご理解をいただきたいと思います。

 

はじめに   

 教育は中長期的展望に立って取り組むもので、教育方針は年度ごとに大きく変わるものではありませんが、令和8年度は、令和9年度から4年間を計画期間とする新たな教育振興計画の策定に取り組むことから、将来の本市の教育の方向性を定める重要な年度となります。様々な教育課題に対応していくために、教育現場も「賢く縮む」ということを意識した土台づくり、仕組みづくりが必要と考えています。

 また、昨今、急速な少子化によって生じる社会問題にとどまらず、今なお続く人権問題、環境問題、貧困問題、テクノロジーの進化に伴うリテラシー格差など、現代社会は様々な課題を抱えています。子どもたちがそうした複雑で先を見通しづらい社会を生きていく力を身に付けていくには、学校教育だけでは限界があることから、地域のお力を借りながら、「地域の子どもは地域で育てる」という基本的な考え方を発信し続けたいと考えています。

 今年度から導入したコミュニティ・スクールもその考え方の中核をなす仕組みです。この取組を形骸化させないために、学校や地域が抱えている課題について学校運営協議会の中でしっかり熟議して、具体的な活動につながっていくことを期待しています。

 さらに、少子化の中で教育効果を高めるには、ある程度の規模の集団の中で揉まれながら、協力し合いながら育つ環境を整えること、そして教職員が子どもたちとしっかり向き合う時間を創り出していくことが大切になります。
 老朽化している学校の現状、特別教室や体育館へのエアコン設置をはじめとする教育環境の整備、そして教員不足の現状なども考え合わせると、投資を集中させていくことが重要になりますので、広い視点を持って学校や学校給食施設の適正配置の議論を加速させていきます。

 また、令和8年度は、こどもの権利条例の制定に向けて動き出します。学校現場にも協力を求め、児童生徒の意見をしっかり聴きながら、その主旨を伝えていきます。さらに、障がいについて学び、障がいのある人を見かけたら手助けしていこうとする「あいサポート」の気持ちを持って行動する児童生徒の育成にも取り組みたいと考えています。

 スポーツについては、2030年の第84回国民スポーツ大会・第29回全国障害者スポーツ大会の開催に向けて会場整備計画に沿った環境整備に取り組みます。
 文化行政については、大きな課題となっている郷土資料館の建替えや石見神楽伝承拠点の在り方についての方針を固めていきたいと考えています。

 以上を踏まえて、令和8年度、特に力を入れたい具体的な施策を中心に申し述べます。 

 1. 学校教育

 はじめに、「学校教育」についてであります。

 学力育成対策については、学びの土台となる資質・能力として、言語能力、情報活用能力、問題発見・解決能力等が挙げられます。それらは、誰もが安心して学べる場で、自ら問いを持ち、多くの情報の中から課題解決に必要な情報を収集して考え、根拠を明確にして筋道を立てて表現する力を育む授業の中で磨かれていきます。
 このため、これまでも取り組んできた授業改善プラン「子どもの声でつくる授業」をより一層充実させていきます。具体的には、指導主事による学校訪問などを通して、「話す力」を中心とした言語能力を育むための「要約学習」、教科学力の定着を目的に今年度導入した「AIドリルの活用促進」、さらには、情報活用能力を育むための「学校図書館活用教育」、「ICT活用教育」などの充実に取り組みます。

 不登校傾向及び不登校児童生徒への対応については、令和8年度は「校内フリースクール」の設置校を小学校だけでなく中学校にも拡充し、引き続き、学校や教室に入りにくい児童生徒が安心して過ごせる居場所や学習環境づくりに努めます。
 また、児童生徒の悩みに対して初期の段階から関わり、状況が厳しくなる前に対応していく仕組みとして、社会福祉士や元教員などの専門家を抱える団体が経営する「チャットによる子どものオンライン相談窓口」の活用について検討します。

 部活動の地域連携・地域展開については、今年度に策定する基本方針に基づき、地域のスポーツ団体、芸術文化団体などのご協力を得て、子どもたちがスポーツ・文化芸術活動に親しむことができる環境づくりを念頭に取り組んでいきます。
 具体的には、休日における部活動の「地域展開」を目指し、現在、合同部活動を実施している競技を中心に、関係団体と連携を図りながら持続可能な仕組みを検討します。
 一方で、平日を含め、当面の間は学校部活動を継続しますので、外部指導者の増員や合同部活動の拡充などによって「地域連携」を推進し、学校部活動の維持充実と教職員の働き方改革に努めます。

 学校施設の整備については、老朽化した施設の改修を進め、施設の長寿命化を図るとともに、子どもたちが安全かつ安心して学べる教育環境の改善に取り組みます。
 小中学校の小中学校の暑さ対策として、特別教室へのエアコン設置を引き続き実施し、学校から要望の多かった音楽室を中心に、令和8年度は小学校への設置を行います。
 また、学校体育館へのエアコン整備についても、先進事例を基に、断熱性確保の方法・熱源方式の比較等、整備に向けた検討を行います。

 学校統合計画に基づく美川小学校の建替えについては、令和9年度の開校に向けて、新校舎の建設工事に引き続き取り組みます。
 また、市内全体の小中学校の適正配置については、学校統合計画審議会に諮問を行い、新たな学校統合計画の策定に取り組みます。
 関連して、令和8年度からの着手を見直すこととした石見小学校の建替えについても、課題の整理を行い、早期の建替え着手を目指します。
 また、小中学校の適正配置の検討に併せ、学校給食施設の統合再編も検討します。

 学校給食については、昨今の物価高騰を踏まえ、今年度に浜田市学校給食審議会に給食費の見直しについて諮問いたしました。この答申を受けて、令和8年度から学校給食費を市内で統一するとともに、値上げ改訂を行います。
 なお、令和8年度から、国の「小学校給食費の抜本的な負担軽減」が始まり、小学校では値上げ改定後も保護者負担は大きく減少します。一方で、中学校は国の負担軽減策がないため、市独自に激変緩和措置を行います。

 幼児期の教育については、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な時期であることに鑑み、引き続き浜田市幼児教育センターや幼児通級教室の機能を活かし、各幼児教育施設や関係機関と連携して、幼児期の教育の充実に向け取り組みます。
 また、幼児期の教育の土台を小学校以降の教育につないでいくために、幼小連携を進めていきます。

 高等学校の魅力化に向けては、HAMADA教育魅力化コンソーシアムの活動を通じて、高校生の地域活動を支援してきました。
 高校生の地域貢献活動の充実は、主体的に学習に向かう姿勢が醸成され、さらに進路決定の際の大きな経験となります。
 高校の定員や教員数を確保し高校の教育力を維持することは、高校生のみならず小・中学生にとっても重要になりますので、引き続き高等学校の魅力化を支援し、地元進学率向上を目指して取り組みます。

 2. 社会教育

 次に、「社会教育」についてであります。
 今年度、すべての小中学校に学校運営協議会が設置され、コミュニティ・スクールが始まりました。各協議会では、学校と地域がそれぞれの役割を尊重しながら、子どもを真ん中においた熟議がなされるとともに、児童生徒の声を聴きながら具体的な取組についても協議が進んでいます。
 本市としても、これまで培ってきた「地域学校協働活動」や「はまだっ子共育推進事業」などの土台を大切にし、コミュニティ・スクールを通じて学校と地域の協働活動をより一体的に進めることで、「社会教育」や「ふるさと教育」の充実に繋げ、子どもたちの郷土愛を育みます。また、子どもの活動に大人が関わることは、大人の学び、地域のつながりづくりにもなります。「地域とともにある学校」、「学校を核とした地域づくり」の推進が図れるよう支援します。
 「図書館」については、特に利用が減少傾向にある小中学生世代に向けた蔵書を充実させることで来館を促し、幅広い世代が集い、つながる図書館を目指します。
 また、新たな試みとして、飲食を伴うイベントの開催や、館内で自由に会話ができる日を設けるなど、拠点となる開かれた図書館像を探っていきます。

 3. スポーツ・文化

 次に、「スポーツ・文化」についてであります。
 2030年に開催される国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会は、島根県が開催地として内定しています。
 本市では、国民スポーツ大会の正式競技6種目、公開競技1種目、全国障害者スポーツ大会の正式競技1種目の開催が予定されています。
 令和8年度は、軟式野球の競技会場となる浜田市野球場及び三隅中央公園市民野球場、サッカー競技会場となる浜田市陸上競技場、サン・ビレッジ浜田スポーツ広場及び三隅中央公園市民陸上競技場について、大会後の利活用を見据えつつ、競技施設基準を満たし、安全安心な大会運営ができるよう整備するための実施設計に取り組みます。
 また、この大会が、生涯スポーツを通じた活力あふれる地域づくりの契機となるよう、地域一丸となって準備を進めます。

 芸術文化の振興については、二つの美術館や文化ホールを活用して、市民の皆さんに芸術文化に触れる機会を提供するとともに、子どもたちの創造性を育む活動に取り組みます。世界こども美術館は開館30周年の節目を迎えますので、これまで築いてきた世界の子ども博物館等とのつながりを活かし、浜田の子どもたちに世界を知る機会を創出するとともに、更に充実した企画展示・活動を目指します。
 芸術文化施設の整備については、老朽化した施設の改修を進めるため今年度に引き続き、文化ホールの外壁改修工事に取り組みます。
 また、浜田郷土資料館の整備は喫緊の課題であると認識しております。教育委員会としては、複合化を基本にしつつ、今年度の「石見神楽保存・伝承拠点基本構想検討委員会」の知見も踏まえて、整備方針を固めたいと考えています。

 なお、石見神楽の保存・伝承拠点の必要性につきましては、「石見神楽保存・伝承拠点基本構想検討委員会」の「基本構想案」に加え、今後、市民の皆さんのご意見も伺って、市長部局と方針をすり合わせていきます。一方で、神楽面や衣裳などのものづくり技術については、文化財指定に向けて調査を急ぐとともに、蛇胴製作技術の後継者育成に対する補助金の新設や記録保存などに取り組みます。

 最後に  

 以上、令和8年度の教育方針について申し述べました。
 教育委員会は、これらの方針や施策の実現に向け、市長部局との連携を密にして、学校、家庭、地域の理解と協力を得て取り組んでまいります。
 議員並びに市民の皆さんの、一層のご支援ご協力をいただきますようお願い申し上げます。
  

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