ここから本文です。

令和8年度施政方針

 

令和8年度施政方針 

 令和8年3月浜田市議会定例会議の開会に当たり、今後の市政運営に関する所信を申し述べ、議員並びに市民の皆さんのご理解とご協力を賜りたいと存じます 

施政方針

 施政方針を表明する三浦大紀 浜田市長

 

はじめに 

 令和8年3月浜田市議会定例会議の開会に当たり、今後の市政運営に関する所信を申し述べ、議員並びに市民の皆さんのご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 人口減少が進む中でも、持続可能な地域の姿が描けるよう、地域のつながりと創造力によって豊かさを維持できるまち、「育ち、育てる、浜田」の実現を掲げ、先の12月浜田市議会定例会議において、任期4年間に取り組む基本方針について申し述べました。
 教育・産業・地域に関わる全ての人が力を合わせ、浜田で働きたい、暮らしたい、関わりたいと思ってもらえる人を増やしていく取組を進めます。そして、まちづくりの主役である市民の皆さんの声を伺いながら、市民と行政、地域と地域がお互いを尊重し、「浜田らしさ」を存分に感じられるまちづくりを進めます。

令和8年度の施政方針

 最初に、令和8年度、特に力を入れる施策につきまして、4点申し上げます。

 1. 物価高騰対策

 1点目は、物価高騰対策についてです。
 長引く物価高の影響を受けて、市民生活や地域経済は大変厳しい状況にあります。市民生活を支え、市内事業者を支援するため、国や島根県の財源も活用しながら、令和7年度にも各種支援を実施しております。
 先般、市民生活への支援を最優先に考え、子育て世帯への応援金や水道料金の減免等を実施する方針をお示ししました。さらに、家計負担の軽減に加えて地域内の消費喚起による市内事業者支援にもつながるよう、プレミアム付はまだ応援チケットを発行することとしています。これらの事業も含め、令和8年度中には、国の物価高騰対応重点地方創生臨時交付金を活用して、総額約6億8,000万円の支援を実施いたします。
 さらに、県の財源を活用して実施する、住民税非課税世帯への支援金につきましても、速やかに支給できるよう準備を進めているところです。
 今後も物価高の影響は続くものと考えますので、市民ニーズ等も把握しながら、必要な支援策にはスピード感を持って対応します。

 2. 人材の育成(子育て支援、社会教育)

 2点目は、人材の育成についてです。
 まちづくりの基盤を支えるのは、地域に暮らし、関わりを持つ「人」です。こどもから若者、高齢者まで、一人ひとりが自ら考え行動し、互いに信頼を育むことで、地域活動や経済の活性化にもつながります。
 こどもを取り巻く環境を整えることは、人材育成の出発点と捉えています。その一環として「こどもの権利条例」を検討する組織を立ち上げ、こどもたちの声が社会に届く仕組みを構築します。あわせて、子育て世帯の負担軽減に向けて、保護者へのサポートをより充実するとともに、人格形成の基礎を培う重要な時期である幼児期の教育環境の整備に努めます。
 さらに、社会教育によって地域で活躍する人づくりを進め、まちづくりの土台を強化したいと考えています。そのために、引き続き生涯学習の充実が重要です。

 3. 一次産業の振興

 3点目に、一次産業の振興です。
 浜田市は、豊かな水産物や、オーガニックビレッジ宣言に基づく有機農業をはじめとする安全・安心な農産物など、豊富な地域資源に恵まれています。一次産業については、こうした地域資源を生かす重要な産業と位置付け、稼げる産業に転換する挑戦を全力で後押しします。
 農林業では、高齢化が進む担い手不足を補うため、ブランド化や6次産業化、デジタル技術を用いたスマート農業をはじめとする新たな挑戦を後押しし、付加価値の創出を図ります。また、水揚高が減少する水産業においては、株式会社三陽やプロキシマー株式会社の誘致実現を通じて、水産都市浜田の再生に向けた取組を進めます。

 4. DXの推進

 4点目の、DXの推進につきましては、急激な人口減少が進む中、官民を問わず地域全体で、あらゆる分野におけるデジタル技術の活用が不可欠なものとなっています。
 本市におきましても、行政の効率化を追求する「自治体DX」はもとより、デジタルの力で地域の活力を生み出し、持続可能な地域社会を再構築する「地域DX」を推進します。
 その実現に向けて、地域課題の把握と分析結果に基づき、「(仮称)浜田市DX推進計画」を策定し、施策の方向性を定めます。
 令和8年度には、スマートフォン等で市民と行政がつながる「デジタル市役所」の構築に取り組み、公共施設のオンライン予約、公金収納のデジタル化を進めます。また、eスポーツの推進による若年世代のデジタル人材育成に取り組むとともに、スマホ講座やスマホサロンを通した、デジタル格差の縮小にも取り組み、誰ひとり取り残さない優しいデジタル化を目指します。

 

 

総合振興計画7大綱における重点施策

 続いて、総合振興計画の「まちづくりの7つの大綱」に沿って、重点施策をご説明します。

1 活力のある産業を育て雇用をつくるまち

 大綱の1つ目「活力のある産業を育て雇用をつくるまち」につきましては、5点について申し上げます。

 1. 水産業の振興                             

 1点目は水産業の振興についてです。
 浜田漁港の令和7年の水揚高は、32億9,700万円となり、令和6年と比較して約3億5,000万円減少しました。水揚げの増大が最重要課題です。
 まず、地元漁船の維持存続を図ります。令和7年度の沖合底びき網漁船1船団の新船建造に続き、現在、別の1船団でも、令和9年8月漁期の操業開始に向けて新船建造の準備を進めておられます。地元まき網漁船の存続についても、事業者の意向等も伺いながら国や県と連携し支援します。
 地元外漁船の入港促進に取り組みます。隠岐の島や境港、九州、四国のまき網漁船を中心に要望活動を行います。
 県外企業の誘致については、昨年1月にアジフライ製造や水産卸の大手企業である株式会社三陽が、当市への進出を決定されて以降、島根県、JFしまねなど関係機関とともに立地や事業計画に係る協議を重ねてまいりました。令和9年度の操業開始に向け、令和8年度から工場等の建設に着手する予定で計画を進められています。本市の水産振興上、重要な取組となりますので、関係機関と連携し、しっかりと支援します。
 また、プロキシマー株式会社との「瀬戸ケ島埋立地における養殖事業の事業化に向けた調査・研究に関する協定」に基づき、地下海水量の調査など陸上養殖事業の事業化に向けた調査研究を引き続き行います。
 この他、本市の水産ブランドである「どんちっち三魚」や「浜田港四季のお魚」の一層の認知度向上を図るとともに、「はまだお魚市場」を核とした漁港周辺エリアの賑わいづくりにも引き続き取り組みます。

 2. 農業の振興

 2点目は、農業の振興についてです。
 振興作物である大粒ぶどう、赤梨、西条柿の3果樹の生産者が行う機械整備等を引き続き支援するとともに、有機野菜の生産拡大に向け、県やJA、民間企業と連携し、有機露地野菜の栽培実証事業を実施します。

 さらに、中山間地域振興枠で実施している農用地保全事業を見直し、農業後継者の掘り起こしを図るため、農地の承継に対する新たな補助を追加し、多様な農業者の確保に努めます。さらに、有機農産物の消費拡大に向けて、より多くの市民にオーガニックビレッジの取組を知っていただけるよう、市内企業等とも連携したPR活動に取り組みます。
 また、効率的な農業生産を進めるために、弥栄地域で進めている農業基盤整備事業に引き続き取り組むとともに、新たに金城町小国地区での実施に向けた調査事業に着手します。

 3. 林業の振興

 3点目は、林業の振興についてです。
 引き続き、森林環境譲与税を活用した森林整備、林業従事者の人材育成、市産材の利用拡大、木育の推進など、多角的に取り組みます。
 木材生産の低コスト化と森林所有者への利益還元を図ることができる仕組みが重要です。本市に適した森林の集約化と搬出方法の実践に向けて、近年主流の高性能林業機械に加え、操作性と作業効率の高い、油圧式集材機の導入の研究を進めます。

 4. 商工業の振興

 4点目は、商工業の振興についてです。
 人材確保と事業承継は、地域経済の持続的発展に直結する重要な課題であり、重点的に対応します。
 人材確保につきましては、多くの分野で求人に対して応募が少なく、これまでに蓄積された技能や経験を残すために必要な人材の確保が年々難しくなっています。都市部との賃金格差もありますが、地域の企業や仕事の魅力化を図るとともに、その情報を広く伝えることが重要です。キャリア形成への不安を解消し、地域での生活イメージを十分持ってもらえるよう、関係機関とともに企業の取組を支援してまいります。
 特に、若年層のUIターン促進や市内就職の拡大を図るためには、地元企業へのインターンシップの充実が効果的であると考え、事業者と学生双方の需要を把握しながら、マッチング支援に取り組みます。
 事業承継につきましては、平成29年に行った市内事業者へのアンケート調査によると自分の代で廃業するつもりとの回答が42%もあり、対策が急務ですが、承継に関する知識不足や日々の業務で余裕がないといった理由から、検討を先送りにされることが多い状況にあります。
 これまでの取組を振り返るとともに、アンケート調査を改めて行い、事業承継の現状と課題を把握し、事業者の意識向上を図る取組を進め、各支援機関への相談件数の増加を図り、支援策の活用に結び付けていきます。
 この他、新商品開発及び販路拡大等による製造業の振興、国際貿易港浜田港の利用促進と取扱貨物量の増加、魅力ある企業誘致による新たな雇用の創出などにも引き続き取り組みます。

 5. 観光の振興

 5点目に、観光の振興についてです。
 本市の観光振興につきましては、本市ならではの地域資源をそれぞれ磨き上げながら、観光誘客に取り組んでまいりました。
 大阪・関西万博を契機に高まった石見神楽のブランド力や、令和8年12月に完成する美又温泉外湯施設等を生かすことはもちろんですが、食を目的に旅先を決める人の割合が高いという調査結果から、専門家の知見を取り入れ、食の魅力化を図るための施策を講じます。その上で、多様な魅力を結び付け、周遊や滞在につながる観光コンテンツとして一体的に発信することで集客効果を高めていきます。
 旅行会社とも連携し、ツアー商品の造成から情報発信、販売促進までを一体的に展開する体制も整えます。

 

2 健康でいきいきと暮らせるまち

 大綱の2つ目「健康でいきいきと暮らせるまち」につきましては、3点について申し上げます。

 1. 子育て支援

 1点目は、子育て支援についてです。
 「こどもの権利条例」の制定に向けては、市内の関係者の参画を得て検討組織を立ち上げ、専門分野の方からの助言も受けながら取組を始動いたします。
 子育て世帯への支援として、子ども医療費の高校生年代までの完全無償化や、産後のお母さんの心と身体のサポートを行う産後ケア事業の拡充等を行います。また、こどもの特性を早期に発見し、適切な支援を行うとともに幼児の健康の保持及び増進を図るため、集団健診方式での「5歳児健診」を実施します。
 令和8年度から国の新たな制度として始まる「こども誰でも通園制度」では、生後6か月から満3歳未満の保育所等に通っていないこどもが、保護者の就労状況を問わず、一定時間の利用枠の中で通園できるようになります。受入れ施設と連携して、家庭とは異なる経験や家庭以外の人と関わる機会を確保することで、全てのこどもの育ちを応援するとともに、不安を抱えながら子育てしている保護者に対する支援強化につなげます。
 
幼児教育の推進については、浜田市幼児教育センターを中心に、保育所等の現場のニーズに応じた伴走型支援に努めるとともに、小学校との円滑な学びの接続に向けて取り組みます。
 また、こどもたちの育ちや保護者の生活を日々支えておられる保育所等での様々な業務について、国の制度活用も念頭に事務負担軽減などの環境整備に取り組みます。
 「浜田市こども計画」の基本理念である、「こどもや若者が自分らしく生きるまちへ」の実現に向け、こども関連施策に総合的に取り組みます。

 2. 高齢者・障がい者福祉の充実  

 2点目は、高齢者・障がい者福祉の充実についてです。
 高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、医療と介護の関係者との連携を進めます。継続的な医療・介護サービスを提供する体制づくりに努めるとともに、認知症対策においては、学習会や認知症カフェ、チームオレンジの後方支援を行い、正しい理解の普及や、認知症の方とそのご家族に対する支援体制の充実を図ります。
 障がい者福祉においては、障がいのある人もない人もともに住み慣れた地域で安心して暮らすことができる地域共生社会の実現に向け、障がいに関する理解の促進に努めます。あわせて、障がいのある当事者や当事者団体等を含めて構成する浜田圏域自立支援協議会を中心に多職種による困難事例の検討や対応スキル向上の取組を継続的に実施するなど、支援体制の充実に取り組んでまいります。

 3. 医療体制の充実  

 3点目に、医療体制の充実についてです。
 地域医療につきましては、市内の民間医療機関の閉院が続いています。地域医療人材の確保と育成に、引き続き積極的に取り組むとともに、浜田医療圏として浜田市・江津市の実態把握や分析に努め、補完し合える医療体制を構築すべく関係機関との協議を進めます。
 また、国保診療所の診療体制を維持し、中山間地域の医療と健康を守ります。
 看護人材の確保につきましては、この3月末をもって、多くの看護人材を育成、輩出してこられた浜田准看護学校が廃校となります。これまでの浜田市医師会のご努力に対して心から感謝申し上げます。今後は、市内の看護体制に影響が出ないよう浜田市医師会の協力もいただきながら新たな事業を構築し、看護人材の育成確保について重点的に取り組みます。

 4. その他

 の他、若い世代の健康寿命に対する意識啓発強化にも着手し、ライフステージに応じた身体活動の増加や食生活改善につながるように、地域や職域等と連携して健康増進の機運醸成や実践に取り組みます。

 

3 夢を持ち郷土を愛する人を育むまち

  大綱の3つ目「夢を持ち郷土を愛する人を育むまち」につきましては、4点について申し上げます。

 1. 教育環境の整備

 1点目に、教育環境の整備についてです。
 令和7年度に全ての小中学校に学校運営協議会を設置し、全校がコミュニティ・スクールとなりました。コミュニティ・スクールと地域学校協働活動を一体的に充実させながら、郷土学習、体験活動、学習支援、見守り活動を行うなど「地域とともにある学校づくり」、「学校を核とした地域づくり」を進める中で、子どもたちの育成が図られるよう支援します。
 また、身近な人であってもなかなか言えない子どもたちの抱える悩みなどのSOSを察知し、寄り添い、適切な解決に導くことを目的に、オンライン相談窓口の導入を進めます。
 令和7年度から小中学校特別教室へのエアコン設置を開始しており、引き続き設置を進めます。
 美川小学校の建替えにつきましては、令和9年4月からの開校に向け、新校舎の建設を進めます。
 一方で、今後、児童生徒数は大きく減少していく見込みであり、子どもたちにとってより良い教育環境を求めて、小中学校の適正配置の検討を進めます。
 また、令和12年度に開催される第84回国民スポーツ大会、第29回全国障害者スポーツ大会に向けて、準備委員会を設立するとともに、競技会場となる施設の改修のための実施設計を行い、安全安心な大会運営ができるように整備を進めます。

 2. 高校魅力化

 2点目に高校魅力化についてです。
 高校生が、地域の課題解決や活動に主体的に参加し、地域の実状や人々の思いに触れることは、地域への誇りや愛着を深め、将来的にその地域に戻ってきたい、貢献したいという意識の向上につながり、将来の地域社会を支える人材の育成につながります。
 そのために、高校魅力化コーディネーターを継続して配置し、市内県立高校の校種を生かした魅力化の推進を図るとともに、高校生が地域と関わりを持って行う学びを支援します。

 3. 社会教育の推進

 3点目に社会教育の推進についてです。
 図書館や美術館、まちづくりセンターなどを「学びと対話の拠点」として進化させます。世代や立場を超えて人が集い、学び合い、つながる機会を増やすことで、まちを前向きに変えていく「自己成長の連鎖」を生み出していきます。
 特に、まちづくりセンターにおいては、まちづくりセンター事業の充実、市民協働活性化支援事業による活動団体への支援の拡充、市民活動をサポートする体制の強化、この三本柱を中心に取り組みます。
 人と人とのつながりから、「主体的に地域にかかわる人づくり・地域づくり」の循環を生み出すことで、地域全体の幸福度の向上につなげます。

 4. 郷土資料館及び石見神楽保存・伝承拠点

 4点目に郷土資料館及び石見神楽保存・伝承拠点の考え方についてです。
 郷土資料館につきましては、建築後60年以上が経過し、老朽化が著しいため、建替え整備に向けて早急に取り組みます。令和3年度の「歴史文化保存展示施設専門検討委員会」の報告や「石見神楽保存・伝承拠点基本構想検討委員会」の「基本構想案」も踏まえ、整備を進めます。
 なお、石見神楽保存・伝承拠点の必要性につきましては、先ほどの「基本構想案」に加え、市民の皆さんのご意見を伺い、総合的に判断します。

 

4 自然環境を守り活かすまち 

  大綱の4つ目「自然環境を守り活かすまち」についてです。

 1. カーボンニュートラルの推進

 カーボンニュートラルを推進するため、令和8年度は、市民の再生可能エネルギー設備導入に対する補助金を更に充実させるとともに、民間事業者の取組に対し、新たに支援策を設けます。
 また、公共施設の電力調達に関しては、再生可能エネルギー由来電力の導入、エネルギーの地産地消、地域経済の循環を同時達成する方針を定めましたので、この方針に沿った電力を順次調達していくことで、二酸化炭素の排出量の削減に努めます。
 さらに、民間事業者による大型の太陽光発電・風力発電事業に対しては、地域住民の理解と自然との共生を図るため、新たなガイドラインの策定に取り組みたいと考えています。

 2. その他

 その他、循環型社会の構築に向け、引き続きリサイクルやリユースといった4R運動を推進するとともに、ごみ分別排出等に関する周知啓発に取り組み、資源の再利用促進と、環境負荷の低減に努めます。

 

5 生活基盤が整った快適に暮らせるまち

  大綱の5つ目「生活基盤が整った快適に暮らせるまち」につきましては、5点について申し上げます。

 1. 立地適正化計画

 1点目は、立地適正化計画についてです。
 令和7年度から策定に着手しています立地適正化計画につきましては、中心市街地や地域の生活拠点に都市機能や居住を集約し、公共交通ネットワークでつなぐ「コンパクト・プラス・ネットワーク」を目指し、引き続き取り組みます。

 2. 浜田駅周辺グランドデザイン

 2点目に、浜田駅周辺グランドデザインについてです。
 浜田駅周辺エリアについては、市民・事業者・行政などが一体となったまちづくりを推進するため、目指す将来像や整備イメージなどを盛り込んだグランドデザインの策定に着手します。グランドデザインの策定においては、国の地域力創造アドバイザー制度を活用し、外部専門家の力をお借りするとともに、市民の皆さんとも対話しながら、一緒になって作り上げていきたいと考えております。

 3. 道路整備

 3点目に、道路整備についてです。
 国道や県道につきましては、必要な整備ができるだけ早く進むよう、引き続き要望活動を行います。山陰道は、三隅・益田道路がいよいよ開通しますが、県内には未開通の区間が残っていますので、今後も早期全線開通に向けた要望活動に取り組みます。また、4車線化事業が進められている浜田道では、令和7年度から橋梁の下部工事が行われており、令和8年度はトンネル工事が始まる予定です。早期完成に向け、引き続き国やNEXCO西日本に要望してまいります。
 市道につきましては、市民の皆さんのご不便やご不安を解消できるよう、社会資本整備総合交付金などを活用し、整備に努めます。また、橋梁等の老朽化対策や長寿命化を進めるとともに、落石対策などの災害防除にも取り組みます。地域からの要望の多い、通行の支障となる木の伐採につきましても、引き続き対応してまいります。
 通学路の安全対策につきましては、令和2年度から実施している防護柵設置等の整備を引き続き進めます。また、危険なブロック塀がある区間につきましては、学校と連携し通学路を変更するなど、安全の確保に努めます。
 令和7年3月から全面通行止めとしている浜田橋につきましては、仮設歩道橋を早急に設置し、既設橋梁の撤去や新しい橋梁の架け替えに向けた工事に着手いたします。

 4. 上下水道事業

 4点目に、上下水道事業についてです。
 昨年11月の上下水道事業審議会からの答申を踏まえ、本定例会議に水道料金の改定を提案しています。平均改定率が34.5%と大幅な負担増になることや、物価高騰が続いている現状を勘案し、改定に当たっては激変緩和措置を講じることといたしました。令和9年度から段階的に値上げを実施し、令和11年度に新料金体系に移行することで、利用者の負担を少しでも軽減できるよう配慮いたしました。
 次に、下水道事業につきましては、現在取り組んでいる浜田処理区整備事業の供用開始が令和8年度末になる見込みで、利用者の接続は令和9年度からになる予定です。地元から要望が上がっている接続支援については、接続率向上につながるよう検討します。

 5. 公共交通の充実

 5点目の、公共交通の充実につきましては、好評いただいております「敬老福祉乗車券交付事業」や「あいのりタクシー等運行支援事業」を継続して実施し、高齢者等の皆さんが利用しやすい交通施策を進めます。
 また、生活路線バスや予約型乗合タクシーについては、地域で適切かつ効率的に運行できているかを検証し、新技術の活用なども含め、持続可能な地域公共交通体系の構築に向けた見直しを行います。
 鉄道については、本市としても利活用等に課題があると考えており、JR山陰本線益田-出雲市間の沿線自治体が集まり、利用促進協議会の設立に向けて島根県とも協議を始めました。日常生活や広域での鉄道利用を促進し、路線の維持と地域活性化に向けた取組を進めます。
 高校生通学定期券助成事業につきましては、通学手段を確保することが難しい高校生を支援するために、市外の高校も学科を問わず対象とすることといたします。

 

6 安全で安心して暮らせるまち

 大綱の6つ目「安全で安心して暮らせるまち」につきましては、4点について申し上げます。

 1. 防災危機管理体制の強化について

 1点目に防災危機管理体制の強化についてです。
 次期防災情報システムへの更新に併せて災害情報Webシステムを整備することにより、災害対策本部の情報収集機能を強化し、情報伝達と対応を迅速かつ的確に行うことで、市民がより安心して行動できる体制を構築します。
 また、地域防災力の向上に向け、担当部署に専門の職員を継続して配置し、自主防災組織の組織率を高めるとともに、その育成に努めます。あわせて、防災訓練の充実や防災出前講座の開催を通じて、市民一人ひとりの防災意識と行動力を高め、災害時に地域が自ら守り支え合う体制を強化します。

 2. 米軍機騒音問題への対策

 2点目に米軍機騒音問題への対策についてです。
 島根県や関係機関とも共同して、外務省、防衛省に飛行訓練の中止及び訓練空域の実態に応じた学校等の防音対策の実施について、引き続き申入れを行います。

 3. 消防・救急体制の充実

 3点目に消防・救急体制の充実についてです。
 消防救急活動につきましては、災害時に寸断しない情報通信ネットワークを構築するとともに、情報収集・伝達手段に正確かつ迅速な手法を取り入れ、現場対応能力の高度化に努めます。
 また、住民の生命、身体、財産を守るため、消防団及び近隣消防本部などと計画的に合同訓練を実施し、技術の向上と士気の高揚を図り、連携体制を強化します。
 救急救命体制につきましては、「まちかど救急ステーション」の多くが人口密集地に偏って設置されていることが課題でした。そのため、令和8年度から不足地域の消防団車庫の外壁にAEDを設置し、偏在の緩和を図るとともに、いつでも活用できるようにすることで、命を救う仕組みを向上させます。
 また、「マイナ救急」につきましては、令和6年度の実証事業を全国の消防本部に先駆けて実施し、救急業務におけるマイナ保険証の利用率が全国平均を大きく上回る成果を上げております。令和8年度からは、全国で本格運用されることとなっており、引き続き普及啓発に努めます。
 火災予防につきましては、自主防災組織や事業所と連携し、防火管理の充実を図り、住宅防火、林野火災予防に取り組みます。
 また、火災発生時には初期消火が重要であることから、特に住民や事業所などが参加しやすい消火訓練の実施に努めます。

 4. カスタマーハラスメント対策

 4点目は、カスタマーハラスメントへの対策についてです。
 近年、事業者が提供するサービスなどに対する不当な要求や言動、いわゆるカスタマーハラスメントが業種・業態を問わず深刻な社会問題となっております。こうした行為は、働く人々の尊厳を著しく侵害し、心身の健康を害するだけでなく、企業や自治体における安定的なサービスの提供を妨げ、ひいては市民生活全体の質の低下を招きかねません。このような状況を看過できないことから、まずは、「(仮称)浜田市カスタマーハラスメント防止条例」の制定に向けて取り組みます。
 この条例の制定に当たっては、浜田市議会も共通の問題意識を持っておられることから、市議会のご意見も伺いながら検討を進めるとともに、識見者、経済・労働団体などで構成する検討委員会や事業者アンケート、パブリックコメントなどで得たご意見を十分に反映いたします。
 市民、事業者、行政がそれぞれの立場を尊重し合い、「何人もあらゆる場所や状況においてカスタマーハラスメントを行ってはならない」ことを条例の制定により明確化し、誰もが安心して働き、暮らせる社会の実現を目指します。

 

7 協働による持続可能なまち

 大綱の7つ目、「協働による持続可能なまち」につきましては、5点について申し上げます。

 1. 協働のまちづくりの推進

 1点目の協働のまちづくりの推進についてです。本市では、令和3年4月から協働のまちづくりに取り組んでいます。
 引き続き、地域の活動に対し、まちづくりセンターやまちづくりコーディネーターと連携した人的支援、まちづくり総合交付金事業による財政的支援などを行い、まちづくりの主体である住民がより積極的にまちづくりに参画できるよう支援します。
 令和4年2月に策定した協働のまちづくり推進計画につきましては、令和8年度に計画を更新する予定です。
 市民協働活性化支援事業につきましては、令和7年度に予算を拡充したところ、多くの申請を受け、非常に多くの活動が生まれました。令和8年度も予算を更に拡充し、住民主体による活動や取組の促進と、社会教育・生涯学習活動の充実を図ります。

 2. 若者支援

 2点目に若者支援についてです。
 令和3年度からは、若者の出会い・結婚・出産・子育てをトータルで応援する事業に取り組み、令和5年度からはふるさと寄附を財源とした「若者支援ファンド事業」による若者向け支援策の充実に取り組みました。

 令和8年度以降は、各担当部署において若者対策の予算を確保し、若者支援の充実に努めます。

 3. 島根県立大学との連携

 3点目は、島根県立大学との連携についてです。
 島根県立大学につきましては、包括的な連携のもと、人材育成や共同研究、知識基盤社会の形成などの諸分野において、相互の協力関係を築いてまいりました。この関係を一層深化させるため、大学教員の持つ知見を生かし、より柔軟に研究結果をフィードバックできるよう大学との共同研究のあり方の見直しを図ります。また、学生が地域を知るきっかけを増やし、活動を通じて地域とともに育つための伴走支援を行い、大学卒業後も浜田市に留まってもらえるよう、大学生のチャレンジを応援する事業に着手します。
 多くの市民に活用されている「まちなか交流プラザ」では、現在、中間支援組織「はまだ協働学舎ファンタス」を中心に、浜田商工会議所や石央商工会などと連携し、市内企業と大学生がつながる機会の創出に取り組んでいます。地域おこし協力隊制度なども活用しながら、大学生など若者のチャレンジを応援する輪を広げてまいります。

 4. 人権の尊重

 4点目に人権の尊重についてです。
 令和5年度に制定しました「浜田市人権を尊重するまちづくり条例」の基本理念の普及・啓発に努め、市民及び事業者の皆さんと一緒に推進します。
 また、「浜田市人権教育・啓発推進基本計画」の改定を行い、一人ひとりの生き方や考え方を認め合い、人権が尊重される社会の実現に引き続き取り組みます。
 さらに、男女共同参画社会の実現に向けて、「浜田市男女共同参画推進計画」に基づき、特に審議会等の女性参画率の向上や、男女共同参画の視点を取り入れた防災対策に、関係団体等と協力して取り組みます。

 5. 市民との対話

 5点目に市民の皆さんとの対話についてです。
 市民の皆さんと行政が一体となってまちづくりを進めるため、積極的に市民の皆さんと対話する仕組みを設けます。まちづくりセンターを対話の拠点とし、市長が直接出向いて、意見交換する場を持ちます。また、市内で活動する各種団体やグループと対話する機会も設け、議論を重ねながら行政運営を進めてまいります。

 

 以上、7つの「まちづくりの大綱」に沿って、令和8年度に取り組む施策を中心にご説明しました。

 ここまで、現在の総合振興計画に沿って述べてまいりましたが、令和8年度は新たな総合振興計画を策定します。既に準備に着手しており、市民の皆さんのご意見も伺いながら、計画策定を進めます。

 

令和8年度予算

 次に、令和8年度予算(案)についてであります。
 これまでご説明したことを着実に形にするための予算を計上しました。
 ハード面では、浜田橋の架け替えや次期防災情報システム整備などのインフラ整備をはじめ、美川小学校の建設や美又温泉外湯施設の整備を引き続き行います。また、新たに消防救急デジタル無線設備の更新や島根県国民スポーツ大会競技会場の整備に着手します。
 ソフト面では、子育て世帯への支援として、子ども医療費の高校生年代までの完全無償化や産後ケア事業を拡充するとともに、新たに5歳児健診を実施します。また、スマートフォン等で市民と行政がつながる「デジタル市役所」の構築や公共施設のオンライン予約、公金収納のデジタル化などの自治体DXの推進にも取り組みます。
 このような取組を積み上げた結果、一般会計の予算規模は427億4,000万円、令和7年度当初予算と比較した場合においては、金額で5億6,598万6千円、率にして1.3%の減となります。
 これは、高速情報通信基盤の整備や漁船取得費用に対する補助事業の完了、エコクリーンセンター基幹改良工事完了などによるものです。
 予算総額では減額となりますが、令和8年度に新たに力を入れる事業については、必要な予算を確保して事業を実施いたします。
 また令和8年度も、約11億円の繰り上げ償還を予定しており、引き続き財政健全化にも取り組みます。

 最後に 

 以上、令和8年度の施策について申し上げました。
 冒頭で申し上げましたとおり、令和8年度は、「育ち、育てる、浜田」の実現に向けて、本格始動します。
 そのために、新しいことに挑戦しながら、市民に寄り添う優しさと、頼りにされる強さを兼ね備えた行政を実現します。そして、今後策定する第3次浜田市総合振興計画に掲げる各種事業を着実に推進できるよう、市職員とも一丸となって全身全霊で取り組んでまいります。
 議員各位におかれましても、一層のご理解、ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

 

 教育方針はこちらからご覧ください。

このページを見た方はこんなページも見ています

    CONTACT このページに関する
    お問い合わせ先

    浜田市 市長公室

    QUESTIONNAIRE このページに関するアンケート

    このページは見つけやすかったですか?
    このページの内容はわかりやすかったですか?
    このページは参考になりましたか?