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平成23年度中期財政計画

中期財政計画(計画期間:平成23年度から平成27年度、見通し:平成28年度から平成33年度) 

 策定にあたって

■ 昨年ローリングした財政計画は、各種財政指標が前倒しで改善している状況を反映し、投資的経費(自治区枠)を新市建設計画の85%まで復元させたことが最大の特徴でした。なお、平成21年度決算において地方公共団体の財政の健全化に関する法律(以下、「財政健全化法」という。)に規定する実質公債費比率が20.1%と、依然として高い状況であったため、引き続き、早期是正に向け取り組んだところです。
 
■ その結果、平成22年度決算においては、実質公債費比率が17.4%となり、公債費負担適正化計画の目標を5年前倒しで達成することができました。一方、長引く景気低迷による税収入の落ち込みに加え、東日本大震災の発生による影響で国の政策見直しが見込まれるなど、地方財政は先行きが不透明な状況が続いています。
 
■ こうした状況を踏まえ、引き続き「浜田市総合振興計画」、「浜田市行財政改革実施計画」との整合性を図る中にあって、今回の財政計画では、合併支援措置等が平成27年度をもって終了することを踏まえ、投資的経費を新市建設計画の規模まで復元(市費で約76億円)することとしました。
 
■ 投資的経費の拡大は、多額の地方債発行を伴うことから、「次世代に過重な負担を先送りしない」との方針の下、同時に地方債の繰上償還(市費で約26億円)を実施し、持続可能な財政体質の確立と必要な社会基盤整備の両立を目指したものとしています。
 
■ なお、今回のローリングによる「中期財政計画」では、従来どおり、平成23年度から平成27年度までの5年間を対象として具体的実施事業や収支の均衡を明らかにし、併せて、平成28年度から合併支援措置がなくなる平成33年度までの6年間の財政状況の概要を明らかにすることを目的として「中期財政見通し」を策定しています。 
 

財政計画の総括 

平成23年度~平成27年度 

 ■ 当市の財政運営の最重要課題は、合併効果や行財政改革効果を最大限に活用して持続可能な財政体質を確立することにあります。
 具体例として
 ∴合併特例債の有効活用
 ∴組織のスリム化等による人件費・物件費等経常経費の削減

 ■ 加えて、財政健全化法の施行に伴う財政対策が必要となりました。この健全化判断比率の一つである実質公債費比率については、平成19年度決算では25.1%という非常に厳しい数値となりましたが、繰上償還や投資的経費の縮減等の改善に向けた取り組みを早期に実施したことにより、平成22年度決算においては、17.4%と公債費負担適正化計画の目標を5年前倒しでの達成することができました。

 ■ 一方、平成27年度の合併特例債の期限切れ等を踏まえ、必要な社会基盤整備は平成27年度までに実施するとの考えの下、新市建設計画当時(前回計画より15%増)まで投資的経費を復元させております。また、拡大した76億円相当は、主要5事業及び政策調整枠を統合した主要政策枠を新たに設置し、この枠をもって今後必要となる全市対応事業に活用することとしました。

 ■ なお、こうした投資の拡大は、世代間の負担調整が必要なため、「次世代へ過重な負担を先送りしない」との方針の下、約26億円の地方債の繰上償還を盛り込んでおります。

 ■ これにより、前年度までに計画されている主要な事業に加え、新たに旭統合小学校及び子育て支援拠点施設の建設、浜田地域沖合底曳網構造改革推進事業等を計画に加えています。

 ■ その結果、計画期間における各年度の収支は黒字となり、平成27年度には、単年度で13億円程度の黒字を見込んでおります。また、懸案の実質公債費比率についても平成27年度には13.1%まで改善が見込める状況です。

 ■ しかしながら、平成28年度以降は、普通交付税の合併算定替による効果が縮減され、普通交付税が逓減(最終的には△24億円程度)するため、そのギャップは11億円もあるという状況であり、引き続き更なる行財政改革が必要であります。 

平成28年度~平成33年度

 ■ 平成28年度以降は合併特例債が活用できないものとし、普通交付税の合併算定替による効果が逓減することを見込んでいます。

 ■ また、平成22年度国勢調査人口の結果から、平成28年度以降は過疎債も活用できないものとしています。
 
 ■ 自治区制度については考慮していないため、自治区事業(ソフト)、自治区枠(ハード)、地域振興基金の活用は保留しています。
 
 ■ 投資規模については実質的な市負担が平成27年度までと同水準となるよう平成27年度までの概ね37.5%程度と大幅に縮減させています。
 
 ■ その結果、実質単年度収支が平成30年度から赤字に転じ平成33年度には赤字額は15億円規模に拡大することにより、財政調整基金の残高は8億円規模にまで縮減するものとしています。
 
 ■ また、実質公債費比率については、普通交付税及び繰上償還の効果の逓減により、平成33年度においては18.2%に悪化することを見込んでいます。
 
 
 以上のように、財政計画期間中の平成27年度までは、市町村合併に伴う財政支援の効果により、財政の健全化を図ることが可能です
 しかしながら、市町村合併による財政支援に見合う行財政改革が実現できていないため、平成28年度以降は段階的、加速度的に財政状況が悪化することが見込まれます。
 今のところ、その具体的な解決策は見出されていませんが、平成28年度以降を見据えて、持続可能な財政体質への転換を実現するため、今後は聖域なき見直しを徹底した更なる行財政改革に取り組む必要があります。
 
具体的な計画の内容につきましては、以下を参照願います。
 
  
平成23年度中期財政計画1(表紙~14ページ).pdf
平成23年度中期財政計画2(15ページ~28ページ).pdf
 

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